ちょっと奇妙なお墓の話
60歳になる男性客、お墓を建て直したいが、この墓相でよいかと図面を持参
天文 地沢臨 之卦 火雷噬ごう 本卦 地雷復
人文 地沢臨 主爻 沢雷隋 主爻 沢雷隋
地文 火雷噬ごう
解釈
まず、地文に文句の意味の卦「火雷ぜいごう」では、この墓相を嫌だと、文句を言っている人がいる。
人文と天文に、「地沢臨」の卦で「母と子が合い望むの意味」を2度繰り返して、母子の形を強調して示すところから、お墓を新しく望んでいるの人は母親だと言っている。
しかし、未来の位置の之卦でも「火雷ぜいごう」が取れないでいる。つまり、お墓を新しくして欲しいが、まだ、この墓相に文句が出ている。
では、どうしたら良いのか?
本卦の『地雷復』にしてほしいと言っている。
「地雷復」は修復の意味である。
修復の仕方は、お墓の土台の部分を土にしてもらいたいのである。
なぜなら「地雷復」は、一陽の上に5陰の有る状態の卦。
お骨とか魂を陽とみると、その上が全て陰で、土が良いと言っている。
本来の易の地雷復の意味は、物事のやりなおしとか、事の始まりという意味だが、易は、意味で示される以外に、画象と言って絵で示されることもある。
(主爻の沢雷隋は、そのようにして吉と言う意味)
そこで、そういう墓相を、亡き母親が希望している事を言った。
お客様は、「父親が10年前に亡くなった時、このお墓を見た母親が、上を土にしていないから、之では息も出来なくて死んでしまう」と、とても心配していたことを思い出したと、言う。
既に亡くなっている人間にとって、遺骨の呼吸が魂を支えるとは不気味な発想だと思ったが、その人の価値観が、死後までも同じである為に、思いが魂に影響を及ぼして、不満な仏様に成っていたのである。
つまり死後も、この母様は自分の病気が治らない事を、お墓に空気が入らないことが原因だと信じている。
お客様は、10年前の母親の言葉が、亡くなった今も同じである事が判り、お墓を親の望みどおりに作り直すことにした。
そのお墓がこの春2003年に完成し、母親の気持をまた占いに尋ねた 。
第2段「新しく出来たお墓は、300万円、親の気持ちを知りたい」
今度は、色が白っぽい綺麗なお墓が出来てお金もかかっただろうと親が思っていると、出た。
しかし、母親の性格はこだわりが強く、まだ心は重く、体の調子も良くないと言う。
墓相を良くしてもらえれば自分も成仏できると思っていたが、思ったようにならないのは、墓相だけではない他の問題があると言う。
母親は、自分の心に問題があるとは思えず、満ち足りたあの世の暮らしを得られない原因は、全て生きている人の供養の不足だと言う。
私に対しても、息子や嫁の供養が足りないと言うようにと、私の肩に重く乗ってきてそうささやくのである。
わたしの肩が、鑑定中、強烈な痛みに長い時間襲われた。
しかし私は、お客様に、供養が足りないから、まだダメだとは言わずに、「自己中なお母様ですね。自分が死んだあとまで
生きている人の生活に負担をかけることを当然と思い、申し訳ないとも思えないのは、我儘ですよね。之で成仏できなければ、自分の心がけが問題なのか?と、考えるべきなのです。自分は絶対に正しいと思っている方ですから、なかなか理解できないお母様のようです。心のあり方を、お祈りしてあげてほしいです。でも息子さんが優しくて、お墓の為にお金をかけていることは喜んでいますよ」と、答えた。
お墓は、以前は黒い石だったが、今回は白い石で、明るく綺麗だとの答えも出ていた。
来年は定年で、貯金も使い果たしたので、来年以降就職が出来るかと、相談。
先祖供養をしていれば運が良くなると思っているお客様で、
仕事の能力も特別な物はなく、定年以降、安定するのは、不況時でもあり、難しいと出た答えに、答える側も苦戦してしまう。
このお客様と入れ替わりに、リピーターの若い男性が入室。
いきなり「この部屋に入ったとたんに体が痛くて重くなりました。さっきのお客さんに関わっている霊がいますよね?」と言われる。
自己中の魂は、あの世に行っても、生きていた時の性格のままだということを、占いを通して感じさせられた。
この世で生きていた時に、自分には何の問題もなく、悪いのは、すべて世のせい、人のせいと思い、死後も同じ感覚でいる。
生きても死んでも性格は変わらないのだと思う。心を変えることは一番難しいのかもしれないが・・・・
魂の不滅を覚えた。
永遠の幸福感を維持できるように、日頃の心の持ち方を真剣に考える事が、幸福につながる道のようにおもえる