Newsgroups: fj.rec.play References: <3589@srcgw3.src.sony.co.jp> Date: Thu, 05 Aug 1993 11:27:05 JST From: tetsuka@sp.isl.secom.co.jp (Masaru Tetsuka) Subject: T.P.T. (Re: Impre.ofJuly(Kanji)) こんにちは。手塚@セコムです。 また、ずいぶん長いフォローになってしまいました。ごめんなさい。 fj.rec.playの<3589@srcgw3.src.sony.co.jp>の記事で 1993年08月02日(月) 10時16分頃、 kharaoka@srcwsb.src.sony.co.jpさん: >TPT.プロデュース 「背信」 僕も7/17(土)のマチネーを見ました。 蛇足を承知で、ちょっと解説しちゃいますと、演出家のデビッド・ルヴォーは イギリスの若手の有望株で今年トニー賞もとってます。日本で演出する機会も 多くて、僕は、麻実れい主演の「危険な関係」の再演を今年、初めて見て、そ れが面白かったんで、続く今回のT.P.T.(Theatre Project, Tokyo)のベニサン・ ピットでの3作品連続公演には期待してました。5月が「テレーズ・ラカン」、 6月が「あわれ彼女は娼婦」で、これは三番目の公演です。 >これは「大人向きの」お芝居です。時間を逆に進ませる筋書き、 >各Playerの熱演とかはもう新聞とかで、絶賛しているので 今回の H.ピンターの戯曲みたいな微妙な人間関係のお芝居は苦手です。加え て、恥ずかしながら観てる途中、頭の中の時間関係が混乱しました。できれば もう一回見直したかった。 あと、僕には一本調子に感じられてしまう塩野谷正幸の演技とセリフが今一つ 気に入りませんでした。でも、佐藤オリエと木場勝己はさすがですね。今回の 3作品すべてに出演している木場さんはどれも良かった。 >1) ゴールドベルク変奏曲をタイトルバック(?)に使う前半と、 > 使わない後半は、どうちがうのか? >2) ほとんどのシーンでアルコールを飲んでいるけれども、 > その「銘柄」に意味が隠されているのか? >3) あの大きなベッドをどこから出し入れしているのか? > >な〜んて Detail に拘ってみたりします。 僕は、頭が混乱してて、Detailどころではなかったです。(^_^;) でも、とても端正なセットでした。最小限のセットとセリフで最大の効果を引 き出すことをねらった舞台だったような気がします。だから Detail に拘るの が大切かも知れませんね。ベッドは確かに不思議でした。壁が回り扉になって んじゃないかなと思いましたが、場面転換はとても手際よかったですね。 >このシリーズの、一つ前 >「あわれ彼女は娼婦」も見ましたが、西牟田恵様が出ている分 >「あわれ〜」の勝ち! 「あわれ〜」は、主演の豊田悦司が目当てか、女性ばかりでしたが、思いがけ ず混んでました。当日券で見に来た僕は、半分以上あきらめてましたが、滑り 込みで、2階のテラスの舞台のすぐ脇から立ち見でした。すこし安くしてもら えたんで、文句は全然ありません。でも、あんなに長いとは思ってなかった:-) 「テレーズ〜」の閉塞感のあるセットとは対照的に、柱と奥行きを利用した舞 台でしたが、上からだとその効果が感じられなくてとても残念でした。また、 役者の表情も上を向いた時しかよく見えないので、その分主役級の若い役者さ んたちのセリフが、少々気になってしまった。 #唯一、西牟田さんがベッドで服を着るシーンがちらりと横から見えて、 #思わずドキッとしてしまったのがよかった:-) それにしても、ずいぶん無茶苦茶な話をスマートに演出してたと思います。 最後の真っ白な舞台が一転、血みどろになる場面はすごいと思いました。 手塚 優 セコム(株)IS研究所音声情報処理研究室 〒190 東京都立川市栄町6-1-1 立飛ビル7号館 (0425)34-5684FAX (0425)34-5682