ミュンヘン出張 旅行記 第3部


2001年7月1日(曇り)

 4週間の講習を終えて6月1日に帰国したというのに、またミュンヘンに来ることになった。話がでたのが2週間前の6月19日。翌日には一度話が白紙に戻ったが、その次の日の21日にはまた話が元に戻って急遽ミュンヘン出張が決まった。今回の訪問目的は、今度得意先に設置する新製品となる機械の講習で、まだできあがったばっかりの物。よって講習内容としてもまだまだできあがっていないのだが、得意先に入れる以上なにも知らないわけには行かないと言うことで、今回の講習が急遽行われることとなった。

 講習会に参加することが決まったのはいいが、出発まで10日となっていたためチケットの手配の方もドタバタとした。いつものルフトハンザやJAL、ANA、エールフランスのチケットは一杯でとれたのがサベナ航空の最後の一席だけということもあり今回はベルギーのブリュッセル経由でのミュンヘン訪問となった。

 今回は、家族4人で成田まで来て見送って貰う。朝の7時に家を出発して9時前には成田空港に到着した。今回は成田空港をSN208便にて出発。早速チェックインをしようとしたがまだカウンターが開いていなくしばらく待ってからの搭乗手続きとなる。最初の頃の手続きだけあって席の方も希望を聞かれ窓際をゲット!!。通路側で横を人が通り過ぎることもなくほっとする。両替も済みレストランに入って朝食がてらシナモンサンドとアイスコーヒーを取る。家族との久しぶりの朝食(!?)となる。1時間ほど話をしながら時間をつぶし、出国審査へと向かい家族と別れる。

 今回初めてサベナ航空に乗ったが、飛行機はいつものジャンボジェットではなくエアバスの小さな型だった。こんなのでヨーロッパまで行けるのかと思いながらも乗り込み12時間弱の機上の人となった。

 今回はベルギーのブリュッセルにてトランジット。事前にHPにて空港案内を見ていたためトランジットもスムーズに済んだ。1時間半の乗り換え時間があったのでコーヒーでも飲んでと思っていたが、レストランも結構人で埋まっていたため早めに搭乗口にいってタバコを吸ってのんびりしてSN2649便に搭乗となる。ブリュッセルからミュンヘンまでの飛行機は今までに乗ったことがないほどの小さな機体で100人も乗れないほどの大きさであった。その上ほぼ満席状態。これにはちょっとびっくりした。今回も、荷物も自分自身も無事にミュンヘン空港に降り立つ...。

 無事にミュンヘンに着き、電車に乗ってホテルに向かう。ミュンヘンに到着したと同時にほっとしている自分がそこにいた。4度目のミュンヘンのため何でもないかのように自動券売機にて回数券を購入しようとしたが16DMから17.5DMに値上がりしており、挙げ句の果てに何度入れても20DM紙幣が戻ってくる。10DM紙幣を2枚入れても100DM紙幣を入れてもダメ...。4つ目の自動券売機でやっと回数券を購入することができた。

 23:00頃ホテルに着き荷物を下ろしほっとする。しかし今回のホテルの件でもちょっと出発前に心配事があった。いつもなら出発前にどこのホテルに何泊するか本社から連絡が入ってくるのだが、今回は最後まで連絡が無く、気になって同僚に確認を求めるがたぶんいつものホテルを取ってあるから大丈夫だとのこと...。仮にホテルの予約が入っていなかったとしても野宿しても凍え死ぬことは無いからと軽く流された...。

 チェックイン時に無事に自分の名前がありほっとして部屋にはいることができ、今回の第3部旅行記の始まり!!となる。


2001年7月2日(曇り)

 朝食を取った後、荷物を持ってホテルをチェックアウトして本社に向かう。精算時に会社のクレジットカードが見あたらず個人のカードにて精算をしたが、その後すぐに会社のカードがでてきた。結局会社に請求するので負担にはならないのだが...。忘れないようにしないと!!。

 本社の休憩所に行き、1年5ヶ月ぶりに今回の通訳のシュレヒト氏と会う。お互いに元気そうだねと挨拶を交わした後、しばらくして本社の人と合流し講習会へとなる。今回は自分だけの講習と有って自分のペースに会わせて話が進み、質問事項もいろいろと確認がとれた。ミュンヘン本社には今日1日しか顔を出さないこともあり、ついでといっては何だが別件で何人かの人と会って質問事項や仕事の手配を頼む。時間が限られていることもあり、昼食以外は休憩を取らずに1日が過ぎてしまった。短いミュンヘン滞在では有ったが、有効に過ごせたと思う。

 夕方からミュンヘンを離れパイティング(Peiting)へと向かう。今回の訪独の目的の地でもある。パイティングには工場があり、ここで明日から新製品の3日間講習が行われることとなっている。

 18:00発の各駅停車に乗ってウェルハイム(Weilheim)にて乗り換えパイティング(Peiting)までの移動となる。この間田園風景を横目にしながら7年前に来たときのことを思い出す。ここら辺はほとんど変わっていなかった。駅前には相変わらずなにもなく、駅前唯一のキオスクにてタクシーを呼んで貰ったがすぐには来なくて結局ホテルにチェックインしたのは20:00となってしまった。

 夕食を食べに近くのレストランにはいるが、しばらくたってもオーダーを取りに来ないため店を出て他のレストランを探すこととなる。以前泊まったドラゴナーホテルの食事がおいしかったこともあってうろ覚えの道をたどりながらホテルのレストランを探し出す。スムーズに見つけだすことができ、夕食にありつけた...。今晩の夕食は鹿肉のシチューでちょっと臭みがあることをのぞけばとっても柔らかくおいしかった。

 明日のスケジュールを確認した後、通訳のシュレヒト氏とそれぞれの部屋に別れて明日に備えることとなる。さて明日から本番だ...。


2001年7月3日(晴れ)

 7年ぶりのパイティング工場の訪問である。周りの風景には変わったところもなく懐かしく思う。今回の特別講習には、ドイツアグフアのエンジニアが1人一緒に受けることになり、ホテルからは彼の乗ってきたレンタカーにて移動した。彼の借りた車はメルセデスベンツのC180でコンパクトクーペの形をしていた。日本では見かけたことのない形である。ダッシュボードの作りはちょっとちゃちにできていたがそれでもやはりベンツはベンツ。1.8lの小排気量にしては走りにも貫禄があった。

 9:00からの講習で工場には8:30頃につき、会議室にてしばらく講師を待つ。どこかで見かけたことのある人物が入ってきて、しばらく話をしていると7年前にも教えて貰ったマックス氏であった。あごひげを生やしていたのですぐには解らなかった。彼の方は、何となく見覚えがあったらしいが自分もめがねが変わっておりその上7年ぶりと言うこともあってお互いにちょっとよそよそしい再会となった。

 講習を16:30まで行った後、今回の講習の責任者とマックス氏の案内で南ドイツでも有名な教会の1つ(名前はちょっと聞き逃してしまった。)によった後、ノイシュバインシュタイン城まで行き入り口まで山道を登っていく。7年前に来たときは、中に入ってからチケットを購入して中でドイツ語と英語の二手に分かれて見学したが、今は麓で言語毎にチケットを購入して時間も指定され、その時間に登っていって見学をするようになったようである。今回は19:00頃と言うこともあり見学もできないので中庭だけでも見ていこうと登っていったが、18:30に門が閉まってしまっていた。

 その後、近くの湖の湖畔にあるキャンプ場の敷地内のレストランにて夕食を取って22:00頃まで話を楽しむ。その後ロマンティック街道を戻ってパイティングに戻りホテルに帰ってきた。


2001年7月4日(晴れ)

 パイティングの工場の人たちの1日はとっても早い。朝の6:30から工場にでてきて仕事をしているとのこと。その分15:00には仕事を片づけて家に帰っているが...。しかし今の時期は夜の22:00でもまだ明るいので15:00から数えてもゆうに7時間は日がでていることになる。言い方を代えれば1日のうち仕事が1日と家族サービスが1日の2日分を過ごしていることになる。

 今日の講習後の観光は、昨日の責任者の秘書とマックス氏の運転でオーバーアマガウとその先のエタールというビール工場の見学に行くこととなった。オーバーアマガウは16世紀からペストに苦しんだときに神様に救いを頼んだことが叶ったことから、10年ごとに市民が俳優となってオペラを上演しているといったことで有名な小さな町である。町中の建物の壁にはオペラの内容を描いた物や、赤頭巾などの童話を描いた物でとてもかわいらしい景色を醸し出している。

 その後立ち寄ったビール工場の見学であるが、ここは古くからの修道院で、今でも全寮制の寄宿学校となっているところである。修道院と言うところは禁欲の場であると思っていたがここではアルコールは薬と言うことで古くからビールやシュナップスなどのアルコールを製造しているとのことである。見学の後、ちょっと山を登ったところにあるレストランにて夕食を取る。今回選んだ料理はカモシカのシュニツェルとオムレツ入りのコンソメスープである。カモシカの肉は先日食べた鹿肉よりも臭みが無く、おいしく食べることができた。


2001年7月5日(晴れ)

 今回の講習最後の日である。今日は早く終了したいとのことで、朝は8:00よりの講習となる。朝の7:00に朝食を取った後チェックアウトをして荷物を持って工場に行く。

 この3日間駆け足での講習となってしまったが、ほぼマンツーマンに近い形での講習と言うこともあってミュンヘンの通常の講習会よりも満足のいく形で終えることができた。新製品の講習会ということもありマニュアルも仮の物しかなかったが、工場の人と一緒に現物を実際に自分で調整しながらできたことはなかなか経験できないことであると思う。

 講習を終え、ミュンヘンへ戻って明日の出発に備えることとなる。パイティングからミュンヘンへはマニュアルづくりの確認に来ていた技術者のカイザー氏の車に乗って戻ってきた。重たい荷物を背負って電車を乗り継ぎホテルに戻らないで済んだため、とても助かった。

 もうミュンヘンを離れるのだと思うとまた寂しくなってくる。講習を受けた後は機械の修理にも責任がついて廻ってくるが、それを上回るぐらい独学での修理をしているよりもきちんと講習を受けた事による自信がとっても大切に感じる。また、近いうちに別の機械についてもまだまだ勉強しにミュンヘンに機体と思う。

 明日は、ミュンヘンからベルギーのブリュッセルを経由して成田までの移動が待っている。


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