下館(2)
5時に起床、神輿が川へ入るのを見に出かける。朝の空気は少し肌寒く、川
は冷たいだろうと思った。
川へ向かう途中「もう川ん中入っちゃったよ」という交通整理のおじさんの声に
せかされ早足で向かう。着いて見ると、もう大変なことになっていた。
ひとしきりじゃぶじゃぶした後、神輿はクレーンで橋の上へと引き上げられた。
空を飛ぶ神輿を見るのは、これが初めてだった。
ふと下流の方に目をやると、土を盛った堰を重機で崩しているところだった。
担ぎ手が流される危険への配慮だったのかもしれない。
橋の上で装飾を整え、神輿はふたたび羽黒神社を目指して移動する。
昨日は広場で終了したが、今日は境内の中にまで神輿が入る。階段や鳥居
はさすがに難所らしい。怒号も飛び交う。
神輿は社のまわりを三周し、一週ごとに神輿を高々と持ち上げて棒を平手で
叩く(「差す」という動作らしい)。
大盛りあがりの後、関係各位の挨拶があり、最後は三本締め。数日間にわ
たる祭りが終了した。
余韻の中、我々はずっと神輿をしまうのを見ていた。戻り、朝御飯をいただく。
流れる時間に甘え、寺を案内してもらったりしながら午後遅くまで相馬家で過
ごさせてもらい、お昼まで御馳走になってしまう。どうも本当にいろいろお世話
になりました。