カレンダーの上下を2ヶ所、画鋲で留めて壁に貼り付けてある。
ふと見れば、そのうちのひとつ、下方に留めてあった画鋲がない。
カレンダーのすぐ横が窓になっており、これまでにも、ときどき風であおられて下方の画鋲がはずれてしまうことがあった。だから今回も、それではずれてしまったのだと思った。
問題は、カレンダーの真下に犬用のベッドがあること。
さすがに飲み込みはしないだろうとは思ったものの(でもニーニは分からない)、犬たちに画鋲が刺さってはと、慌てて捜索を開始する。
ところが、どこを探しても見つからない!
犬用ベッドを逆さまにし、はたいてみたのはもとより、捜索範囲を広げ、転がっていきそうな場所を隅々まで何度も探してみたが、画鋲が出てこない。
頭の中では、犬たちの誰かに画鋲が刺さってしまう場面を妄想中。焦りは募る一方である。
そして困ったときには神様にお願いしてみるというのが、人類が太古より行なってきた、由緒正しき儀式。
てなわけで、困ったときの神頼み。
「神様、お願いします。どうか画鋲を発見させてください。今日一日の運を全部使い切ってしまっても構いませんから…」
そう念じながら画鋲を探す私。
天に願いが通じたのかどうかは分からないが、しばらくして、ふとある場所が頭に浮かんできた。
カレンダーの横には植木を置く棚があり、月が変わってカレンダーをめくるときなどは、そこの使用していない鉢受け皿に画鋲を一時置いておく。転がり防止の意味で。
もしやと思い、そこを覗いてみると
あったよ…… (^^;
どうやら何日か前にカレンダーをめくり、そのまま下の画鋲を止め忘れていたらしい。
つまり、何日も下を止めていない状態でいたのに、気づきもしなかったのだ。
この一件で、その日一日の運を使い切ってしまったかどうかは定かでない。もともと運がないから(笑)
ボディソープというと、普通は娘が買ってくるものだとのイメージが私にはある。
だが、我が家ではオヤジが買ってくる。
それを私がタダで使いたい放題……と思いきや、実は私は純然たる固形石鹸派。
ハンドソープは使っても、ボディソープは使わない。
ある日のこと、母がどこかから無添加の固形石鹸をもらってきた。
母いわく「これで髪も洗えるんだって。美容師の間でも評判なんだって」
熟練の石鹸職人が一週間かけて炊き上げたというその石鹸を見るなり、私は「ウソくせー」と思った。
でもまあ、せっかくなので身体を洗ってみた。
だが、添加物天国の私は、もはやピュアな心を完膚なきまでに失ってしまっていたらしい。
使ったとたん、身体がかゆくなる……。
百歩譲って、とりあえずこれは、添加物に毒された私の身体が、好転反応を起こしたせいだとしよう。
そしてこの石鹸で頭まで洗った母は、嬉々として私にのたまった。
「髪がツルツルになった! あんたもこれで洗ってみなさい」
というわけで、せっかくなので髪も洗ってみた。
そして石鹸を洗い流しながら思った。
「こりゃ軋むってゆーんだよっ! (‐‐#」
ちなみにこの話、母の職業を知っている人には、けっこー笑えるだろう。
ここのところ結構忙しくて、アクアのモチベーションが究極までダウンしている。
以前はレイアウトにも気を配っていた水草水槽は今や無法地帯と化し、熱帯魚仕様にもかかわらず、もらいもののメダカしか泳いでいない始末。
ところが、十数匹はいたメダカたちが、気がつけば三匹にまで減っていた。
次いで、どーしようもないほどはびこり、一大勢力を築きあげていたクリプト(水草の種類)の葉がわらわらと溶け始め、水槽内の見晴らしがものすごく良くなった。
もう何ヶ月も換水していないので、水質の悪化が原因だろうと思いつつ、さすがに水槽内のスポンジフィルターだけでも洗っておこうと手を突っ込んでみると……
なかなか良いお湯加減で (^^;
水温が、ビミョ〜に人肌になっている。
もしやと思い、ヒーターの目盛りを見ると、ダイヤルがMAXになっているじゃあ〜りませんか!
この時点での推定水温40℃……
23℃設定からの、一大飛躍である。そりゃ魚も死ぬし、水草も溶けるだろう。
自然現象的に(?)ダイアルが下にさがるのは有り得るかもしれない。
だが、どう考えても、床と垂直に上がるのは有り得ねーだろ。
この水槽は出窓に置かれていて、ヒーターは枠組みに留めてあるのだが、その奥には出窓を開閉するためのハンドルが……。
そこから導き出される答えは考えるまでもなく、出窓の開閉時に何者かの手がヒーターのダイアルに触れたのである。
そして、ここを開閉する人間はひとりしかいない。
「お母さ〜ん、ヒーターのダイアルいじった〜?」と、しらじらしく聞く私。
だが母は、ヒーターには絶対に触れていないと言い張る。窓を開閉するときは、手をこの角度からハンドルに持っていくからなどと、まるで痴漢の実地検分さながらの実演までしてみせて。
そんな母の言い分けする姿を、「ふ〜ん」と冷めた目で見る私。
どう考えても、毎回毎回、一分の狂いもなく同じルートで手をハンドルまでもっていく奴などいねーよ、などと腹の中で思いつつ。
水草というのは、たとえ上層部が溶けてしまっても、根が元気ならばまた生えてくるものが多い。
案の定、ちらほら新芽を出し始めたクリプトを見やりつつ、まあトリミングの手間が省けたかと考える私であった。
以前、入院していた時の出来事。
「先生、うちの子、迷子になっちゃったんです」
術後の処置をしている最中に、看護士さんがドクターに向かって、そんなことを言い出した。
「あらまあ、それは大変ね〜」と、ドクター。
なぜか、ふたりの間に漂う雰囲気には緊迫感がない。というか、まったりした世間話みたいな感じ。
えっ、迷子でしょ? 迷子でしょ?! 行方不明ってことでしょ?!! 捜索願は出したの?? 子供が行方不明なのに、こんなとこで仕事なんかしてていいの??!!
と、ベッドに横たわりつつ、ひとり内心で焦りまくる私。
後日わかったことだが、看護士さんが言っていたのは「迷子」ではなく「マイコ」
マイコプラズマ、つまり「うちの子、肺炎になっちゃったんです」というのが正しい会話となる。
たしかに、ドクターと看護士さんの会話としては、こちらのほうがよほど理に叶っている(^^;
散歩中、ブレイズのウンチを取るために、しゃがんでいた時のこと。
ふと見れば、ホームズの後脚がヘン……
どう見ても、爪の先に肉球ひとつぶん、ピンク色のものがはみ出している。
ギャーーッ! 肉球がぁーーっ! 肉球がズレてるーーーーーーっ!!
と、一瞬にしてビビりまくり、パニくる私。すでに頭の中は病院直行モード全開。
だが、恐る恐る後脚を持ち上げてみると、それは肉球ではなく、まんまと肉球色をしたピンクのガムだった。
どこかで踏んづけたらしい。
まったく人騒がせな、とガムをポイ捨てした奴に罪のすべてをなすりつけつつ、ティッシュでガムを剥がしにかかる。
が、案の定、これがまたなかなかキレイに取れない。
でっかいかたまりは取れても、脚の裏の毛に張り付いてしまっている細かいところがなんとも…
それを一生懸命に剥がしていたら、突然ホームズが「キャン!」と悲鳴をあげた。
ガムと間違えて、指先の水掻き部分を思い切り引きちぎろうとしてしまったらしい (^
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ホームズ、すまん……。
父と子の会話。
父「だいぶ、日が延びたな〜。もっとも、2〜3日前に冬至だったからな〜。これからは逆に日が短くなってくるな」
私「は? 夏至でしょ?」
父「いや冬至だよ冬至」
私「冬至の『とう』は『ふゆ』と書く、夏至の『げ』は『なつ』と書く。だから夏至だって」
父「冬至だよ冬至」
まだ言うか、このオヤジは…と思いつつ、もう一度「冬至の『とう』はーー」とリピートする。
ここでようやく私の言わんとしている言葉の意味に気づき、「おおっ!そうか!!」みたいな驚きかたをする父。
今までずーーーーっと夏も冬も「冬至」だと思っていたらしい。
ビミョ〜に焦っている態度を見ると、他所でも冬至で言い通してたな (^
^;