近頃、巷では「妄想族」なる言葉が確立され、妄想癖のある人間も市民権を獲得しつつあるようだが、かくいう私も妄想が暴走するタイプである。
犬の散歩中、他の犬フンやら拾い食い対象の変なものが落ちていないか、などなどの理由から、頻繁に下を見て歩く癖がついてしまった。
そしてその癖は時として、私にささやかな利益をもたらしてくれる。
すなわち、たまに落ちている小銭をGETすることがあるのだ。
ある夜、ワトスンを散歩中に、路傍にキラリと光るものを発見した。
これはもしやと期待に胸膨らませて覗き込んでみると、なんだか外国のコインみたいな感じ。
日本円じゃなきゃ意味がないんだよと、そのままスルーするも、しばらく歩いてから妄想モードが発動。
こんなところに外国のコインが落ちているなんて、いかにも珍しいこと→もしやあれってただのコインじゃなくて「幸運をもたらすコイン」or「呪われたコイン」なのかも・・・
万が一にも呪いのコインならば、拾って不幸に見舞われるだろうからすぐに分かる。
そうなったら元の場所にまた捨てにくればいい。
でもって、幸運のコインならば・・・ ←欲の皮つっぱりモードも発動
さすがにその時点で戻って拾うのもアヤシゲ。
翌朝まだ落ちていたら縁があったということで拾おうと思いつつ、その日はそのまま通り過ぎる。
明けて翌朝。
それはまだ昨夜と同じ場所に落ちていた。
いそいそと拾う私。
だが・・・・・・・・・
それは表面がボコボコになったボタン電池だった(‐‐B
暗がりの中では、それが外国のコインにありがちな人の横顔のレリーフに見えちゃったのね〜
ボタン電池は不燃ごみにも出せないので、もちろんそのまま元の位置に戻しておいたとも ←人間失格
話はちょっと変わるが、近所に畑があって、そこから縄文土器の破片が出てくる。
といっても学術的に貴重なものではないが。
またまたある夜のワトスンの散歩中。
またまたまた鈍い光を放つものを発見。
拾い上げて見ると、緑青の浮き上がったそれは、まぎれもなくお金。
緑青→古い→古銭 という図式が頭の中に出来上がる。
縄文時代に銅銭を使用していたはずがないという、基本的な歴史背景は、この時点ではとりあえずご都合主義で却下。
だが家に帰って洗ってみると、それは緑青のため表面の浮き彫り文字が摩滅しかかった10円玉だった。
これって使えるのか〜??
そんな疑問が頭に浮かび、近所の自動販売機でジュースを買ってみる。
結論からいえば、使えた。
だがそれを検証するためだけに110円足してジュースを買うというのは、いかにも本末転倒であろう。
イタグレチームを散歩中、前方を3人の若造ども(といっても20代後半くらい)が横並びで歩いていた。
「邪魔くさいな〜」と思いつつ(←人のことをいえる立場ではナイ)、追い抜けないまま少し離れた後方に張り付いていると、しばらくしてそのうちの1人が気づき、道を開けてくれた。
『あっ、ちょっといい人かも』と前言を撤回、「すみませ〜ん」と言いつつ通り抜けようとした時
「かわいいですね〜」
「おお〜、すげーカワイイ〜」
「なんて犬ですか〜」
などと口々にうちの犬たちを褒める3人。
『あっ、すっごくいい人たちかも』と、さらに評価アップ。
ちゃんと道も譲ってくれたことだし、最近の若者たちも、まだまだ捨てたもんじゃない(笑)
暖かな昼下がり。とある家の庭先に、葉を全部落とした1本の木をみかけた。
梅のツボミがだいぶ膨らんで・・・・
って、ようやく今日から12月という日に梅の花が咲くわきゃない。
狂い咲きにしたところで、今年は昨年と違って、いまだ最高気温15℃以上だったりする日もある(今のところ)暖冬。
仮に百歩譲ったところで、11月中に大寒波でも来ていないことにゃ狂い咲きのしようがないだろう。
で、もういちどよく見てみたら――
でっかいカイガラムシが張り付いていた・・・・(^^;
仔犬の犬歯は、猫の牙のように細くて先端が鋭い。
だから仔犬が本気で噛まなくても、ちょっとのことで人の皮膚に食い込み、切り傷を作ってしまう。
それが永久歯に抜け変わると、イタグレサイズの犬ならば犬歯の先端は丸みをおびるので、ちょっとぐらいの本気なら皮膚に穴があくまでには至らない。
フツーはそうであろう。
が、ニーニの下の犬歯は、まるでヤスリで研いだかのように先端がとがっている(上の犬歯はフツー)。
しかも鬼の面でよく見かける牙のように、ビミョ〜に外方向に突き出していたりもする。
それはもう、がっぷり食いつくのに非常に都合の良いような形態?
赤ずきんちゃんの物語ではないが
「ニーニちゃんの犬歯は、なんでそんなに尖っているの〜?」
「それはねぇ、飼い主にがっぷり食いつけるようにだよ♪」
みたいな・・・・(^^;
さらに、本名のパガニーニを文字って飼い主から「ハゲニーニ」と呼ばれる、ビミョウに体毛の薄いニーニであるが、なぜか胸毛と腹毛は立派である。
毛足の長さなど、ブレ&ホーよりも長い。
しかもピンク肌のお腹に、ほとんど黒といえるシールの胸毛&腹毛。
それはもう『ムナゲ イタリアーノ』という感じで、ちょっと官能的かも(笑)
我が家のイタグレチームの中では、実はニーニがいちばんショードッグな、やんごとなき御血統の流れをお汲みあそばされている。
だが、ヘンなもの好きの私としてはその点をスルーし、もちろん鬼牙&ヘソ毛イタリアーノのほうをニーニのチャームポイントと称して、人に見せびらかしては自慢している。