数種が雑居する水槽の中から、トランプの神経衰弱さながらに同一種(自分の欲しい種)のオスとメスを選り分けねばならないからだ。ついでに言うと、さらにはどの個体が将来より美しく成長する可能性を秘めているかまでをも見切ろうとするので、アピストマニアがひとたび水槽の前に張り付いたらその執念はスッポンに負けず劣らず、かなり営業妨害となる。
まあ要するにミックス抜きをする場合、購入したのが欲しかった種類と違っていたとか、メス&メスもしくはオス&オスの組み合わせでGETしてしまったとかのリスクを伴うため、ある意味マニアの専売特許となっているわけだが(というよりビギナーはこんな得体の知れない魚には手を出さないという話もある)。
ちなみに店員ですら間違えることもあるので、あまりアテにしてはいけない。
だからこその低価格であり、選別済みのペア売りに比べればやはり段違いに安い。
しかるにこの5800円という購入金額、見事に読みが的中すれば通常ペア売り10000円は下らないであろう魚を入手できることになり、はずれれば5800円もしないであろうペアを掴んでしまったことになる。その勝負に出る価格として、5800円は妥当であると判断したのだ。

たかだか3000円のシャツに「高い」と難癖をつけ、5800円の得体の知れない(小汚い)魚には「
お買い得」とのたまう。マニアとは所詮そんなもの。

ほか弁といえば私の中では『のり弁』に尽きる。
しかもおかずは白身魚のフライとちくわの磯辺揚げでなくてはならず、調味料は断固として醤油。
この件に関しては一歩も譲る気はなく、以前にのり弁の蓋を開けた時に白身魚のフライと鳥の唐揚げが入っていた時には卒倒しそうになった(←小さい人間)。
不幸にして近所にほか弁屋さんがないため、休日に犬の散歩を兼ねて隣町までわざわざ買いに行ったりしていた。そこの店舗は窓越しにすぐ注文カウンターがある造りだったので、犬連れでも大変重宝していたのだ。
とある休日の昼下がり、久しぶりにのり弁が食べたくなって、いつものように犬たちを連れて片道15分ほどの道程(犬連れだともう少しかかる)を空きっ腹を抱えつつほか弁屋さんに行った。
だがほか弁屋さんは閉まっており、そこに張り紙が一枚。。。
文面はもちろん『長い間のご愛顧ありがとうございました――』みたいなやつ。
そう、1ヵ月近くも前に閉店してしまっていたのだ。ガーーーーン!
空きっ腹を抱えての、帰りの道程のなんと長かったことか。もはや抜け殻状態。
そしてもう食べることができないとなると、逆に無性に食べたくなったりはしないだろうか。
そんな話をYOKOさんにすると、「うちの病院、○○の常連(←歩いて行くにはかなり厳しい距離にあるほか弁屋さん)だから、今度一緒に注文出しとけば〜(笑)」
いつの日にか病院の受付に『目薬 飲み薬 サイエンスヒルズのシニア小粒 のり弁』と書かれた買い物リストがそっと差し出される瞬間がくるのだろうか。
のり弁への憧れと、いい歳をした大人としての理性の狭間で揺れる日々。

普段の日、犬たちのご飯は夜の散歩を終えたあとの7時頃である。
休みの日には暗くなってから散歩に行くのが億劫なので、真夏以外の季節にはだいぶ早めの時間に済ませてしまう。
散歩の時間が早いのだから、必然的にご飯までの時間に間隔が生じる。
ところがホームズは、なぜか5時半になるともそもそ布団から這い出してご飯の催促にやってくるのだ。
「まだ早いでしょ〜」と身体をなでなでして追い返すと、素直に再び布団に潜っていく。
そして6時半。またしてもホームズがご飯の催促に。ちなみにワトスンとブレイズは、私がご飯の仕度を始める素振りを見せるまでは大人しく無関心さを装いつつ待っている。
休みの日には毎度繰り広げられる光景だが、その時間的な誤差たるやほとんど10分程度。
動物の体内時計おそるべしといったところだが、そもそも通常は7時頃のご飯なのに、なにゆえ5時半と6時半なのか?
その根拠はいまいち謎であるが、密かにホームズのことを『5時半の女』と呼んでいる。
最近ひさしぶりに「値段もまあ安いしね〜」と買ったアピストグラマ(熱帯魚)の価格、1ペア5800円也。しかも体長約4cmほどの雌雄判別も微妙な、さらに店長いわく「怪しげ」なインボイスネーム(仕入れるときに付いている産地や魚種)のミックス抜き。
ちなみにミックスとは特定種の選別をせずにごちゃ混ぜ水槽のことで、その中から自分の好きな個体を選ぶことを『抜く』という。
ミックス抜きをするには購入者側にある程度の『見る目』が必要となる。
なぜならまだ顕著な特徴もあまり出ていない、基本パーツが似たり寄ったりの
1Pr5800円のロートカイルSp
これから綺麗になる(たぶん)

ラジオ放送で「思い出に残る変な先生」というような話をやっていた。
私が一番笑ったのは、産休に入った理科の先生の代わりに来た先生の投稿話。
その先生はすごく年寄りで、どう見ても80歳くらいに見えたのだそうだ。
そしていきなり黒板に「しょうじょう蝿」を「せうぜう蝿」と書いたそうな。
投稿者いわく「お前、いったい歳いくつだよ〜!」

そんな話を聞いていて思いだしたのが、中学の時の美術教師。
当時、たぶん年の頃なら40代〜50代前半だったのではないだろうか。
中学生といえば思春期ど真ん中の年代であるが、ガ○ッ石松さんを細面にしたようなその美術教師は、某女性用品の名前がデカデカと側面に印刷されたダンボール箱に教材か何かを入れて運んでいたので密かについたあだ名が『ロリエ』。
そしてエロオヤジであるという噂も、まことしやかに流れていた。何しろ思春期ど真ん中の中学生、10円玉くらいのことを10000円くらいまでに膨らませて噂するというのは日常茶飯事のことで、今となってはその噂が根も葉もあったことか否かは知る由もないが。

ある日、友人(美人)が数人の女子と美術室の掃除をしていた時のことである。
いきなり美術教師に「スカートを脱げ」(←今だったら大問題の発言)と言われて焦ったらしい。
で、何をやらされたのかというと、ブルマー姿になった彼女たちはベランダに置かれた大きなたらいの中に入り、美術で使った汚れものを洗わさせられたらしい。要するに洗濯婆の中学生版か?

その美術教師が紛れもなく芸術家だったのだと思い知らされたのは、卒業を間近に控えた3年生の時。
卒業生へのはなむけとして学年全員の肖像を描くと言い出した美術教師に、第一号として呼び出された前出とは別のこれまた美人の友人。
たまたまそこに居合わせたのか、それとも面白半分で友人に付き添っていったのかは忘れてしまったが、美術室にはモデルの子の他に私を含め数人の女子がいたと記憶している。
モデルを眼前に座らせ、色紙にフリーハンドで顔の輪郭を描き始める美術教師。
作業は着々と進められ、約10分後、色紙は教員用の机に投げ出された。
その絵には目がひとつしか描かれていなかった。
口は私鉄を現わす地図記号、もしくはフランケンシュタインの縫い目のようだった。
顔の輪郭はジャガイモのようにイビツだった。
それは「笑える」などという俗な言葉では表現しきれない逸品。
腹がよじれて誰もまともにゃ立っていられない。
腹を押さえつつ、ギャラリーの1人が「先生、これ失敗しちゃったんですか〜?」と尋ねる。
そう、誰もがこれは失敗作品で、もう一度描き直すのだろうと真面目に思っていた。
けれども返ってきた返事は「いや、それは完成したからそこに置いたの」だった。
そして美術教師は別の美人モデルを座らせ、作品第2号へと突入。
出来ばえは、まあ似たり寄ったりですわ。
いくら卒業生へのはなむけ、先生の好意とはいえ、「こんな肖像嫌じゃ〜!」とその場に居合わせた誰しもが思ったのは言うまでもない。
だがその後、3年生の誰かに肖像の順番が回ってくることはついになく、我々は無事に卒業のよき日を迎えたのだった。

カラオケ大好き人間である。
ときどき家でもDVDやビデオと一緒に歌っている。
アジアンカンフージェネレーションというグループの曲で『遥か彼方』というのがあり
♪ 白く 白ぉ〜ぉ〜〜〜〜〜〜〜く ♪
というフレーズで歌が終わる。
この日も、ビデオと一緒に歌っていてそこのフレーズにさしかかった。
ふと気が付くと、ブレイズが目をまん丸にしてこちらを見ている。
しかも目が合った瞬間にビクッとしてのけぞった。
♪ お〜ぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜く ♪
と歌っていたのを、どうやら遠吠えと間違えたらしい。
失礼な奴っちゃ〜〜!! (‐ ‐#

洒落っ気というものにはここ10年以上まったく縁がない。
したがって洋服にお金をかける気などさらさらなく、毎度バーゲン品狙いである。
今回もそれを目論み、父に車を出させてユニクロへ。
(ちなみに私は免許を持っているという噂もあるが、あれは免許証ではなく単なる身分証明証である)
ところが時期を見誤ってしまい、すでに在庫処分品は殆どなかった。
がっくりと肩を落としながらも店内を捜索すると、春物満載の商品棚の隅に、今の時期でも余裕で着られるシャツが1290円のプライスで置かれていた。
しめしめとそれを手にとり、だがしかしせっかく来たのにこれじゃ寂しいな〜と思っていた私の目に止まった一着のダンガリーシャツ。
ダンガリーそのものは嫌いではないのだが、あの貝殻的な飾りボタン(?)がけっこう嫌いだったりする。
でもまあ1290円だったら仕事用にちょうどいいかと、ついでにお買い上げ。
そして事件(というほどのものではナイ)は会計時に起こった。
もうお分かりのことと思うが、1290円は最初に手にとったシャツだけで、ダンガリーは2990円だったのだ。
考えてみれば……どう見ても春物だしー、安っぽいとはいえボタンも普通のよりは原価高そうだしー。
同じ陳列棚にあったために思い込みで値札をよく確認せずに買ってしまった私が悪いのだが。
でもショックぅ〜〜〜!!!
特に欲しかったわけではないものを安いから買おうと思ったわけで、最初から値段を知っていれば絶対に買わなかった品。。。
父の慰めの言葉「高いってことは、それだけ生地もいいやつ使ってるってことだろうから」
ありがとうお父さん、でもそれはちょっと違う〜
世間さまでは(ユニクロでさえ)2990円のシャツを高いとは言わないし、いい生地を使っているからではなく単にシーズン物だからなんですぅ〜(しくしく)

と、このように着るものに関してはかなりしみったれた金銭感覚の私であるが、