ニューヨークに住むための住宅を探そうとなると、それが賃貸物件であろうと、あるいは購入予定の物件であろうと、結構タフな手続きが待ちかまえています。加えて、マンハッタンの中で、適当な物件を、自分が希望する予算の中で探すには、忍耐と、それ相当の時間がかかります。全てを、会社の負担でまかなえるという恵まれた環境の方は別として、まずは、住む場所と住宅の種類、賃貸の場合は、家具付きか家具無しか等を決める必要があります。それ以前の問題として、リース契約時に、銀行口座や、ソーシャル・セキュリティ・ナンバーが必要だったりします。それに、気に入らないからと途中で変わりたくなっても、一旦リース契約をしてしまうと、契約満了時までの残りの期間の家賃も払わなければならないなど、何事も契約書で物事が進んでいきますから、しっかりと条件を確認することが大切です。例えば、フローリングの床の何パーセント以上をカーペットで覆わなければいけない、なんていう条項まではいっていたりするのですから、交渉も大変です。 |
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不動産の購入となると、日本には無いエスクローという制度などがあったりして、当然のことながら弁護士が必要になります。この場合も、もし、銀行から融資を受けられなくなったとしても、契約破棄ができない旨の条項がはいっていたりしたらエライことですから、よ〜く契約書をチェックすることです。私の場合は、ニューヨークの銀行でドル建ての融資を受けましたから、決済が出るまでは、冷や汗もんでした。信頼できる不動産業者を選ぶことが、まず第一です。英語が不得手な場合は、日本語のわかる弁護士に依頼することです。それに、日本で手続きをする場合は、何度かアメリカ大使館なり領事館に足を運ばなければなりません。 2〜3カ月の短期間の滞在の場合は、いろいろな契約時のわずらわしさを考えると、長期滞在用のホテルや短期賃貸アパートを借りる方が合理的ではないかと思います。 家賃については、マンハッタンに限っていえば、治安の点からも24時間常駐のドアマンがいて、住民専用のプールやアスレチック・ジムなどが備わったアパートのワンベッド/ワンバス(日本でいえば2DKあるいは1LDKに相当、とはいっても広さは60平方メートル以上ある)で、やはり月当たり$2,000近く、あるいはそれ以上ということになります。最終的には、「治安を金で買う」ということになるのではないでしょうか。 もうひとつ、家賃に影響することで言えば、日本人は、南向きあるいは東向きの明るい家を好みますが、ニューヨークでは、セントラル・パークが見えるとか、イースト・リバーやハドソン・リバーが望めるといったようなことがステータスにつながっています。むしろ、南向きの家は日当たりが良いために、家具が灼けるということから歓迎されない場合もあります。家の方向は、ほとんど家賃とは関係ないといえます。 |
家の種類などに関してはイコマ・アメリカのホームページに詳しく解説されています。また、実際の物件の、それぞれの具体的な相場は、住友不動産販売(ニューヨーク)のホームページや、ニューヨークへ転勤になった若林 秀忠さんが教えてくれた賃貸住宅ニュース社のホームページの海外のお部屋に掲載されていますので参考にしてください。 |