Libretto L5へのLinuxインストール(Turbo8WS & Redhat8.0)

Linuxを研究用マシンにインストールした時の記録です。このマシンは標準で入っているWindowsXPが重たいのでLinuxに最適です。Redhat8.0も試してますが、このマシンにははっきり言ってTurboLinuxが最適です。



TurboLinux 8 Workstation

TurboLinux 8 WSはLibretto上でデフォルトでまともに動く唯一のディストリビューション。東芝と共同開発とかしてる。


インストール〜安全にデュアルブート

パーティション設定の際、HDDリカバリ領域には絶対に手を触れない。
GRUBを/dev/hda2に入れる。ここで注意しなければならないのだが、MBRを書き換えてしまうとHDDリカバリをするのに/dev/hda4の起動をGrubとかでしなければならなくなる。

純正CD-ROMドライブから起動して入れる方法もあるだろうけど、周辺機器にお金をかけたくないため、私はネットワークインストール用のFDDのイメージをCompactFlashに入れてFTPインストールをした。FTPサーバは自分のLAN内で作り、インストールCDの内容をそこから読み出せるようにすればよい。)

インストールが終わったら起動の設定。
その後PCカード等から1FD Linux(RAM Floppyなど)を立ち上げるなどして、Linuxのブートセクタをファイル化する。

# dd if=/dev/hda2 of=bootsect.pbr bs=512 count=1
これでカレントディレクトリにbootsect.pbrというファイルが出来る。 このファイルをWindowsのシステムドライブのルートにコピーし、 boot.iniの最後に以下の行を追加する。
C:\bootsect.pbr="Turbo Linux"
これでデュアルブートができるようになる。


液晶画面出力(1280x600)の設定

まずは、
# turboxcfg
キーボードの詳細設定で、「X Windowのキーボード設定を無効にする」にチェック。
デスクトップのサイズはひとまず"800x600"にする。(どうせ後で手動で設定するからあまり関係ないが)

次に/etc/X11/XF86Configの書き換え。Section "Monitor"に以下を追加。

ModeLine "1280x600" 60 1280 1280 1384 1688 600 600 604 628 -HSync -VSync
そしてSection "Screen"のModesの先頭を"1280x600"に書き換える。


アキュポイントとUSBマウスの同時利用

同じく/etc/X11/XF86Configを書き換え
Section "ServerLayout"に
InputDevice "Mouse1" "SendCoreEvents"
を追加。
Section "InputDevice"のところを以下のように二つ並べる。
Section "InputDevice"
Identifier "Mouse0"
Driver "mouse"
Option "Protocol" "PS/2"
Option "Device" "/dev/psaux"
Option "Emulate3Buttons" "yes"
Option "Buttons" "5"
Option "ZAxisMapping" "4 5"
EndSection

Section "InputDevice"
Identifier "Mouse1"
Driver "mouse"
Option "Protocol" "IMPS/2"
Option "Device" "/dev/input/mice"
Option "Emulate3Buttons" "yes"
Option "Buttons" "5"
Option "ZAxisMapping" "4 5"
EndSection

Soundの設定

turbosoundcfgに全てを委ねる。


XFCEの設定

Window Managerの選択はturbowmcfgで行える。
タイトル、アイコン、メニューのフォントをうっかり参照から選択してしまうと、文字化けを起こすようになってしまう。文字が大きすぎるなと感じた場合は、フォントを参照から選択せずに、テキストフィールドに書かれているものから文字の大きさにあたる部分だけを書き換えればよい。
例えばタイトルのフォントはデフォルトでは
-*-helvetica-bold-r-normal-*-14-*-*-*-p-*-iso8859-1,-*-fixed-medium-r-normal--14-*-*-*-c-*-jisx0208.1983-0
となっているのでそのうち二箇所の"14"を好きな数字にするとうまくいく。"12"あたりがいいかな?


OS間でファイルを共有する

/dev/hda6にFAT32領域があり、これを共有させたいと仮定する。
/etc/fstabに以下を追加
/dev/hda6 /share vfat uid=500,gid=500,codepage=932,iocharset=euc-jp 0 0
こう書けばUserIDが500番、GroupIDが500番の権限で起動時に自動マウントされる。


コンソール画面の解像度をアップ

/boot/grub/grub.confをエディタで開く。
該当Linuxを呼ぶ部分の"kernel"ではじまる行の最後に「vga=771」を付け加える。
以下は例。
title Linux
kernel (hd0,1)/boot/vmlinuz root=0302 vga=771
initrd (hd0,1)/boot/initrd
再起動するとその効果はバッチリ分かるはず。ブート画面の上の方にペンギンの画像が出ていれば成功。"771"の部分は"788"でもいい。意味は両方800x600 pixelで順に256色、65000色表示。ちなみに"789"は同解像度の1670万色をあらわすが、このマシンのビデオチップではサポートされてないので使えない。


CrusoeのLongRun機能。

LongRun動作のクロック幅を制御できる。
# longrun -s 38 100
sオプションの後に下限と上限のクロックを示す数字を並べてやる。どんな数字が使えるかは同コマンドにlオプションを付ければ見ることができる。
# longrun -l
電源をつないでいる時は上限も下限も100にするとよいと思われる。


Sambaの設定

Webminを利用すれば簡単。Webminを起動した状態で
https://アドレス:1000
にアクセスすればWebminを利用して各種設定を色々いじれる。
細かい設定について書かないが、注意点を一つ。
Sambaサーバのモジュール設定にて、「Location of the Samba configuration file」を「/etc/samba/smb.conf」、「Location of the Samba password file」を「/etc/samba/smbpasswd」に書き換える必要がある。これをしないと設定に失敗する。


XEmacsの簡単な設定(for Programmer)

標準ではXEmacsはShift-JISのファイルを読み込むと化けてしまう。 他の文字コードもダメかもしれないが、試していない。
$HOME/.xemacs/init.elの
(set-buffer-file-coding-system-for-read 'euc-jp)
(setq coding-system-for-read 'euc-jp)
の二つをコメントアウトを使うなどして消す。
ついでにWheel Mouseのところをコメントアウトしておく。
色とかは以下を参考に。
(set-face-background 'default "white")
(set-face-foreground 'default "black")
(set-face-foreground 'font-lock-comment-face "orangered")
(set-face-background 'modeline "steelblue")
(set-face-foreground 'modeline "white")
(set-face-foreground 'modeline-mousable "white")
(set-face-foreground 'modeline-buffer-id "white")
(set-face-foreground 'modeline-mousable-minor-mode "white")

Atokxの起動をShift+Spaceにする(商用版のみ)

EmacsではCtrl+Spaceは他の機能が割り当てられているので。
# touch /usr/lib/im/locale/ja/atokserver/shift_space

グラフィカルログインを使用する

TurboLinuxをテキストインストールをした場合、 turboxcfgでグラフィカルログインを選ぶと、 xdmがログイン画面で使用されるが、これではつまらないので変更する。
/etc/X11以下にlaunch_xdm.confというファイルを作り、そこに
LANG=`/sbin/dname -l` /usr/bin/gdm -nodaemon
とだけ記述しておく。


モニタ出力の切り替えおよび液晶の明るさ変更

/etc/rc.d/rc.localに以下を追加
modprobe ospm_toshiba
起動時にモジュールが読み込まれるようになる。

モニタ切り替えは

# echo "crt_out:0" > /proc/acpi/toshiba/video
のようにして行う。

液晶の明るさ変更は

# echo "brightness:3" > /proc/acpi/toshiba/lcd
のように行う。

どちらもcatコマンド等でファイルの中身を見るとどう書けばよいのか分かる。


Redhat Linux8.0

モニタの設定

TruboLinux8WSと同じ


kernel-2.4.20のインストール

# tar zxvf linux-2.4.20.tar.gz
# mv linux-2.4.20 /usr/src/linux
acpiパッチを当てる(http://sourceforge.net/projects/acpi)
# gunzip acpi-20021212-2.4.20.diff.gz
# mv acpi-20021212-2.4.20.diff /usr/src/linux
# cd /usr/src/linux
# patch -p1 < acpi-20021212-2.4.20.diff
オーディオドライバの書き換え(ftp://ftp.aliusa.com/driver/audio-2.4.x_0.14.9.tar.gz)
# tar zxvf audio-2.4.x_0.14.9.tar.gz
# cd audio
# cp trident.* /usr/src/linux/drivers/sound/
カーネルのコンパイル
# cd /usr/src/linux
# make xconfig
# make dep
# make clean
# make bzlilo
# make modules
(二回目からはここで # rm -rf /lib/modules/2.4.20)
# make modules_install
# mv /vmlinuz /boot/vmlinuz-2.4.20
# mkinitrd /boot/initrd-2.4.20.img 2.4.20
# mv /System.map /boot/System.map-2.4.20
# ln -sf System.map-2.4.18-3 System.map
pcmcia-csのインストール
# tar zxvf pcmcia-cs-3.2.3.tar.gz -C /usr/src/linux/
# cd /usr/src/linux/pcmcia-cs-3.2.3
# .Configure
# make all
# make install
GRUBの書き換え /boot/grub/grub.conf
vmlinuz-2.4.18-14.8.0 を vmlinuzに
initrd-2.4.18-14.8.0.img を initrd-2.4.20.imgに

モジュール読み込みの設定(状況に応じて)
/etc/rc.d/rc.localに以下を書き込む

modprobe trident
modprobe toshiba_acpi
modprobe battery

ファイル共有の設定

TurboLinux8WSと同じ


TrueTypeフォント追加の設定

各ユーザのホームディレクトリの下に.fontsというフォルダを作り、そこにフォント ファイルを入れるか、シンボリックリンクを貼る。以下は例。
# ln -s /usr/lib/X11/fonts/X11/fonts/TrueType/tlgothic.ttc ~/.fonts/tlgothic.ttc
ricohフォントの場合はxfsサービスを経由すると使えないので、xfsを停止し、 /etc/X11/XF86ConfigのFontPathを対応させる。 (各フォントディレクトリへのパスの後に":unscaled"を付けた方が早くなるらしい。 その代わりFontの大きさを無理矢理には変えることができなくなる。)


液晶の明るさ、外部ディスプレイ出力など

TurboLinux8WSと基本的に同じ。ただし、モジュールの読み込みのところは 飛ばしましょう。


Cruesoe LongRunの制御

動きません。GCCのライブラリにバグがあるようで。 さすがにこれをコンパイルし直してインストールするほどの気力はないです。 現時点ではまだ修正パッチは出ていません。
Copyright(C) 2002-2003 Kenji Mori.