ラテン語と
 星座名
1.星座名2.格変化3.参考事4.参考文.
.....
.....
.....
はみだし

■ホームへ


● 星座名
 星座の名前はラテン語が使われています。例えばアンドロメダ座は、第一変化女性名詞の主格

Andromeda

 というようにですね。読み方はほぼローマ字読みでOKです。また、「アンドロメダ座のα星」という場合もありますので、 正しい表記の場合には、所属や所有を表す「属格(〜の)」も必要となってきます。天文年間などでは「所有格」と記載されています。

α Andromedae

 語尾の部分が「a」から「ae」に 変化していますね。この変化の仕方は大きく五種類あります。また星座名によっては2語以上になるものや合成語もあります。

● 格変化
 日本語は「私は」「私の」「私に」「私を」「私から」のように助詞の部分(が、の、に、を)を変化させます。
 ラテン語では「名詞の語尾」を変化させます。ここでは「〜は、〜が」を表す主格と、「〜の」を表す属格を主に取り扱いますので、 どのように属格に変化させるかを見てみます。

 ラテン語の名詞は大きく五種類の変化をします。中でも第三変化は音韻変化が加わるので、ラテン語でも難関の1つです。ここでは 基本形だけ述べ、分かりやすく学習用の長音記号「_」を付けて表示することにいたします。ラテン語の名詞が第X変化をするかは、 数字で示される場合も在りますが、単数属格の語尾で表記するのが慣例になっています。

名詞種類単数複数
第一変化主格aae
殆ど女性名詞属格aea_rum
名詞種類単数複数
第二変化us主格usi_
殆ど男性名詞属格i_o_rum
名詞種類単数複数
第二変化er主格eri_
殆ど男性名詞属格i_o_rum
名詞種類単数複数
第二変化um主格umi_
全て中性名詞属格i_o_rum
名詞種類単数複数
第三変化x主格xe_s
変化が激しい属格isum
名詞種類単数複数
第四変化主格ss
殆ど男性か中性属格sum
名詞種類単数複数
第五変化主格ss
殆ど女性名詞属格i_rum


● 参考事項
  • 1〜5の数字は、第一変化名詞から第五変化名詞を表す。
  • mは男性名詞、fは女性名詞、nは中性名詞を表す。
  • 読み方が判明しているものは、学習用長音記号、または「★」を付してある。辞書に無い字が多く、どこが長音か不明のため。

●参考文献
天文年鑑編集委員会編『天文年鑑2006』誠文堂新光社[2005]
田中秀央編『羅和辞典』増訂新版、第40刷研究社2005
木下文夫『和羅辞典』第三刷国際語学社2004
高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』第24刷岩波書店1993