星座名 |
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はみだし |
星座の名前はラテン語が使われています。例えばアンドロメダ座は、第一変化女性名詞の主格
「Andromeda」 というようにですね。読み方はほぼローマ字読みでOKです。また、「アンドロメダ座のα星」という場合もありますので、 正しい表記の場合には、所属や所有を表す「属格(〜の)」も必要となってきます。天文年間などでは「所有格」と記載されています。
「α Andromedae」 語尾の部分が「a」から「ae」に 変化していますね。この変化の仕方は大きく五種類あります。また星座名によっては2語以上になるものや合成語もあります。
日本語は「私は」「私の」「私に」「私を」「私から」のように助詞の部分(が、の、に、を)を変化させます。
ラテン語では「名詞の語尾」を変化させます。ここでは「〜は、〜が」を表す主格と、「〜の」を表す属格を主に取り扱いますので、 どのように属格に変化させるかを見てみます。ラテン語の名詞は大きく五種類の変化をします。中でも第三変化は音韻変化が加わるので、ラテン語でも難関の1つです。ここでは 基本形だけ述べ、分かりやすく学習用の長音記号「_」を付けて表示することにいたします。ラテン語の名詞が第X変化をするかは、 数字で示される場合も在りますが、単数属格の語尾で表記するのが慣例になっています。
名詞種類 格 単数 複数 第一変化 主格 a ae 殆ど女性名詞 属格 ae a_rum 名詞種類 格 単数 複数 第二変化us型 主格 us i_ 殆ど男性名詞 属格 i_ o_rum 名詞種類 格 単数 複数 第二変化er型 主格 er i_ 殆ど男性名詞 属格 i_ o_rum 名詞種類 格 単数 複数 第二変化um型 主格 um i_ 全て中性名詞 属格 i_ o_rum 名詞種類 格 単数 複数 第三変化x等 主格 x等 e_s 変化が激しい 属格 is um 名詞種類 格 単数 複数 第四変化 主格 s s 殆ど男性か中性 属格 s um 名詞種類 格 単数 複数 第五変化 主格 s s 殆ど女性名詞 属格 i_ rum
- 1〜5の数字は、第一変化名詞から第五変化名詞を表す。
- mは男性名詞、fは女性名詞、nは中性名詞を表す。
- 読み方が判明しているものは、学習用長音記号、または「★」を付してある。辞書に無い字が多く、どこが長音か不明のため。
天文年鑑編集委員会編 『天文年鑑2006』 誠文堂新光社 [2005] 田中秀央編 『羅和辞典』増訂新版、第40刷 研究社 2005 木下文夫 『和羅辞典』第三刷 国際語学社 2004 高津春繁 『ギリシア・ローマ神話辞典』第24刷 岩波書店 1993