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月の女神 |
ギリシア神話の |
古層の神話では、カオスの中から吃驚した光が飛び出し、 月の女神エウリュノメ(遠くさまよう者)が生まれまたそうであります。 彼女は無の縁で踊り、踊り歩いた道筋が海と空の境になりました。 そして東西南北の風は彼女を取り囲み、その風達はオピオン(月の蛇・宇宙卵の意)に捕まり、 彼女はそのとぐろの輪を縮め白い鳥にしました。そうして彼女は空に巣を作り、 そこに銀の卵を産みました。それが「太陽」「遊星」「星々」であったのです。
ギリシア神話でエウリュノメは、オ−ケアノス(巨神族の最長老)と テ−テュス(巨神族)の娘で太洋神でありました。姉妹にはエウロペ−やペルセ−スがおります。
エウリュノメはオピ−オ−ン(オルぺウス教の神)と共にオリュンポスを支配しておりました。
その後クロノスとレアがオリュンポスの支配権を握りますと、 二人は冥界の一番深い所であるタルタロスに落とされました。 又は山中に逃れた、又は海中に逃れた、殺されて海中に投じられた。ハア切りがない(^^;でした。彼女はテティスとともに天から落ちて来たヘ−パイストスを助けたこともあります。 後には彼女は河の神たちの母となり、彼女の像は上半身女性・下半身魚の形をしておりました。
ペラスゴイの創世神話でエウリュノメは、イシュタルをある程度受け継いでいるようなので、 金星の属性をも持っていると前に調べました。しかし今回の調べでは「月」なのですね。 それも天体の最初に「月」が出来て、その月から「太陽」が生まれます。 このような神話は、太陰暦の元祖バビロニアの神話と似ていますね。 そこでもう少し詳しく調べようと思い1日神田をうろついたのですが成果無しでした。(注1)
テイアは太陽神ヘリオスの母でありまして、「神的な女」の意味があり、 月の女神でもあろうと思われます。テイア(光の神)は最古の神話に属します。テイアとヒュペリオンの子供が、 ヘリオス(太陽)・セレネ(月)・エオス(曙)であります。 この一族と関係があると大抵「太陽(男性)」や「月(女性)」との係わりが出てくるようです。
テイアの「雌牛の眼の」と云う修飾つきで「太陽の母」「いたるところに輝く女」と 云う異名があります。
ヘカテはアステリア−とペルセ−スの娘であります。アステリア−は星島の意味があります。彼女はレト−の姉妹で ゼウスからの求愛を逃れるためデロス島となり、 この島でレト−からアポロンとアルテミスが生まれました。
ペルセ−スはエウロパやエウリュノメと姉妹です。 {あれ?女性同士ですか?}娘にペルセ−イス・キルケ−(魔法の女神)・ パ−シパエ(ミノス王の妃)がおります。
ペルセ−イスはペスセ−スの娘の意味でヘカテを指します
ヘカテは夜の女神でありましたが、アルテミスやセレネと混同されて月の女神と 呼ばれることがありました。ヘカテは十字路や三叉路の守護神で、 三つの身体があり、牝犬、牝馬、牝狼となり現われると云われておりました。 満月の夜になりますとヘカテ像に捧げものが供えられたそうですヘカテはエジプトの産婆神ヘカトを起源とする説もあるそうです。
ヘカテは冥界の王ハデスとペルセフォネの最も厳しい面を神格化した神でもあり、 残酷な女神であると考えられております。また復讐の女神達の女主人でもあります。 中世に於いては魔女達の集会の擁護者として秘儀の中で礼拝されたようです。
太陽神ヘリオスの妻の名はペルセ、又はネイアラ、或はペルセースであります。 ペルセースの娘という意味のペルセーイスはヘカテの異名であります。
月の神と云えばアルテミスでありますが、セレネの方が月の神としては古いのですね。
セレネはセラス(光)と関係しまして、セレネの異名で天に現われる女神メネは 「月」「暦月」を表すメーンの女性形で、小アジアでは月の神を意味します。セレネは月光の象徴で、アルテミスとしばしば同一視されたようです。 ヘカテは動物・植物の繁殖にかかわり、また魔法ともかかわるとされておりました。
セレネは美少年エンディミオンを恋して、彼か老いることを恐れ、 少年の姿のまま目覚めることの無い永遠の眠りにつかせる話がありますように、 「月と不老不死」との関係が見られます。アルテミスはアポロンと混同された事もあり、かつ、月神(妹)と太陽神(兄)との組み合わせにより、 月の女神はアルテミスの方が有名になってしまったのではないでしょうか?
アルテミスは白馬が引く銀の戦車で夜空を駆け巡ります。
アルテミスはギリシア産の神ではなく、小アジア出身のようですが、 あまりに古層に属するため由来は不明です。アルテミスがアポロンの妹になるについて、 何か話があったのですが、失念してしまいました。(老化現象かな?)
エウロパは雄牛と関係のある月の女神です。エウロパとゼウスの子がミーノスで、 ミーノスはクレタ島で「月の王」となります。ミノア王朝の名は「月の生物」の意味で、 王朝歴代の王は月女神と結婚して、月牡牛ミノタウロスとして何回も再生しました。エウロパは「真ん丸な目の女」「大きな顔をした女(ヘロティス)」の意味があります。 エウロパの母はテレパッサ「遠くまで輝く女」又はアルギオペ「白い顔の女」と云われて、 月の顔に良く似ておりました。
ヘロティス「大きな顔をした女」はアテナの異名でもありまして、又ヘロティスはセレネとも 関係があるそうです。
太陽神ヘリオスの妻の名はペルセ、又はネイアラ、或はペルセイスであります。 このペルセイスはヘカテの異名であります。テイアの冥界面を表しているらしく、冥界の女王は少し長く綴られて ペルセフォネと呼ばれるようです。
太陽神ヘリオスの妻の名はペルセ、又はネイアラ、或はペルセイスであります。 ネイアラは太陽と月が交わる新月(若い女)を意味したそうです。 ヘリオスとネイアラの娘の名がランペイア(明るくする女)・パエトゥサ(輝く女) ・アイグレ(光・月光)・ポイペー(月の女神)であります。
エウロパは「真ん丸な目の女」「大きな顔をした女(ヘロティス)」の意味があります。 エウロパの母はテレパッサ「遠くまで輝く女」又はアルギオペ「白い顔の女」と云われて、 月の顔に良く似ておりました。
ヘロティス「大きな顔をした女」はアテナの異名でもありまして、又ヘロティスはセレネとも 関係があるそうです。
パ−シパエはミノス王の妃であります。ペルセ−イス・キルケ− (魔法の女神)とは姉妹であります
ヘリオスとネイアラの娘の名がラムペティエー(明るくする女)・パエトゥサ(輝く女) ・アイグレ(光・月光)・ポイべ(月の女神)であります。 パエトゥサと共にシシリア島で太陽神の牛を飼っております。
ヘリオスとネイアラの娘の名がラムペティエー(明るくする女)・パエトゥサ(輝く女) ・アイグレ(光・月光)・ポイべ(月の女神)であります。 ラムペティエーと共にシシリア島で太陽神の牛を飼っております。
ヘリオスとネイアラの娘の名がラムペティエー(明るくする女)・パエトゥサ(輝く女) ・アイグレ(光・月光)・ポイベ(月の女神)であります。
ポイべは「月の光」の意味がありヘリオスとネイアラの娘の名がラムペティエー(明るくする女) ・パエトゥサ(輝く女)・アイグレ(光・月光)・ボイペー(月の女神)であります。アポロンはボイポス(輝かしい)の呼称がありますが、このボイポスの女性形がポイベーで、 アルテミスの呼称として使われました。
メディアは太陽の孫娘で、ヘカテの女神官で、ヘリオスの娘キルケから魔法を教わります。 ギリシア英雄伝説に登場します。 メディアはイアソン・アルゴカウタイの伝承で月との係わりがあるそうです。
ヘラは新月或は満月を表します。
アテナには色々な属性がありまして、その名前には月が隠されいるそうであります 。セレネ(闇夜)とアテナ(満月)のように対立する関係にあったとする説もあるようです。 ヘロティス「大きな顔をした女」はアテナの異名でもありまして、又ヘロティスはセレネとも 関係があるそうです。
(注1)
パエトンはどうやらアドニスと関係があるらしく、時代により金星の近くの星 ・木星・土星にひせられていたようです。ここからアプロディーテや、 不死であることからペルセフォネとも関係してくるようなのです。・・・・・難しい(^^;☆不死と牛
西王母と東王父ではないですが、月には不死・太陽には牛がかかわるのですね。 ヘリオスはもとは牛トーテムであったかららしいのですね。いや面白いですね。☆また未完成
二週間ぐらい調べたのですが、これぐらいしか分りませんでした。金星も面白そうですね。と、 お店を広げてしまうので、いつもの通りどれもこれも未完成です。参考引用文献
●ギリシアの神話−神々の時代・カール、ケレーニイ著、植田訳・中公文庫ケ21
●ギリシア神話の世界観・藤縄謙三著・新潮選書
●ギリシア・ローマ神話辞典・高津春繁著・岩波書店
○ギリシア神話小事典・Bエヴスリン著、小林稔訳・教養文庫p204
○月からのシグナル・根本順吉著・筑摩書店