小栗上野介と国会

 第63回国会 参議院 内閣委員会 閉会後第1号 昭和45年7月8日

○国務大臣(中曽根康弘君) まあいろいろケースは考えられると思いますが、一つの思いついた例を考えますれば、政治が非常にまずくて、民心が離反して、そしてあるいはさらに政治が非常に権力的な暴走に走って、そのために民衆がこれに反逆して、そのために暴動状態が起こるとか、そういうような状態がますます悪化していって、弾圧とか権力的抑制とか、そういうことばかりやったという場合に、政府と完全に対立するようになる。そういう場合に外国のほうの勢力がそこに目をつけて、教唆、扇動するとか、応援するとかというようなことで、明治維新の例等を見ますと、あのときやはり薩長のほうをイギリスが応援しようとしたし、幕府に対してフランスが応援しようとした。幸いにあのときは日本のナショナリズムが健全でしたから、大体において両方断わりました。日本のことは日本人がやる、そういうことで断わったので、ほかの国に見られるような不幸なことが回避された。やっぱり江戸城の明け渡しの勝海舟と西郷南洲の会見なんかは、そういう一つのクライマックスでもあったのではないかと思います。そういうようなことが将来日本に起こらないとも限らない。最近の例から見ますと、思い当たることはそういうことがございます。

○矢山有作君 明治維新の例をお引きになったのですが、私は明治維新の例を引いて御説明を受けても、現在そういうふうに政治が乱れ、政治権力的になって、政府権力に反逆する騒乱が起こったら、一体そのときに外国からどういう形でちょっかいをかけてくるんだろうと思うと、ちょっとわからないんですね。外国からだれかがどんどんたくさん上がってきて、やれやれと言って扇動でもすることを考えているのですか、どういう形なんでしょう。私は、日本のような四面海に取りかこまれたところですからね、どんどん外国の勢力が上陸してきて、そういうような教唆、扇動をやり、干渉をするというのはあんまり考えられぬと思うんですね。何ぼ考えても、いまのような御説明を受けても、やっぱり頭の中でそういうふうなことはいろいろと組み立てられるとしても、現実の問題として、どういう形で起こるんだろうと思うと、ちょっとわからないんですよ。どうなんでしょう、どうしてもわからない、ここのところ。

○国務大臣(中曽根康弘君) あの明治維新のときは——私よく歴史をつまびらかにいたしませんが、フランス公使のロッシュが小栗上野介に金を何万フラン出すとかなんとかいった話もあります。それからアーネスト・サトウの回顧録を読んでみますと、薩長方に対してイギリスが非常に大きな関心をもって援助を申し出たというような日記も当時ありました。そういうことが、将来日本が二つに割れたり、内乱状態になる場合がないとは限らない。たとえばこの間ハイジャックで逃げた赤軍の一派の考えを見ると、外国基地をつくるというようなことをあの連中言っておったようです。それであの赤軍の目的の中に、やはり革命というのは国内だけじゃできない、外国の応援を得て、外国基地というものとの連携でなければできないと、そういうような感じで——ゲバラなんかの影響を受けたんでしょうか、ハイジャックをやったというような記録もありました。そういうことを考えている一部の人間も日本の中におるわけでございますから、皆無とは言えませんし、政治が悪くなって民衆と離反してくれば、どういう状態が出てくるか、予断は許されないと思うのであります。

 第162回国会 参議院 郵政民営化に関する特別委員会 第15号 平成17年8月5日

○平野達男君 民主党・新緑風会の平野達男でございます。多分私が本委員会のこの民主党・新緑風会を代表しての質問の最後になるんではないかというふうに思います。
 その前にちょっと、幕末の幕臣に小栗上野介という方がいます。この方は、もう御存じのように、横須賀のドックを造りまして、残念ながら官軍に、官軍というか、明治政府と言ったらいいんでしょうか、最後は惨殺されてしまいます。まあ幕府はつぶれたけど明治政府には立派な財産を残したという、そういう評価がある方でもあります。実はこれは、この方は、前島密が日本の郵便制度をつくる前に、ひそかに、ひそかって、しゃれを言うわけじゃないんですが、その小栗上野介が日本の郵便制度を構築していた。
 実は、この小栗上野介が、上野介ですからもう分かりますように、出身地が今の群馬県です。その群馬県の出身地が実は我が筆頭の伊藤さんなんです。伊藤さんは御存じのように全逓の委員長ということがございますけれども、どことなくその小栗上野介の気分というものを何となくこう引きずっているような方でありまして、ただ、かなりの頑固じじいではあります。その伊藤筆頭から、本来は今日は最後の質問ですから筆頭がやるべきところでありますが、おまえがやれという指示がございましたので、今日は立たせていただきました。
 ちなみに、先ほど高橋千秋議員が言いましたけれども、実は高橋議員が言うまで、私、ふっと忘れてましたけれども、確かに四年前のあの激戦、私と高橋千秋さんだけが二十七の選挙区の中で勝たせていただきました。しかも、多分その二選挙区だけだったんではないでしょうか、二回も入っていただいたのは。あのときは、私、初めて四年前の予算委員会のときこの場に立たせていただきまして、一晩、小泉総理に何か言わにゃいかぬ、一生懸命になっていろいろ考えました。何か一言言わにゃいかぬ。あのとき言ったのが、二回も来ていただいて、大変忙しい中、いろんな思いを込めて感謝申し上げますと言ったんです。その後、岩手県をどう思いますかと言ったらいいところだと言ってくださったから、今度は素直に感謝申し上げますと言ったことを今ふと思い出しました。

○平野達男君 民主党・新緑風会の平野達男でございます。多分私が本委員会のこの民主党・新緑風会を代表しての質問の最後になるんではないかというふうに思います。
 その前にちょっと、幕末の幕臣に小栗上野介という方がいます。この方は、もう御存じのように、横須賀のドックを造りまして、残念ながら官軍に、官軍というか、明治政府と言ったらいいんでしょうか、最後は惨殺されてしまいます。まあ幕府はつぶれたけど明治政府には立派な財産を残したという、そういう評価がある方でもあります。実はこれは、この方は、前島密が日本の郵便制度をつくる前に、ひそかに、ひそかって、しゃれを言うわけじゃないんですが、その小栗上野介が日本の郵便制度を構築していた。
 実は、この小栗上野介が、上野介ですからもう分かりますように、出身地が今の群馬県です。その群馬県の出身地が実は我が筆頭の伊藤さんなんです。伊藤さんは御存じのように全逓の委員長ということがございますけれども、どことなくその小栗上野介の気分というものを何となくこう引きずっているような方でありまして、ただ、かなりの頑固じじいではあります。その伊藤筆頭から、本来は今日は最後の質問ですから筆頭がやるべきところでありますが、おまえがやれという指示がございましたので、今日は立たせていただきました。

 第164回国会 衆議院 行政改革に関する特別委員会 第13号 平成18年4月19日

○小泉内閣総理大臣 山河、緑、川、海、森、大変大事であり、環境を大事に守っていかなきゃならないという点については共有の認識を持っていると思います。
 私の地元、横須賀ですけれども、米軍基地もありますけれども、大楠山という山もあるんですよ。また、都市の農家、三崎の漁業、都市農業また漁業も盛んなところなんです。そういう面において、海と山というのは密接に結びついているということは私もよく承知しておりますし、渡部国対委員長の地元の会津にもたびたびスキーで訪れたこともあるし、今、会津においては、特区も出ているし、観光客もふえている。さまざまな創意工夫を発揮されて、ふるさとはいいな、日本の東北地方はいいな、会津はいいな、そういう状況でかなり活性化してきている点も私は喜んでいる一人であります。
 歴史も、会津白虎隊、あの悲劇の歴史もある。伝統、文化を大事にして、全部日本が東京ばかりじゃおもしろくない。やはり地方のよさを生かしていかなきゃいけないと思っております。

○渡部(恒)委員 大変すばらしい答弁をちょうだいしました。
 歴史をあなたは知っているかどうか、小栗上野介を知っていますか、横須賀に造船所をつくっている。あの家族が戊辰戦争のとき会津に来て暮らされて、横須賀と会津若松は姉妹都市になっている。
 それから、そっちの、大学の先生で大臣になった人、竹中さんというのは、市場原理、市場原理と盛んに言っています。これは、自由主義経済、当然なことである。しかし、その自由主義経済で落ちこぼれる人を助けるのが政治じゃないんですか。それで負けた者は死んでいけというのなら、もう総理大臣も要らないし、国会議員も要らないので、私は、この国の経済を戦後六十年担ってきたのは、何といったって中小企業だと思う。雇用の面でも経済の面でも、七〇%、八〇%。
 今度から商工中金民営化、これはしようがないことでしょうが、しかし、私の過去の経験からいうと、この商工中金のおかげで、つぶれそうな会社を助けてもらった、夜逃げしないで済んだという人たちが山ほどあります。これが民営化されても、そういう機能は、今、全国の中小企業、小さな商工業の皆さんは心配しておりますから、そういう方には心配かけないんだと、総理、お約束していただけますか。

 第171回国会 参議院 国民生活・経済に関する調査会 第1号 平成21年1月28日

○参考人(堺屋太一君)
 さて、人口減少の対策でございますが、緊急の対策として数年のうちにやっていただきたいことは、やはり日本を、明治維新的な体制改革が必要だろうと思います。明治維新的改革ということはよく言われます。改革の中には、享保の改革や寛政の改革のような体制内改革と、体制そのものを変えた改革とがあります。享保の改革などは、ますます武士体制、徳川幕藩体制を強くして、以後、経済の成長を止め不況の連続になるわけですが、明治維新は逆でございました。全く新しい体制をつくりました。その意味では、世界の歴史の中でも最も徹底した革命でありました。
 明治維新とはでは何物かといいますと、まず第一にしたのは開国であります。現在ならFTA協定、移民制度の確立、それから外国の情報が入るようにすること、この三点であります。  特に、外国情報が最近全く閉鎖された状態になってまいりました。例えば、上海や北京に大変たくさんビルを建てておりますが、あれだけビルを建てている中国の設計家を日本の建築の習っている学生すら一人も知らない。これは世界的に見て異常な状態です。非常に有名な、例えば来年の上海万国博覧会の総合設計者である呉志強教授などというのは世界的超有名人でありますが、日本では建築・都市計画の学生さんさえ知らない。あるいは中国や韓国のファッションデザイナーも一人も知られていない。世界中で珍しい国です。世界で六番目ぐらいの売上高になったヒュンダイの自動車が売っていないのも日本だけ。
 非常に日本の情報は、官僚統制と一部マスコミの掌握によりまして、長崎出島のような、今情報出島という言葉がありますけれども、千代田区、港区、渋谷区、あのところだけが情報出島でそこを通過しないと情報が入らない状態になっている。このために、日本の外国知識というのは大変偏ったものになってまいります。これも改めなければなりません。
 そして、移民についての情報も非常に偏っております。これはきちんとした制度をつくって、一定の数を入れられ、また、その人たちが日本文化、日本の話を世界に普及する伝道者として帰っていただけるような制度を考えるべきだと思います。
 明治維新でやりましたことの二番目は、武士を廃止したことであります、武士の身分を廃止する。これは現在でいいますと公務員制度の改革で、公務員を身分ではなくして職業にすべき、職分にすべきです。最近、公務員の中では、公務員は身分だということを強く主張いたしまして、職業公務員というような言葉も八〇年代末から使われるようになりました。これは職業軍人、徴用軍人という区別と同じように、公務員の中に職業公務員というのをつくろうという意識でありますが、これは極めて危険なことだと思います。
 三番目は廃藩置県であります。これは明治四年に行われましたが、現在でいうと道州制であります。道州制をきちんと御検討いただきたいと思っています。
 四番目、これは廃藩置県からすぐ後に行われました通貨の改革。それまでは小判とか銀子とか銭であったものをお札の円に統一いたしました。これによって財政、税制ががらりと変わった。幕末に小栗上野介という大変知識も技術もある勘定奉行がいました。この人の計算では、大増税をしないと日本の国の財政は成り立たないと。実に綿密な、今の財務省よりもずっと綿密な計算をしております。ところが、この新貨令が発行されますと、たちまちに財政は良くなりまして、不可能だと言われた鉄道や郵便制度が一遍にできる財政が出てまいります。これは信用創造をつくったんですね。今もこういう新貨令に当たる税制、財政の改革、金融制度の改革が必要だと思います。

 第190回国会 衆議院 本会議 第6号 平成28年1月22日

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 開国か、攘夷か。
 百五十年前の日本は、その方針すら決められませんでした。終わらない議論、曖昧な結論、そして責任の回避。滅び行く徳川幕府を見て、小栗上野介はこう嘆きました。
  一言以て 国を亡ぼすべきもの ありや、
  どうかなろう と云う一言、これなり
  幕府が滅亡したるは この一言なり
 国民から負託を受けた私たち国会議員は、どうにかなるではいけません。自分たちの手でどうにかする。現実を直視し、解決策を示し、そして実行する。その大きな責任があります。
 経済成長、少子高齢化、厳しさを増す安全保障環境。この国会に求められていることは、こうした懸案に真正面から挑戦する、答えを出すことであります。

 第190回国会 参議院 本会議 第5号 平成28年1月22日

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 開国か、攘夷か。百五十年前の日本は、その方針すら決められませんでした。終わらない議論、曖昧な結論、そして責任の回避。滅び行く徳川幕府を見て、小栗上野介はこう嘆きました。「一言以て国を亡ぼすべきものありや、どうか成らうと云ふ一言是なり、幕府が滅亡したるは、此一言なり」。
 国民から負託を受けた私たち国会議員は、どうにかなるではいけません。自分たちの手でどうにかする。現実を直視し、解決策を示し、そして実行する。その大きな責任があります。

 第190回国会 衆議院 予算委員会 第6号 平成28年2月3日

○玉木委員
 では、総理、最後に質問したいと思いますが、総理は施政方針演説の中で小栗上野介の言葉を出して、どうかなろう、この一言で国家は滅びると言いましたね。安定的な財源のめども立てずにとにかく歳出だけ先に約束するようなことをやめないと、日本の財政はよくならない、このことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。

 第190回国会 衆議院 本会議 第16号 平成28年3月15日

○宮崎岳志君 冬の寒さ残る上州群馬より上ってまいりました宮崎岳志でございます。
 私は、民主・維新・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました地域再生法の一部を改正する法律案について質問いたします。(拍手)
 冒頭、一言申し上げます。
 甘利明前大臣は、昨日で一カ月間の自宅療養を終えられたと存じます。甘利大臣、いらっしゃっていますでしょうか。ちょっと目が悪くてよく見えませんけれども、一部の報道によれば、甘利大臣は、議員宿舎で足腰のトレーニングに励んでいらっしゃるということであります。睡眠障害から回復された以上、速やかに国会における証人喚問に応じ、金銭授受に関する疑惑をみずから晴らされることを求めます。
 安倍総理は、本年一月の施政方針演説の冒頭で、幕末の勘定奉行、小栗上野介忠順の言葉を引用されました。
  一言以て 国を亡ぼすべきもの ありや、
  どうかなろう と云う一言、これなり
  幕府が滅亡したるは この一言なり
 我がふるさと群馬の偉人、小栗上野介忠順の言葉を引用していただいたことには感謝を申し上げます。
 一方で、小栗が薩摩、長州を中心とする新政府軍に反逆の罪をでっち上げられ、裁判どころか取り調べすらないまま惨殺されたことも、長州人たる安倍総理には思い起こしていただきたいのであります。
 物事には多面的な見方があります。長州の見方もあれば、上州の見方もあるのであります。その違いを認めることこそ、地方創生の本質であります。
 その小栗忠順は、現代につながる中央集権制の事実上の立案者だったと言われております。郡県制を提唱したのも小栗上野介だということであります。
 地方創生には小栗以来百五十年の中央集権制の大転換が必要であります。しかし、安倍政権の掲げる地方創生は、小手先の小細工に終始しております。

 最後に申し上げます。
 冒頭申し上げました小栗上野介の言葉、一言もって国を滅ぼすものありやは、実は小栗一流のパロディーであり、元ネタは論語にあります。そこでは、孔子と魯の定公が会話をしております。魯の定公は、一言にして国を滅ぼすもの、これありやと孔子に問いかけるわけでありますが、孔子はそれに答えてこう言います。私の言葉に誰も逆らわないのが楽しいという言葉があります、もし君主が間違ったことを言っても逆らう者がなければ、これこそ一言で国を滅ぼす言葉であります。
 もし、安倍政権が、イエスマンばかりを集め、逆らう者を許さず、正当な批判に耳を傾けないならば、地方創生の失敗のみならず、国の滅亡をも招くことになりましょう。
 安倍総理と石破大臣以下閣僚諸君が、この孔子の言葉を胸に刻み、耳ざわりな意見も虚心坦懐に聞き入れ、耳に痛い批判も反省材料として生かされることを期待いたします。
 与党の皆様の絶大なる不規則発言に感謝を申し上げ、そして、民進党を真の国民政党として育て上げることをお約束申し上げまして、私の質問を終わります。
 皆様、ありがとうございました。御答弁よろしくお願いします。(拍手)

 第201回国会 衆議院 財務金融委員会 第15号 令和2年5月12日

○田中委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。武井俊輔君。
○武井委員 おはようございます。自民党の武井俊輔でございます。
 では、早速質問させていただきますが、今総裁よりも御説明があったわけですけれども、今、本当に全てが、このコロナの対策をどういうふうにしていくか、それはそれぞれのお立場で、与党、野党、専門分野、それぞれある中で臨んでいくわけでありますけれども、きょうもテレビなどを見ておりますと、少し何か、ピークは越えたんじゃないかとか、少しまた動き始めるんじゃないか、もちろん外形的にそういう部分というのはあるわけですけれども、やはり、今まで痛んでいること、そしてこれからどうなるかということも改めて考えるわけでありまして、ちょっと、ある言葉を思い出すわけであります。
 私は、歴史が好きなものですから、いろいろ幕末なども非常に大好きなんですが、坂本竜馬とか西郷隆盛とかいろいろな人がいるんですけれども、小栗上野介という人を大変尊敬しております。幕府の最後の家臣だったんですが、最後、徳川慶喜にいろいろな献策をするんですけれども、入れられずに幕府をやめて、最後、新政府に殺されてしまうんですけれども、小栗上野介の言葉で、一言で国を滅ぼすのはどうにかなろうの一言だ、幕府が滅亡したのはこの一言だというようなことを最後に言ったというふうに言われています。本当にどうにもならないんだ、どうにかなると思っているとこれは絶対国が潰れてしまう、まさに今、そういう状況にあるんだろうなということを考えるわけであります。
 今のそういう状況を踏まえて、きょうは御質問を進めていきたいというふうに思います。
 早速ですけれども、先ほどのお話も踏まえまして御質問いたしますが、四月の二十七日の金融政策決定会合におきまして、先ほど総裁からもお話がございましたけれども、中小企業を含めた民間部門の資金繰りがより行いやすくなるように、新型コロナ対応金融支援特別オペレーションということで、一層の拡充を図っていただいているわけであります。
 その中で、主にちょっと注目したのは、系統の金融機関を含めていくというお話がありました。具体的には信用組合とか農協等が対象になるわけでありますが、特に農業について、私は宮崎県なんですけれども、大変な農業県でありまして、非常に、影響は物すごく大きいんですけれども、どうしても家賃とかに比べて、なかなか取り上げられにくいところというのはあるんです。
 今、ちょうどマンゴーの季節だったりもするんですけれども、ちょうど十年前は、口蹄疫という牛の病気が私ども宮崎県は蔓延をしておりまして、当時は東国原知事でございまして、私は県会議員をしておったんですが、さまざまな対応をしておりました。
 もう過去のことですから、いろいろと蒸し返してということは申しませんが、当時、鳩山総理が宮崎にお越しになって、全力で対応しますということをおっしゃって、そうか、時の総理が来て全力で対応すると言えば何とかなるかなと大変期待をしたら、翌日に辞任をされるという大変なことがございまして、私がこれは国政に行って何とかせないかぬと思ったのはまさにそのときであったわけですが。
 ただ、宮崎の人たちに聞くと、このときよりもやはり今回は厳しいと。あのときも全く町が死んでしまっていたわけですが、我々今帰ることができませんので、やはりあれ以上の状況なのかということを改めて厳しく思い返しているわけであります。そういう意味でも、農業の支援というものをこれからどういうふうにしていくかということは非常に重要だと、畜産を含めてですけれども、思うわけです。
 そういう中で、この新しい特別オペで、そういった農協等の拡充をしていくということの話があったわけでありますけれども、まず、具体的に、これは日銀から農中に行って最終的には単協に流れていくということになるんですけれども、じゃ、農中から実際にどういうオペレーションでお金が回っていくといったようなフローになっているのか、確認をしたいと思います。

引用・抜粋

「国会会議録検索システム」
「帝国議会会議録システム」のテキスト資料では検索結果無し。