【掲載について】
[注1]本HPの趣旨として、抜粋部分は小栗上野介忠順を主としている。
[注2]可能な限り原文の儘(原の漢字が無い等以外)。尚、読み易いように段落等を付した合もある。
[注3]国立国会図書館デジタルコレクション、インターネット公開(保護期間満了)画像が主である。

【越水桃源】 画像引用:万延元年遣米使節図録 田中一貞 編 (田中一貞, 1920) (国立国会図書館デジタルコレクション):東善寺境内・小栗上野介忠順の胸像:Library of Congress・Washington, D. C. Washington Navy Yard. First Japanese treaty commission to the U. S., 1860
 小栗は敢て不可的の詞を吐たる事なく、
 「病の癒ゆ可からざるを知りて藥せざるは孝子の所為に非ず、
國亡び身斃るゝ迄は公事に鞅掌するこそ眞の武士なれ」
 と云ひて屈せず撓まず、身を艱難の間に置き、
幕府の維持を以て進みて己れが負担となせり

 ―『幕末政治家』福地源一郎 著 二百六十四頁―
(国立国会図書館デジタルコレクション)
 幕末の賢吏小栗上野介は 曾て幕閣を評して曰く

 一言以て國を亡ほすべきものありや どうか成らうと云ふ一言
 是なり 幕府が滅亡したるは 此一言なり
 と云ひたる事あり

 ―『幕府衰亡論』福地源一郎 著 百八十八頁―
(国立国会図書館デジタルコレクション)