傍聴記 2006/06/09
「尾張旭市保養センター尾張あさひ苑の設置及び管理に関する条例」が制定され、これに基づき、4月1日から尾張旭市施設管理協会が指定管理者となっております。
さて、総務省自治行政局通知(通知平成15年7月17日総行行第87号)では「多様化する住民ニーズにより効果的、効率的に対応するため、公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を図るとともに、経費の節減等を図ることを目的とするものであり、」とあります。
昨今の国・地方自治体のおかれた財政状態から察し、身近な政府である市も本制度を一義的に理解し、目的を達成しようと腐心されているのではと、考えております。
そこで次の点に関し明確にご教示ください。
1.保養センター尾張あさひ苑の指定管理者制度移行で、如何ほどの経費の縮減が可能になったのか、具体的な数値でお示しください(例えば、平成17年度と平成18年の対比で、対象費目毎に数値で示して下さい)。
2. 次に、住民サービスの向上では如何なる点の施策が図られ、従来に況して改善・向上等がなされているのか。この質問については具体的に項目を挙げて、各項の詳細なる説明を付してください。
以上二点につきまして、ご多忙中とは存じますがご教示をお願いいたします。
足立 巖
尾張旭市 市長へのe-対話 2006年6月9日 12:20
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《回答》
足立 巖 様
市長へのeメールについて、大変、遅くなりましたが、別添のとおり回答しますのでよろしく願いします。
尾張旭市総務部財政課管理係
平成18年7月10日
《回答内容》
足立 巌 様
このたびは、「谷口市長へe−対話」へご意見をいただき、誠にありがとうございました。
早速拝読させていただきました。大変、遅くなりましたが、ご質問にお答えさせていただきます。
ご質問1
1.保養センター尾張あさひ苑の指定管理者制度移行で、如何ほどの経費の縮減が可能になったのか、具体的な数値でお示しください(例えば、平成17年度と平成18年の対比で、対象費目毎に数値で示して下さい)。
回答1
尾張あさひ苑の指定管理者制度の導入に関しましては、地方自治法並びに関係条例及び規則に基づく諸手続きを踏み、この4月1日から、尾張旭市施設管理協会が指定管理者として、管理運営を開始しました。
「経費の縮減について、平成17年度と平成18年の対比で、対象費目毎に数値で示して下さい」とのご質問ですが、尾張あさひ苑の経費につきましては、指定管理者に対します指定管理料として、36,000千円(平成18年度予算)を計上しており、前年度の予算67,500千円と比較しますと、31,500千円の減少となっています。この理由としましては、大きな要因として、指定管理者制度の導入にあたりまして、利用料金制度を導入し、宿泊料金を指定管理者の収入としたことです。また、その他の要因としても、宿泊者サービス等に伴います経費、職員の人件費等の経費、さらに施設の修繕等の経費などに、それぞれの事業費に差が生じ、総額としまして、31,500千円の差となったものです。
このように事業年度単位で、個々の事業費を積算し必要な経費を計上しており、このことは実施する事業内容・数量が、宿泊者の増減や、施設の状態で大きく左右しますので、前年度経費により縮減額を示すことは、大変、難しいと思われます。
なお、指定管理者制度導入による効果につきましては、本年の2月に策定しました尾張旭市集中改革プランのなかで、指定管理者制度の活用による効果見込額として平成18年度からの4年間で、8,000千円を見込みました。これは、宿泊料金について柔軟な設定を図ることや宿泊者数の減少傾向が続いているなかでのサービス等の向上による安定確保などを見込み、指定管理者導入による期待も含んだ数値となっております。
尾張あさひ苑は、「尾張旭市保養センター尾張あさひ苑の設置及び管理に関する条例」に基づく公の施設であり、その目的は、「市民の保養施設」として位置付けされており、公の施設としての一定の制限のなかで、この目的を果たすに要する経費、また、受益者としての応分の負担、このバランスの上での運営が求められております。
今後とも、これまでと同様に多くの市民に利用していただくため、できる限り低料金を維持しつつ、この設定のなかで、市民サービスを向上させるとともに、コスト縮減を含む収支の改善を図っていきたいと考えていますので、よろしくお願いします。
ご質問2
次に、住民サービスの向上では如何なる点の施策が図られ、従来に況して改善・向上等がなされているのか。この質問については具体的に項目を挙げて、各項の詳細なる説明を付してください。
回答2
保養センター尾張あさひ苑は、昭和55年にオープンして以来、市民の温泉保養施設として長年にわたり多くの方に利用されてきました。
「住民サービスの向上では如何なる点の施策が図られ、従来に況して改善・向上等がなされているのか」とのご質問ですが、
まず、施設面に関しましては、
平成17年度にエレベーターを設置しました。これは利用者の高齢化が比較的に高まっており、公の施設としての機能を確保する為に設置したものです。
なお、施設全体の考え方としては、当該施設は開設より26年が経過し、老朽化も進んできていますので、さらに快適に利用していただくためには、大規模な改修工事が必要となります。しかしながら、多額の費用がかかり、厳しい財政事情でもありますので、基本的には、この状態を指定管理者によるメンテナンスや環境改善などにより良好な状態を確保しつつ現状を維持していきたいと考えています。
次に、サービス面に関しましては、これは指定管理者に委ねる部分が大となりますが、施設管理協会は開設以来、当該施設の管理運営に携わっており、これまでの実績に伴いますノウハウや高い専門性を有しており、これまでにも利用者に対しまして大小を含め数々のサービスメニューの提供を図ってきました。
今後とも、限られた経費ではありますが、利用者の満足度が、より高まるよう、ニーズに応じたきめ細かいサービスメニューの提供、或いは、向上を目指し、本市として必要な指示を発していきたいと考えています。
※参考(指定管理者が企画している内容)
・送迎バス、無料定期バスの充実
・利用者(特に高齢者)の状況に対応したきめ細かいサービスの充実(布団の上げ下ろし・食事の特別メニュー等)
・連泊者に対する食事メニューの改善
・季節に応じた食事メニューの提供
・接客マナーの改善
・地元とタイアップした体験メニューの充実
・その他、数々の企画物の提供等々
今後とも貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますとともに、市政運営に対しまして、ご理解とご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
2006年7月10日 11:00
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《回答》
足立 様
本日は、お疲れ様でした。
別添のとおり、比較表を送信しますのでよろしくお願いします。
スカイワードあさひ 庭野正行
尾張旭苑経費比較表
2006年8月23日 17:47
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