傍聴記 2004/09/13
彼らの利益に適わなければ彼らの冷酷な判断には、あれほど親密な関係だったのにと懐古しても、あれほどご機嫌をとったのにと愚痴っても何の意味も持たず、此の国は手厳しい仕打ちを受ける日が来るだろう。
世界が不安定であることを望み、戦争の種を蒔き、正義(民主主義)を隠れ蓑とし、法を超越し謀略の限りを尽くす彼の国の政府は、世界を欺きながら自己の利益を追求する。他社の存在を虐殺や略奪の対象としか見ず必要以上の富を求めて殺戮を繰り返す。自家撞着的に存在する彼の国の政府は、この地球を破壊尽くし、自己の喉元にナイフが突き刺さるまで続けるのかもしれない。
涙を無視し、命を哀れむ事などに一考も与えず、ひたすら欲望を満たすために姦計をもって他者を混乱に陥れる。平和を希求する者のことなど眼中に無く、自らを省みる知性を持たず、弱者を餌食にすることを古くからの習いとするかの国の政府の本性。
他に追随を許さない破壊兵器を驕り人類の理想をなぎ倒し、全生命に対し恐怖と脅威を与え、人々の明日への望みを凍らせる。今やこの地球の残虐非道の暴君者たる彼の国の政府。常に獲物を狙う血に飢えた殺人鬼の如く振る舞う彼の国の政府。言葉の通わぬ彼の国の政府。死者の上で宴を催す彼の国の政府。
2001年9月11日(September11, 2001 Terrorist Attacks)以来急速に世界を血の海とし、未だ真相の解明もなされないままに、事の本質を見極めもせずに、捏ち上げた大儀を持ってただ殺し合い続けている。何のためにか。ただ必要以上の欲のためにだ。混乱こそ秩序の破れることこそ彼の国の政府の思う壺なのだ。安定な他国には爆弾を投げつけ揺さぶった上で、因縁を付け強引に押し入り、企みを為す。破綻した自己正当化の上に他国を巻き込み徒党を組む。「民主主義」という幾多の血で染め抜いた軍旗を掲げて何処にでも容喙する。人はただ安らかに笑顔の中で明日に望みを託して生きたいだけなのに。
空は青くいつものように澄んでいても、燎原の火の如くの狂気が世界を被い、瞋恚の炎を新たにし、掛け替えの無い生命・環境を焼き尽くしている。まさに狂気としか言いようが無い。
此の国の政府も彼の国の政府に従う。悲惨な血をあれほど流したことなど省みず付き従う。此の国も「政府の行為によつて再び戦争の惨禍」が起きつつある。少しくとどまり考えれば分かることなのに、無慈悲で愚かしい道をさも正しきことのように彼の国の政府に唆されて突き進んでしまう卑屈な此の国の政府。隷従する此の国の政府。生命を軽んじる彼の国の政府と此の国の政府。いつの日か共食いの運命に置かれている彼の国の政府と此の国の政府。定めの扉は徐々に開かれて行く。 彼らの云う国家利益など私企業の設け話に過ぎないのだ。
此の国の民に逃げ場所は無い。怒りを忘れた民の行く末には阿鼻叫喚の巷が待ち受けている。
「What I’ve learned about U.S.FOREIGN POLICY:The War Against the Third World」邦題:「テロリストは誰?」日本語版企画・製作・グローバルピースキャンペーン
政府武器輸出3原則の部分解禁検討 2004年9月12日中日新聞
武器輸出三原則:1967年時の佐藤内閣は外国貿易管理法と輸出貿易管理令に関する運用方針として、@共産圏、A国連決議で武器禁輸になっている国、B国際紛争の当事国とその恐れがある国、への武器輸出を認めない三原則を表明した。76年に三木内閣が@三原則対象地域への武器輸出を認めない、A三原則対象地域以外の地域にも、憲法、外国為替及び外国貿易管理法の精神に即し、武器輸出を慎む、B武器製造関連設備の輸出は武器に準ずる、との新三原則を示した。資料:imidas’99 注)1998年外国為替及び外国貿易法 (新改正外為法)に改正された。
『週刊金曜日』2004 NO.523 9|10 58頁 日本の「「メダカ社会」はヒツジ型遺伝子からか」本多勝一
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