最小侵襲手術 MIS


最小侵襲手術 MISとは

最新の手術テクニックです。皮膚切開をできるだけ小さくし、筋肉や軟部組織(皮膚等)への負担をできるだけ最小限にすることで術後リハビリの早期開始、早期退院、そして早期社会復帰を目指しています。


MIS片側型人工膝関節手術

一般的な人工膝関節手術は、手術の操作を容易にするために膝蓋骨を外側に脱転する比較的大きな皮膚切開で手術がおこなわれます。しかし、片側置換型の人工膝関節置換術では比較的容易に膝蓋骨を脱転させない最小の創で手術を行うことができます。
皮膚切開をできるだけ小さくし、筋肉や軟部組織への負担を最小限にすることで術後リハビリの早期開始、早期退院、そして早期社会復帰を目指しています。
実際に、筋肉を傷つける事が少なく、出血も少ないため全身状態に影響を与えることはほとんどないため手術当日に歩いて病院から退院する事もできます。
欧米ではこのテクニックによる手術を受けた患者さんの多くは手術当日から数日以内に退院しています。
日本でも盛んに行われるようになってきていますが、まだまだ一般的ではありません。私どもは1997年より最小切開を用いた片側型人工関節置換術の研鑽を積み重ねて参りました。さらに2002年度よりは英国Oxford型片側置換術を採用しさらに小さい皮膚切開、最小5センチ以下の侵襲で関節置換を可能としました。本手術術式に関しては日本で最も経験を積み重ねさらに安定した成績を得るように努力しており、他施設でも可能なように指導しておりますが、まだまだ手慣れた施設が少ないのが現状です。

MIS片側置換型人工膝関節手術テクニック

一般的な人工膝関節手術とMIS人工膝関節手術の違いは?
皮膚切開が小さく、四頭筋への負担(侵襲)が少ない
一般的な手術方法では12cmから15cmもの大きな皮膚切開を行い、膝蓋骨の内側を大きく切り開き膝蓋骨を外側に脱転して手術視野をえて、人工関節を設置しています。片側型膝関節のMIS手術は、5から6cm程度の皮膚切開で 手術ができるという画期的な方法です。
O脚の多い日本の変形性膝関節症では本術式の適応が多く小切開で主従ができる場合が殆どです。


リハビリの早期開始が可能

人工膝関節手術では1から2週間ベッド上での生活、入院期間は1から3ヶ月かかることもありました。しかし、MIS手術では膝伸展機構の筋肉や軟部組織への負担が少なく、手術直後から膝を保持することが可能なことから、リハビリを早期に開始することが可能となります。
皮膚切開が小さいと言うことは筋肉や靭帯筋力などへの負担が少なくなり、筋力の低下を防ぐことが可能です。また、手術後の痛みも少なく早期に歩行訓練を開始できるので、自力でトイレや洗面に行くことが可能となります。このリハビリの早期開始は重大な合併症である肺塞栓症(エコノミー症候群ともいいます)の予防にも役立つと言われています。


入院期間の短縮が可能

最新の手術テクニックです。皮膚切開をできるだけ小さくし、筋肉や軟部組織(皮膚等)への負担をできるだけ最小限にすることで術後リハビリの早期開始、早期退院、そして早期社会復帰を目指しています。
MIS手術では2週間程度で退院(早期退院)が可能となり、従来の手術を受けた場合と比べて早く普通の生活に戻ることが期待できます。院内感染などの合併症を引き起こさないようにするためにも、入院生活は短いほうが良いといえるのです。



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