チベット旅行記
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チョモランマBCトレッキング
10日目 5/6(Sat)

BCトレッキング

ロンボクをランクルで8:40に出発。
さらにBCからABC(アタック/アドバンスベースキャンプ)を目指して(この時は本当に目指していた)出発したのが、9:30。
さぁ、登るぞ!
037.jpg 「チョモランマを本気で登頂してやろう!」という世界中の人々があつまるチョモランマBC。いかにもそれらしい服装と装備を持っているので彼らを現地人と間違えるのは不可能。基本的にとてもシリアスな雰囲気を漂わせているので、とてもではないが、気さくな無駄話をするような雰囲気じゃない
彼らにとっては一生に一度かもしれない夢をつかむチャンスなのだから、敬意を表して距離を保ちましょう。

チョモランマを登頂する隊は、その目的がゆえにチベット人でなく、ネパール人をネパールからガイドとして連れてきている登山隊も少なくない。
チベットの経済状況を考えるとチベット人も登山ガイドやポーターをすればいいのに、彼らは登山にはほとんど興味がないらしい。(ネパール人も純粋な登山としての興味ではなくて生きる手段としての興味だけど)
かと言ってチベット人が全く登山道にいないわけではなく、ヤクを使って重量物をABCなどへ輸送している。地方のチベット人はトルコ石などの飾りをつけているので、見ただけでも区別がつく。ちなみにチベット人でもラサなどの都会に住んでいる人たちは飾りなどをつけないそうだ。

燃料に使うガスボンベを背負っている人に会った。 チベット語かネパール語だと思うが、何を話しているかはさっぱり分からないが、 (彼らからすれば)お金持ちの外国人のためのすごく重たい荷物を背負っている姿というのはいつ見てもつらいものがある。 ポーターを雇ってトレッキングをしている人間が言っても説得力はないけど。。。

プロトレックの高度計では最高到達標高は5525m。 BCの標高が5200mなので、325m登ったことになる。
キャンプ1だと思ったのは気のせいで、ヤクとその飼い主たちが野宿するキャンプのような場所だった。 BCから出発して4時間がたっていて、どう考えても本に載っているキャンプ1にはついてもいいだけの時間が経っているし、ペースもほとんど平地を普通のペースで歩いてきたので予定の6kmは絶対に過ぎていると思う。 やはり途中横に見えた別のルートが昔の登山道で、 今は左へ迂回する別のルートに変わったのだろう
現状では一日でBCからABCを往復するのは無理だと思う。(その後、調べた結果ABCは標高6,400mらしい。あれから900m登るのではやっぱり絶対無理)

最高到達点からの景色
(一番右がプモリらしい)
ポーター用のキャンプ地?
67.jpg 68.jpg

オランダ人の数十名のグループがトレッキングをしてきた。 後にガイドから聞いた話によると、 彼らはオールドティンリーからトレッキングをしてきたそうで、 ABCまで数泊の予定で歩くそうだ。 ABCまで行きたければこれくらいしないとだめなのだろう。

氷河湖(正直汚い)
エベレスト氷河湖 いきなりの高所でのトレッキングはやはり無謀だった。 氷河が見えたところから先は、前衛峰の影になってチョモランマも見えなくなってしまうのだから、 あそこで引き返すべきだった。 標高もあそこまでならBCから100mくらいしか登っていないだろう。

BCの一番はじの方(一番ABCに近い側のチョモランマにアタックする人たちがテントを張っているあたり) まで戻ってきて、 ガイドたちが待っている受付のある建物周辺が遙かかなたに見えて疲れがどっと出てくる。

車が2台ほど止まっているが、おそらく先ほどのオランダ人たちのランクルだろう。 彼らならばトレッキングパーミットをとっているだろうから、 ここまで車で入っても文句を言われないのだろう。
「あれに乗れたらどんなに楽だろう」などと考えながら歩き始めてしばらくすると、車がこっちによってきて「乗って行け」という。すっかり疲れがたまっていたので、 「お金を要求されてもちょっとくらい払ってもいいや」と簡単に妥協して乗せてもらうことにした。

昨日、今日と歩いたこの広いガレ場(広河原?)も、車で行けばあっと言う間だ。この後ひどい高山病にかかったことを考えるとこの車に乗せてもらって本当によかった
私たちの車の付近に到着すると、運転手とガイドが何か話をしていた。 どうやら話はついているようで、特にお金を払う必要はなさそう。 長いトレッキングも15:50に終了。

8時間のトレッキングを終えて、ロンボクの招待所に戻ると、当然の仕打ちとして頭痛が始まった

氷河湖の対岸のLingtren(中:支峰6480m、右:本峰6697m)
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氷河湖付近からのチョモランマ(この後は見えなくなる)
エベレスト

招待所の子供たち

ガシは幼くして両親が死んでしまったそうで、 そのような場合に通常であれば親戚が引き取るそうだが、 彼の場合には親戚もいなかったらしく、 数年したらロンボク寺院で僧侶になることになっているそうだ。
それまでの間はロンボクの招待所で子供として育てられているらしく、 食堂での手伝いなどをしている。

ニマの方がいかにもお姉さんらしく、私たちの部屋に遊びに来て日本のお菓子を喜んでもらっていきながらも、食堂ではしっかりと手伝っていた。それに比べるとガシはまだまだ子供というか、食堂でも私たちのところにいりびたって、私たちが話す日本語の真似をしたり、不思議なダンス(結構笑える)を踊ったりしていた。
何にしても微笑ましい姉弟(血はつながっていないけど)で、やっぱり旅の楽しみは人との出会いなんだと思い出させてくれる。

彼らの普段のおやつはひまわりの種のようで、手伝いながらも合間に食べていた。

彼らは今でも元気にしてるのかな?幸せに暮らしてるといいのだけど、、、

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ロンボク招待所の部屋から窓を開けて、チョモランマ!
(あまりの強風に三脚に載せてもぶれてる
チョモランマ北西壁

高山病発病

あまりにも頭が痛いのと、ここで酸素ボンベを使わなければ使う時がないだろうと思って、 酸素ボンベを吸ってみたが、頭痛には効果がなかった。 というよりは、吸い方に気を使いすぎて、頭痛がひどくなったかもしれない。。。
どうやら、息苦しいときに使う物らしい。
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