更新日 1998年 8月 4日 Japanese only


電子メールから「仮想空間 / 朱」にて


 真朱氏に触発されて、他の仮想空間のページとは異なる趣の人形の世界を試作してみました。

 人形、翼を持つPOV-RayのメタボールであるBLOBで造った姿で、全ての関節から先をunionにより階層構造にグループ化し、rotateの際にtranslateで関節の位置を一旦原点に移動することで、自由にポーズを付けられるようにしています。さらに一部は鈴木良一氏のPOVRAY3次元等値面表示拡張版でrotateやtranslateその他の値が変わる関数とし、一画像中で様々な姿をとらせています。

 技術上の話はさておき、人形の持つ表現力をお楽しみください。なお、特定の団体、宗教、信条等とは一切関係ございません。


    重層試行は螺旋構造を潜めし秘儀、止むことなく飽くことなくただひたすらに集中せよ、血と汗と涙のなかに時を積み重ねよ。

      螺旋の極まりて、跳躍の飛翔に変容の瞬。

    概念の薮のなかの彷徨はもう止めよ、意味生ずるところ、ものみな全てが呼応しあい全体の中に息づくなかに身を置け。


青の誕生  [43k] 1997.07 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'97.07 から
      熱の伝導が心地よく、
      滑らかに流れ込む、
      明日へ。
      闇から現れた光の束は、
      イメージの豊饒に、
      抱きとめられるように、
      羽ばたいて、
      ゆっくりと夢を貪るごとく、
      風の軌跡を感じている。

     炎の、翼に凝結するを待て、そはやがて時空を切り裂き君を運ぶ。
     時空の、姿現すを待て、そはやがて君自らを知らしむ。

     時空深くに根ざしし澱にからめらるることなく炎に焼き尽くされることなく、生き延びて、解き放ち、時空を生かししものを凝視、識る、全ては身自らに既に在る。


朱の誕生  [38k] 1997.07 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'97.07 から
      待ち続けている。熟成を。
      溢れ出る熱情の発現を今は、じっと・・・。
      目に見えぬ激痛が襲うかもしれない。
      孤独にさいなまれるかもしれない。
      しかし、守ることは守られること。
      柔らかな空気に染められて、
      そのためだけに救われて、
      今日もじっと待っている。


    こは鈍色のパイプ群、天を指す楽の殿堂
    複層してからまりつつ飛翔する歌の音に
    そう、純色のテノール声の響きのホールを満たしやがて全てを包み

     今はもう

    識る、その波動が励起せし精神の満つるを

     飛翔


降臨の瞬  [58k] 1997.07by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'97.07 から
      気高く雄々しく観る者の心を釘づけにして離さない聖域。
      高みへと続く空気の連なりに酔いしれるままに、
      燃えている体が確かに存在する重厚な、
            しかし浮遊しかありえない精神。


     群は共通の怯えが故に放擲融合してひとつのいきものと化し
     人は共通の利益が故に他を組み込んでひとつの組織を形づくり
     個は共通の脅えが故に自場を確立しつつ繋がりあい

     さあ今は世紀末、時は既に間近に至り

     目を背けて日常に向かうか


群舞の翼  [72k] 1997.07 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'97.07 から
      逃げている?何かに引き寄せられている?
      同じ方向へ進みゆくしかない運命のように、
      何も考えない、それこそが安堵をもたらすように、
      人も獣も辿る、何も解決しないことこそが解決の道だというように。
      永遠に続く循環ががんじがらめにすることなく、
      軽やかに舞うように、ただただ過ぎっていく。


     緑水溢れるこの宇宙の珠に
     識るほどに奇跡

     何故ぞそれを汚すこと可能や
     殺戮汚辱し続ける小賢しき異常増殖者ども

     嗚呼それも私の存在に深く根ざししもののあらわれで

     識るほどに澹く許しを願う


慈愛の珠  [47k] 1997.07 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'97.07 から
      矢を放つのは誰?
      命の水を注ぐのは誰?
      それでも懸命に光放ち、旋回する大気を離さない。
      命の源がどこから来たのか。
      どこに向かっているのか。
      何も変わらないのか。
      引き裂かれて嗚咽しているのか。
      すべてを浄化して祈り捧げる。



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J.S.バッハ
2声のためのインベンション 04
演奏者 : BUNBUN