POP MUSIC FOR SINGLE LIFE


(「米国音楽」2号付録)
MARIMARI RYTHMKILLER MACHINEGUN
Since Yesterday('94)


 前回のストロベリー・スウィッチブレイドのアルバムの購入動機は、ファンジン「米国音楽」2号の付録のCDに「ふたりのイエスタデイ」のカヴァーが収録されていて、それが凄く良く、オリジナルも久々に聴いてみたくなったから。

 で、こちらの「ふたりのイエスタデイ」は日本人女性ヴォーカルが、日本語のオリジナルの歌詞(訳詞でない)で歌っているのですが「こんな夜は〜」と歌いはじめるように、夜聴くのにピッタリに仕上がっています。解説でも「井の頭線・真夜中のおさんぽポップ」と書いてあるし。アレンジがネオアコっぽい、というかフォーキーというか、はっぴいえんどっぽいというか、ドラム、ベースにアコギにピアノとアコースティックなセットでのバック・サウンドになっています(解説によると「70年代初期のJIMMY MILLER & CHRIS KIMSEY WORKSの空気感」を、PRIMALとはちがったかんじで意識してみた、らしいです)。

 あと説明を付け加えるならば、「お金の臭いがしない」、「あらゆる意味で自由」、「バンド・サークルっぽい」=当時の「米国音楽」っぽいサウンドと言えるかも。こう書いてくると演奏技術は二の次で自己満足的な音楽を想像されるかもしれませんが。しかし実際はプレイそのものはプロフェッショナルで、金を払って鑑賞しても十分過ぎる出来になっています。実際フィッシュマンズのメンバーが参加している様ですし、ピアノはどう聴いてもニール&イライザのキーボードっぽいし(間違っていたらスミマセン)。敢えてかきんといえば、編集者も参加したと言う最後の方で聞こえる、いかにも素人臭いダレたコーラスか(失礼)。

 録音もリヴァーヴなどをあまり効かせておらず、目の前で歌っている錯角に陥ってしまいます。一時期寝る前に必ず聴いていました。機会があれば是非聴いて頂きたい一曲。滲みます。

 

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