
ネットワーク構成顛末記
(1999/11/20 更新)
そもそも...
唐突ですが、急にISDN環境になりました。 で,シリアルケーブルの長さの都合上よくあるようにTAは接続するMacの近くに配置ということでNTTの人に配線してもらった所、TEL/FAXの具合がよくありませんでした(FAXが古すぎたため)。 基本的にTEL/FAXが優先なので、結局TAはMacからは遠い場所に設置することになりました。
結局のところ、MacからInternetやNIFTYへの接続は、今まで通り。 (ちょっと悲しい...)
そこで、IIciをIP RouterとしてTAの近くに置き、LAN経由(+NAT)で接続することにしました。
さて,うちではそもそも複数のMacがあるわりにLANなど引いていません。(AAUIアダプターとHUBは、以前から持っていたんですけどね(笑)。 PowerBook520cを仕事で使っていた時に買いました。)
気になる事/目論んでいる事一覧
- IIciとEthernet(使えるカードが手に入るか?)
- Centris 660AVでEthernetインターフェイスに対してエラーが出ている事
これは、少なくともAppleのAAUIアダプターを使用すると解消するらしい。
- NetBSDからTAのデータポートを使ったPPP接続 (NetBSD標準PPPとPPxP)
- IP-NAT (NetBSD標準PPPとPPxP)
- MacOS上のtelnetやX環境
- MacOSからのリモートPPP接続
- Apache-SSLのテスト
どうもmozillaがSSL対応ではなさそうなので、NetBSD上ではテストになりませんでした。 そこでLAN経由でMacOSのNetscape Navigatorを使ってテストする。
接続するMac一覧
- Macintosh IIci (NetBSD)
用途: IP Router
IP Address: 192.168.0.1
- Macintosh Centris 660AV (NetBSD)
用途: メインNetBSDマシン
IP Address: 192.168.0.2
- PowerMacintosh 6100G3/240AV (MacOS 8.1)
用途: メインMacOSマシン
IP Address: 192.168.0.11
- PowerBook 520c (MacOS 7.5)(予定)
用途: 特になし
IP Address: 192.168.0.21
購入したもの一覧
- NuBus用Ethernetカード (IIci用): REUDO イーサカードNuBus (Model: RE-ETNU)
選択肢としてAsanteもあったが、安い方を買ってしまった(笑)おかげで余計な手間が...(後述)
- AAUIアダプター: PLANEX EM-UTP
(Apple製にしたかったが高かったので止めた(笑))
- 10BaseTケーブル: 2本(25mと2m)
NuBus用Ethernetカード
動作確認されているEthernetカード一覧の載っているAsanteのカードも選択肢としてあったが、REUDOのNuBus用Ethernetカードも動作しているようなのと安かったのでこちらを買いました。
で、実際にIIciにカードを挿してNetBSDを起動してみると、カードは認識しているが構成に失敗しているというメッセージがでていた。(げっ、マジ?...)
実際、ifconfig -aではEthernetデバイスが表示されなかった。 で,挿しているNuBusスロットの位置やビデオカードとの干渉といった現象も報告されていたような気がしたので、色々やってみたが全くダメ。 手元の色々なカーネルに変えてやってみたがこれも全くダメ。
動作したとの報告があった(公式な報告ではありません)とは言え、結局安さで買った事を後悔した...
カード上のチップを見てみるとMacBSD.orgでのEthernet一覧にあるチップとは違うものがついていた。(再び,げっ...これってかなりお手上げなのでは...)
ダメ元で、ftp.netbsd.orgからcurrentカーネル(1.4 BETA)を入手してみたところ、構成に成功し、ifconfig -aではEthernetデバイスとしてae0が認識されていた。 ちなみに1.4は、1.3とは結構変わっているようで、1.3の色々なコマンドが使えなかったので、base.tgzとetc.tgzだけを取り敢えず入手して、展開した。
AAUIアダプター
DNS Server (NetBSD 1.4)
/etc/named.bootファイルではなく,/etc/named.confに変わりました.
設定書式も変更になっています. DNSを設定した事があればすぐに判ると思います.
NetBSDからTAのデータポートを使ったPPP接続 (NetBSD標準PPPとPPxP)
基本的にモデムの種類が変わったという認識でいいと思います.
- NetBSD標準PPP
chatファイルでの,モデム初期化コードをTAに合わせます.
(ATQ0V1X3$N1=1を指定しました.)
- PPxP
ppxpのqdialでの設定項目の内Modem Typeには,atermやinsv70などを選びます.
IP Masquerade(IP-NAT)機能を使う場合は,ppxpのqdialでの設定項目の内VJ compression(IPのヘッダ圧縮機能)は使わないようにします. また,ppxpのqdialでの設定項目の内IP Masqueradeには,ネットワークアドレスとそのビット長を指定します. (192.168.0.0/24を指定しました.この設定は,スクリプトファイルでは,filter ip +m0 -S 192.168.0.0/24となります.)
IP-NAT (NetBSD標準PPPとPPxP)
- 構成ファイルの作成
構成ファイルは,/etc/ipnat.confです.
ネットワークアドレス | 192.168.0.0 |
ネットマスク | 255.255.255.0 |
NetBSD標準PPPの場合,ネットワークインターフェイスは ppp0 なので,構成ファイルの内容は,次のようになります.
map ppp0 192.168.0.0/24 -> 0/32 portmap tcp/udp 40000:60000
map ppp0 192.168.0.0/24 -> 0/32
PPxPの場合,ネットワークインターフェイスは tun0 なので,構成ファイルの内容は,次のようになります.
map tun0 192.168.0.0/24 -> 0/32 portmap tcp/udp 40000:60000
map tun0 192.168.0.0/24 -> 0/32
- /etc/rc.confの設定またはコマンドの実行
1.4からは,NetBSD起動時からIP NATを有効に出来ます./etc/rc.confを次のように設定します.
ipnat=YES
/etc/ipnat.confの設定を変えた場合や後でコマンドを実行する場合は,PPPの接続前に,次のコマンドを実行します.
ipf -E
ipnat -CFf /etc/ipnat.conf
- クライアントの設定
- default gatewayの設定を行います.
ここでは,IP Router機の192.168.0.1を指定します.
- NetBSDなどのUNIX系OSでの設定
次のコマンドを実行します.
route add -net default 192.168.0.1
- MacOSでの設定
- FTPについて
Illegal PORT Commandエラーが出る場合は,Passiveモード(PASVなどと書かれる事が有る)を有効にします.
MacOSのLAN環境
MacOSのtelnet
MacOSでのtelnetは,NCSA Telnetが非常に有名で日本語対応版も存在します.
現在ベストだと思うのは,BetterTelnetでしょう. これもNCSA Telnetをベースに機能を拡張させたもので,telnet以外の機能も備わっていますが,sshが日本では機能しないのが残念なところです. もう一点残念なのは,ウィンドウサイズを変更するためには,いちいちメニューから設定ダイアログを表示させなければいけない事です.
NiftyTelnetは,ウィンドウサイズの変更はMacOSでは普通の操作であるウィンドウ右下をドラッグする方法なので便利なのですが,日本語に対応していません.(しかし,sshは機能します.)
PPP接続をMacOSから操作する
リモートでIP Router機のコマンドを実行出来ればよいわけですが,BetterTelnetにはrshを実行する機能が備わっていますので,これを利用すればよいでしょう.
設定は,FavolitesメニューのEdit Favolites...を選びます.
Newボタンを押すと設定ウィンドウが開きます. 設定ポイントは,SecurityタブのProtocolでrshを選び, Username, Password, Commandを設定します.
MacOSのX Server
XDM (X Display Manager)
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