
吊り橋を渡る老夫婦(パキスタン・カラコルム)
By M.Hayami(^-^)
私は、92年夏から95年春にかけ、弁護士としてのバックグラウンドを拡げるため2年間のアメリカのビジネススクール(経営大学院)M.B.A.留学、卒業後ロースクール(法科大学院)でのロイヤーのための研修、各学期休みを利用しての北米・中米陸路縦断、さらに留学後の帰路を東回りにとったユーラシア大陸陸路横断をしてきた。そこで、旅から得た視点を中心に、この経験の中で感じたこと、考えたことの若干を披瀝させていただく。
これらの旅で実感したことは冷戦終結の影響であり、「イデオロギーの時代の終焉とビジネスの時代の到来」を強く印象づけられた。各地で話した人々は、もう政治に興味はない、自分と家族が豊かになればいいと言っており、ビル・ゲイツや本田宗一郎が彼らのヒーローだった(尤も、私は、そんな人とばかり話をしてきたのかもしれないが・・・)。
ビジネススクールではファイナンスを専攻したが、必須科目として経済学、マーケッティング論、国際ビジネス論等もやり、中でも最も興味を惹かれたのが企業戦略論だった。即ち、競争条件の変更にいかに対応し、自己の競争優位を確立するかという戦略論だ。
例えば、これをアメリカでの経験にあてはめて、旅のスタイルや旅行代理店の活用の仕方がどう変わるかを、私なりに近未来予測する(但し、世代を越えた経験の蓄積により添乗員付きの団体旅行は激減する、という予測を前提とする)と・・・。キーワードは、規制緩和とインターネット。
私は、アメリカで、安売りチケットに強いCouncil Travelを専ら利用したが、私の住む都市には店がなく、長距離電話で注文して、チケットは郵便や宅急便で送ってもらっていた。ここでは、メキシコ・シティin(乗継1回)、パナマ・シティout(乗継2回)のようなオープン・ジョーでも、コンピューターを駆使して親切に探してはくれるのだが、他の客と接客中に電話をとったうえで待たせるので、イライラさせられた。おそらく近い将来、フェデラル・エクスプレス託送荷物の現在地確認のように、顧客が国内・国外旅行代理店のコンピューターにインターネットでアクセスし、自分で好きなだけ検索して航空券やホテルを予約・購入するようになるだろう。
その結果、ソフトの使い勝手がよく、多くの在庫を持つ代理店に客が集まり、そして販売効率の良い所には一層多くの商品が好条件で供給されるという好循環をもたらす。しかも、人件費や店舗経費を節減できるので、コスト面でも優位に立てる。このような競争条件の変化は、業界の序列を革命的に入れ替える可能性が十分にある。・・・といったようなことだ。
業種を問わず、規制緩和が進むと、情報の価値が高まるので、海外を旅した経験を帰国後の社会復帰に活かしやすくなるかもしれない(・・・だとイイネ(^-^) )。
海外を旅して得た視点といっても、国内での生き様の延長であり、私の場合はつい堅いものになってしまったようだ(異国の街角で書店や電器屋をのぞくことはよくあっても、ブティックをのぞくことは滅多になく、あいかわらず服のセンスが悪い私は、「海外で何を見てきたのか」と、友達からも批判されている)。
ちなみに、このホームページも、「NBL」591号(4月15日号36頁)[商事法務研究会]以下に連載している、法解釈論に企業戦略論的視点を交えた「PL法適用業種・非適用業種の責任と法務戦略」という論文(⇒「論文:PL法と経営法務戦略」参照)も、これら海外での経験と元々の法律バックグラウンドとの融合を図ろうとする試みの一環なのである。
以上
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