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たくさんの逸話が一緒になって作られた話なので、どれが本当でどこまでが真実だかはわかりません。
(日本でいうと忠臣蔵とか、平家物語みたいな話ですからね〜。)
でも、アーサー王を中心にまとめると↓のようなストーリーです。
(W)のついた言葉はあとでKEY−WORDのコーナーでちょっと説明してみますね。参考にしてみてください。
アーサー王の誕生・・・
イギリスには2500年以上前から、ブリトン人(W)と呼ばれるケルト民族が住んでいてその島はブリタニアとよばれ神秘につつまれていました。西暦5世紀ころ、ようやくローマ人の支配から逃れた彼らにヨーロッパ大陸から侵略をしてきたサクソン人があらたなる敵としておそいかかります。たくさんの王国にわかれていたイギリスの諸王(当時の王は領主よりほんの少しだけ強い力をもった一領主的存在だったようです)の大王的存在(ペンドラゴン)ウーゼルは南西部ティンタジェル領主ゴルロイス夫人、イグレインに恋をします。彼は魔術師マーリンの手助けを得てゴルロイスを倒し美しいイグレインを妻に迎え、こうした二人の間に生まれたのがアーサー王です。ウーゼルの死後、忠実な家臣に里子に出されていた少年アーサーはとある教会の入り口にある石につきささった剣を見事ぬきとってペンドラゴン、ウーゼルの世継ぎであることを証明します。この剣こそが引き抜いたものはブリトン人の真の王になると予言された秘剣エクスカリバー(W)だったのです。アーサーはこの剣をふるい外敵の侵入を阻み乱れた諸王国を平定して全ブリトンを統一したと言われています。また、エクスカリバーはブリトン教の主、湖の貴婦人ヴィヴィアンからもらったもの、もしくは魔術師マーリンがさずけたものだった等たくさんのエピソードがあります。・・・が、この剣はアーサー王の象徴的存在としてどんな逸話にも登場しています。FFの武器だけじゃないんですね〜(笑)
当時の宗教感・・・
ローマ人の伝えたキリスト教とブリトン人が元来信仰していたドルイド教(W)が全土に布教されていたのでアーサー王が真実どちらの信仰していたのかはわかりません。また、二つの宗教をまとめていく王(宗主)としてブリトンに君臨していったという説もあります。キリスト教はわたしたちがいまでもなんとなく知っているままなのですが、ドルイド教はまったく別のものです。自然信仰、女神信仰、開放的な宗教として描かれていることが多いです。この二つの宗教のぶつかりあいもおそらくあったでしょう。日本でも仏教伝来、布教の時代は日本古来の神信仰と仏教とでだいぶ争い事がありましたもんね〜(聖徳太子と蘇我氏の時代です。念のため)
アーサー王の治世〜円卓の騎士と王妃グィネヴィア
もともとウーゼルとイグレインの子として必ずしも諸王にその出生の正当性(W)を認められていなかったアーサーですが、マーリンや湖の貴婦人の助けを受け強敵サクソン人を撃退していき、誰もが認めるブリトンの王(宗主)に成長していきます。彼は美女と名高いカメリアード(レオグランツ等諸説あり)の王女グィネヴィア(ウェールズ語でグウェンフフィファル)を妻にむかえ、キャメロット(W)に新王都を建設、大人数が身分の区別なく座れる円卓を用意し、ここに座り率直にアーサー王に意見を述べ支えていく名誉に預かった人達が有名な円卓の騎士(W)となるわけです。彼らはいずれも武勲の誉れ高い騎士たちで12〜150名までいたという諸説があります。詳細はWのコーナーで紹介しますが、このメンバーにはガウェイン、ガラバット、ランスロット、ワーグナーの楽劇でもとりあげられるトリスタンやパーヴァシルの名も見られます。途中、この騎士たちがキリスト教伝説に起源をもつ聖杯伝説(W)を探求していく冒険物語や王妃と騎士ランスロットの禁断の恋が織り込まれていることもアーサー王物語のおもしろいところです。
・・・とにもかくもしばらくはキャメロット宮廷とブリタニアは平和と繁栄の時代を迎えることになります。
アーサー王の最期〜エクスカリバーの行方
アーサー王の最期の決戦についてもたくさんの説があるようです。が、ローマ帝国の属国として朝貢を要請されたアーサーはこれに対抗しブリトン人を率い出陣する。ローマ軍と激しい戦いを繰り広げながらもう少しでローマに進軍できるという矢先に、甥(アーサーが異父姉と近親相姦した結果生まれた実子という説もあり)のモードレッドが摂政として国に残したグィネヴィア王妃を略奪して王位を奪ったという知らせが舞い込みます。アーサーはブリタニアにとって返してこれを鎮圧しますが自らも致命傷を負い、湖の貴婦人となったアーサーの異父姉モーガンらに乗った船にに迎えられ死者の国アヴァロン(ドルイド教の聖地という説もあり)に旅立つことになります。
名剣エクスカリバーの行方はいずこに?深手を負って死期を感じたアーサーはエクスカリバーがよこしまな者の手に渡らぬように騎士に命じて湖に投げこまさせます。すると湖から手が出てきて剣を受け取り王への最期の賛辞として剣を3回振りかざして水中に没したと伝えられています。ミステリー!!っぽいですね。
そして・・・伝説へ・・・
いつの日かエクスカリバーをふたたび手にするものがイギリスに平和と正義をもたらすと信じられてきたのです♪実際アヴァロンがイギリスの何処にあたるのか?宮廷キャメロットはウィンチェスターでいいのか??王妃グィネヴィアは王の死後グラストンベリーの修道院に入って王と一緒にその墓に葬られている等たくさんの伝説があります。HISTORYのコーナーで紹介しますが、アーサー王は歴史上ではっきり実在を確認されたイギリスの王ではありません。でも、イギリス国内ではこの伝説はイギリス人のふところに深く息づいているようです。いいえ、イギリスのみならず世界中の文学や絵画などにファンタジィのエポックメーカーとして多大な影響をおよぼしたのではないですしょうか。
わたしが「アーサー王伝説」(創元社)、「アヴァロンの霧」(ハヤカワFT)、英語の国の物語(基礎英語、日本放送出版教会)を見て
独自でまとめたので読みにくかったりおかしかったりするところがあるかもしれません〜。
また、すべての説を網羅した説明ではないので、皆様が読んだアーサー王物語と若干ストーリーが違うかもしれません。
この場でお断りしておきます♪