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わたしのアーサー王のコーナーでWマークのついたKEY-WORDをこの頁で説明していってみます。
ブリタニア
今日、わたしたちが英国と呼んでいる土地のローマ名である。紀元前58年今日フランスとよばれるガリア、またはゴールの地に兵を進めたローマの将軍はカエサル(ジュリアス・シーザー)だった。このころからローマはブリタニアへ何度となく進軍してきた。まだそのころの英国はケルト人(ローマ人が英国に入ってくる以前からここに住んでいた人々)が住みローマ人との間に戦乱が続く。117年、ローマ皇帝ハドリアヌスが北部の反乱を鎮めるためにやってきて、今日ハドリアヌスの長城と呼ばれる石の壁をつくらせ、これがローマ帝国最北端を示す境界線となりこれより南部ではローマ化が進んだ。結局ケルトの人々はローマの生活習慣を受け入れここに英国がブリタニア(ローマ帝国の属州)となった。
ブリトン人
アーサー王の時代の英国人の呼び名として扱っているが、厳密にはフランスの西北部、ブルターニュ地方、英国のスコットランド南部とウェイルズ、コーンウェル地域に住むケルト系の人たちがブリトン人と呼ばれていたようだ。アーサーが実在したらサクソン人に対抗したローマ化されたブリトン人、もしくはブリトン化したローマ人だという可能性が強い。
サクソン人
東方からフン人の侵入により本来東ヨーロッパに住んでいたゲルマン民族の大移動が開始されたという。ゲルマンは諸部族に分かれたが、ブリタニアにもっとも影響を及ばすこととなったのが、サクソン人(今日のドイツ北西部に住んでいたとみなされる)といわれる。
エクスカリバー
湖の貴婦人もしくは魔法使いマーリンががアーサーに与えた秘剣、魔法の剣とされるアーサー王物語のシンボル。エクスカリバーの鞘を身につけていると死に値するケガはしない。血を失うことはないとされる。(ストーリーの章も参照にしてください。)ウェールズ名ではカラドヴルフでこれはアイルランド語のカラドボルグと同じ語。アイルランド伝説の英雄達が使っていた剣の名前でCalad(硬い)Bolg(稲妻)が語源である。
ドルイド教
カエサルによるとドルイドの教義はブリタニアで生まれたものらしく基本は魂が消滅せず、死後も一つの肉体から他へ移ることだとある。ドルイドは聖職者として私欲なまたは公的な生贄や宗教的行事を主宰し同時に犯罪を裁く裁判官、星を見て未来を占う預言者でもあった。ローマ人のドルイドに対する描写の一つにドルイドは鳥の飛翔や生贄の内臓、人間の断末魔の声や痙攣の度合いで未来を占ったりするとちょっと野蛮な宗教のように見られていたらしい。さらに魔術師として樫についたやどりぎを聖なるものとみなし儀式を行ったりするともいわれているが、現在ドルイド教〜ケルト人の宗教〜としてケルト人が残したもの消滅しまっている。英国の田舎にドルイドの神殿やドルイドの祭壇とよばれる遺跡が多数存在していてバース近くのストーンヘンジもそのひとつとされるがどこまでドルイドとかかわりがあったかはまったく定かでない。アーサー王物語のキーパーソンマーリンは魔術師、預言者、ドルイド教の司教ともされるが彼の存在の謎はいまでも霧のままである。
アーサー王の出生の正当性、円卓の騎士、聖杯伝説などのKEY−WORDは次回アップします。