「アメリカ映画って嘘っぽい」と思うのは、アメリカ映画が夢を売り物にしてるってこともありますが、私たちが日本人だからってこともあるでしょう。 アメリカ人の軽さ明るさ、気持ちいいけど、ちょっとついていけない。これ、文化の違いというヤツ?
そこで妙にしっくりくるのが、イギリス映画。青い目の、肉食人種の人々なのに、なぜかわかるよわかる、と共感してしまう。今日は「ウェイクアップ、ネッド」。アイルランドの片田舎、住民は52人という過疎の村。アメリカならホラー映画かサイコ映画の舞台になりそうですが、これはのどかなイギリスのお話。
タイトル、原題は「Waiking Ned」起きてるネッド。なんスか、これ?実はネッドは起きてない。死んじゃったの。宝くじに大当たりしちゃって、当たった瞬間、あの世行き。不幸なんだか、幸せなんだかわかんないけど、死んじゃったもんはしょうがない。
当たったくじはどうしましょう?身よりのないお年寄りのネッド、大金は遺族に残されることもない。もったいない!私が欲しい!!とSueじゃなくても思ったみたいで、このお金をネコババしちゃおう!と、思いついたネッドの友人(もちろんお年寄り)。ネッドの身代わりが受け取る段取りなんだけど、ほら、根がいい人なもんだから、まったく要領が悪い。ほんと、ハラハラしちゃう。もっとうまくやれよ、替わってやるよ。
だもんで、裸で走るオートバイ、これが若い娘なら目の保養になるけど、じーさまですよ。笑うっきゃない。何やってんだよ、じーさん!いいえ、彼は必死なのです。必死であればあるほど、見てる方はおもしろい。これ何の法則?
初めは仲間うちでやるはずだったこの計画。ところが、どうしても村中の協力が必要になる。えーっ、こんな悪いことしていいの?神父さん、かまいません?もしバレたら、カンペキ牢屋行きですよ。
覚悟はいい?みなさん。
しかし、いろんな人がいるもので・・・一致団結、心を一つにして、なんて、学校の体育祭だって難しいじゃないですか、ねぇ?協力する人ばかりとは限らない。足をひっぱるヤツもいる。またまた大変!ったく、どうなっちゃうの???
ところで、ここ、年寄りだけの村かと思ったら、ちゃんと若いかわいい女性がいるんです。美しいブルネットの巻き毛、つぶらな瞳、こんなとこにもったいないような美人。そして彼女をめぐる二人の男。この騒動はどっちに有利になるんでしょう?
そして、なんたって死者を扱ってるので、それも村人、親しい友人なわけで、決してただのおちゃらけコメディにはなってない。感動!ではなく、じ〜んとさせるとこも、日本人っぽい。よっ、イギリス人!がんばれよって、日本人のSueは思うのであった・・・。戻る