鶏の餌(種類・原材料)


 鶏の餌の種類と原材料についてまとめてみました。

 配合飼料の場合
  その多くは、ほとんど毎日卵を産む卵用鶏(採卵鶏)の採卵期間用の餌です。
  卵を多く産まない鶏にそれのみ与えると栄養過多、カルシウム過多になるのでは?
 単体飼料、発酵飼料などの場合
  単体飼料などを用いて自家製の餌を調合したり、原材料を集め発酵飼料を作る場合、
  鶏にとって最適な餌となっているのか? (栄養は充分に足りているのか?)
  鶏の餌一つとっても、色々と勉強しなければならないことが多いですね。


 餌(飼料)の種類
飼料名称 読み方  解説
配合飼料 はいごうしりょう  これのみ与えれば必要な栄養分を充分まかなえるように種々の原料を配合した飼料。
 飼料はその栄養価によって濃厚飼料(のうこうしりょう)と粗飼料(そしりょう)とに分類される。
 また、配合飼料の他に混合飼料(こんごうしりょう)と単体飼料(たんたいしりょう)がある。
 配合飼料は完全配合飼料(かんぜんはいごうしりょう)とも呼ばれています。
ペレット飼料 ペレットしりょう  粉状の飼料を短い円柱状、または粒状に加圧成型した飼料。
 飼料の配合成分を均一に維持できるため飼料効率の改善を目的とする。
 ペレット(Pellet):小粒、錠剤。粒状のえさ。
クランブル飼料 クランブルしりょう  ペレット飼料よりもさらに荒砕きにした飼料。
 飼料の配合成分を均一に維持できるため飼料効率の改善を目的とする。
 クランブル(Crumble):ぼろぼろに崩す。
マッシュ飼料 マッシュしりょう  穀類原料(トウモロコシ、マイロ、大麦等)を粉砕したものや粉状の原料を配合した飼料。
 マッシュ(Mash):すりつぶす。
フレーク飼料 フレークしりょう  穀類原料(トウモロコシ、マイロ、大麦等)を加熱・加湿し薄片にした飼料。
 飼料の配合成分を均一に維持できるため飼料効率の改善を目的とする。
 フレーク(Flake):薄片。薄片に加工した食品。
単体飼料 たんたいしりょう  トウモロコシや魚粉などの原料に他の原料を混ぜない飼料。
混合飼料 こんごうしりょう  トウモロコシやマイロなど2種類以上の原料を配合した飼料。
粗飼料 そしりょう  粗繊維が多くエネルギー、タンパク質の少ない飼料。
 一般には、牧草(生草、干し草)、藁(わら)などです。
 ※牧草(チモシー[timothy])は、イネ科の多年草です。
濃厚飼料 のうこうしりょう  粗繊維が少なくエネルギー、タンパク質の多い飼料。
 一般には、穀類、油かす類、糠類などです。
発酵飼料 はっこうしりょう  発酵を利用した飼料のこと。
 発酵の種類は、好気性(こうきせい)、嫌気性(けんきせい)、EM菌などがあります。
 時間が経つと発酵が進むなど成分が一定しないなどの理由から販売されていません。


 餌(飼料)の原材料(発酵飼料は除く)
原材料  解説
穀類  とうもろこし、マイロ、大麦、玄米、大豆など。
そうこう類  米ぬか、米ぬか油かす、ふすま、コーングルテンミールなど。
植物性油かす類  大豆油かす、なたね油かすなど。
動物質性飼料  魚粉など。
その他  動物性油脂、炭酸カルシウム、りん酸カルシウム、食塩、糖蜜など。

 その他、注意点など

 タンニンが多く含まれる飼料
  タンニンが多く含まれる飼料を与えた場合、鶏の食欲が低下するそうです。
  マイロには苦味のあるタンニンが含まれており、配合飼料での分量は20%以下のようです。
  飼料を自家配合する場合は、タンニンを含む単体飼料の分量に注意が必要です。
  お茶(茶葉)にも多くのタンニン(カテキン)が含まれています。

 青米、くず米などを利用する場合
  青米、くず米を自家配合する場合も、分量は20%以下とする文献が多く見られます。