第4話 公の欠席




 学期末になると、学生たちが気にし始めるのは、試験とともに出席状況である。
 授業のあとで、

「せんせ〜、おれ、何回休んでますか〜?遅刻は〜?」

との問い合わせを受けることもしばしば(笑)

 学校にもよるようであるが、欠席が許容される(笑)のは、授業回数の3分の1。そして、対外試合や発表会など、部活動のための欠席は、「公認欠席」などと呼ばれ、特別扱いとなるところが多い。
 たまに、「理由のある欠席」として、「帰省のため」などというのが提出されると、う〜む、いいんだろうか、と考え込むこともあるのだが・・(^^;)

ある日、例によって欠席の回数を数えにやってきた学生がいた。

「せんせ、おれ、××××番の○○ですけど・・」

「○○くん?えーとー、うん、リーチかかってるよ」
(もちろん、翻訳すると、あと一回でアウト、という意味である(笑))

「ええ〜、もうそんなになっているのか・・」

しばらく考えたあと、

「こないだ、スピード違反で出頭してたのが痛かったんだよなあ・・。ねえ、これって、『公欠』になりませんよねえ?」

「・・・・・・(爆)」

 確かに、「公」の「欠席」かも知れないが、この場合は認められはしなかった(笑)


(1997/07/25)