巻之十六 
接続詞




 さて、接続詞に行ってみます。
 オランダ語の接続詞は、大きく分けて、並列の接続詞と従属の接続詞があります。

 並列の接続詞は、対等の関係にあるものを結びつけます。
 en 「そして」 maar 「しかし」 of 「あるいは」 want 「なぜなら」 などがあります。

 Hij zit in een leunstoel en rookt een sigaret. 彼は安楽椅子に腰かけてタバコを吸う。 
 Zij gaf hem de rekening, maar hij had geen geld.彼女は伝票を渡したが、彼はお金を持っていなかった。 


 2語以上組み合わせて使う接続詞もあります。英語の not only..., but also 、ドイツ語の nicht nur ..., sondern auch のパターンなどですね。

 Hij is niet alleen verstandig, maar ook vlijtig. 彼は賢いだけでなく、勤勉だ。 
 Zowel Piet als Willem waren in Frankrijk. ピートもウィレムもフランスにいた。 


 最後のは、ドイツ語の sowohl... als auch ですね(^_^)

 今度は、従属の接続詞の場合です。従属節では、定動詞が文末に置かれます。
 Ik geloof dat zij ziek is. 私は、彼女は病気だと思う。 


 英語の that節のthat、ドイツ語の daß ですね。なお、オランダ語の間接話法は、必ず dat を用いなければなりません。
 理由を表わすのは omdat です。並立の接続詞 want の場合と比べてみましょう。

 Zij kan niet komen, want ze is ziek. 彼女は病気だから来れない。 
 Zij kan niet komen omdat ze ziek is. 彼女は病気だから来れない。 


 「〜かどうか」と表わすには、of を使います。並列の接続詞の of と意味が違ってますφ(..)メモメモ

 Heb je geld of zal ik betalen? 君はお金を持ってますか、それとも私が払いますか?(並列) 
 Ik betwijfel of je besluit verstandig is. 私は君の決心が賢明かどうか疑う。(従属) 


 時を表わすものは、toen, terwijl, als, wanneer などがあります。
 toen は、過去や過去完了の時称に使われます。als や wanneer は、現在や現在完了の時称に用いられますが、条件ともなります。terwaijl は 「〜している間」です。

 Toen ik opstand, scheen de zon. 私が起きた時、太陽が輝いていた。 
 Als(wanneer) je hem een brief schrijft, doe hem dan mij groeten. 君が彼に手紙を書くなら、彼によろしく言って下さい。 
 Terwijl wij praatten, was hij in slaap gevallen. 私達が話していた間、彼は眠り込んでいた。 


 wanneer の方が文語的な表現ですね。
 als や wanneer が過去のことについて用いられる時は、繰り返された行為を表わします。

 Als(wanneer) wij op reis gingen, kwam tante het huis bewaken. 私達が旅行に出かけた時はいつも、叔母さんが家を世話しに来てくれた。 


 

「〜であろうとも」はHoewel、「〜限り」は zolang を使います。

 Hoewel het regnet, moet ik uitgaan. 雨が降っていようと、私は外出しなければならない。 
 Zolang je koorts hebt, moet je in bed blijven. 君は熱があるかぎり、床についていなければならない。 


 疑問詞も、従属接続詞として使うことができます。

 Ik kan niet verstaan waarom hij naar Duitsland ging. 私はなぜ彼がドイツに行ったのかわからない。 


 ここで語順についてもう一度まとめてみます。
 従属節では定動詞が文末に来るということは、前に書きましたが、完了形や話法の助動詞を使った場合など、動詞要素が複数ある場合を見てみましょう。

 完了形の場合は、定動詞が過去分詞の前に来ることもあり得ます。

 Ik dacht dat zij alles verstaan had. / dat zij alles had verstaan. 私は彼女がすべてを理解していたと思った。 


 話法の助動詞は、不定詞の前に置かれるのが普通です。

 Ik kan niet uitgaan, omdat ik vandaag moet werken. 私はきょうは仕事をしなければならないので外出できない。 


 両方使う、ということもあり得ますね(笑)

 Ik geloof niet dat zij dit buek heeft kunnen lezen. 私は彼女がこの本を読めたとは信じられない。 


 なお、主文と従属節の位置関係ですが、主文の前にも後にも置くことができます。その際、動詞の位置にちょっと注目して下さい。

 Zij was niet thuis, toen hij terug kwam. 彼が帰ってきた時、彼女は家にいなかった。 
 Toen hij terug kwam, was zij niet thuis. 彼が帰ってきた時、彼女は家にいなかった。 


 ドイツ語の場合と同じですね。



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