第27週 関係代名詞



それじゃ今回は、関係代名詞についてやってみましょう。
関係代名詞というのは、英語でも習いましたよね?which とか、that とか使って、「木の下に立っている男性は、私の叔父だ」とかなんとか、そういうやつ。

では、ドイツ語の場合どうすればいいか、実際に見てみましょう。


Der Mann steht unter dem Baum. その男性は、木の下に立っている。
Der Mann ist mein Onkel. その男性は、私の叔父だ。


このような二つの文から、「木の下に立っている男性は、私の叔父だ」と、関係文を作ってみましょう。


Der Mann, der unter dem Baum steht, ist mein Onkel.


ドイツ語では、der が関係代名詞となりますが、性や格が関って来ます。関係代名詞の格変化については、後で説明します(^^)
この場合、先行詞となる Mann が、男性名詞ですので、関係代名詞は、男性のものになります。そして、この関係代名詞は、関係詞節の中で、主語、1格の働きをしますので、der と1格の形になります。
つまり、性と数は先行詞から、格は関係文の中の働きによって、決定されます。いいですね?

(・・・・・(^^?))

(う〜む・・(^^;))

なお、関係文は、従属節ですので、動詞は最後に置かれます。der unter dem Baum steht, と、steht が後置されていることに注意して下さい。

それから、ドイツ語では、関係代名詞の前に、必ず、コンマ、「,」が付きます。英語のように、コンマのあるなしで、制限用法とか非制限用法とかの区別はしません。

(制限用法・非制限用法はありますが、形の上からは区別はつきません。文の内容などで区別されます)

それでは、関係代名詞の格変化の表を書いておきます。


  m.  f.  n.  pl.
1格der die das  die
2格dessen deren dessen deren
3格dem der dem denen
4格den die das die


(実はこれ、指示代名詞と同じなのです。ここでは触れませんが)

もちろん、関係代名詞は、1格以外になることもあります。


Der Mann steht unter dem Baum. その男性は、木の下に立っている。
Ich sah ihn gestern. 私は昨日、彼に会った。 


このような文から、「私が昨日会った男性は、木の下に立っている」という文を作るなら、


Der Mann, den ich gestern sah, steht unter dem Baum.


関係代名詞は、関係文の中では目的語、4格の働きをしますので、男性の4格という訳で、den となります。

2格を使った例は、次のようになります。


Ich kenne den Mann, dessen Sohn Lehrer ist. 私は息子が教師である男を知っている。


前置詞を使う場合は、関係代名詞と一緒に前に出します。もちろん、前置詞によって、格が決まります。


Das Haus, in dem er wohnt, ist ganz modern. 彼が住んでいる家は、全く現代的である。


in の後ですから、3格になりますね。

え〜、今まで説明して来たのは、先行詞のある、定関係代名詞のことでした。
今度は、先行詞を持たない、不定関係代名詞について、説明したいと思います。「〜するものは」「〜することは」というやつですね。


Wer spät ankommt, bekommt nichts. 遅くやって来るものは、何ももらえない。
Was er sagt, ist nicht richtig. 彼が言うことは、正しくない。


不定関係代名詞の格変化は、疑問詞の wer や was の格変化と同じです。

また、不特定なものを指す、alles とか、nichts とかが、先行詞になることもあります。


Ich gebe dir alles, was ich habe. 私が持っているものすべてを君にあげる。


以上で大体、関係代名詞のところはいいですか・・。