第29週 接続法第II式



それでは今回は、接続法のII式の用法について説明しましょう。
II式の作り方は、前回やったからいいですね?過去基本形に、-e を付けて、できる限りウムラウトする、と。

(おおざっぱな言い方ですが、いいですよね?(笑))

え〜、まず、接続法第II式と言えば、仮定的条件文、英語で言う if を使った「もし〜だったら、〜なのに」といった言い方があります。
if に当たるのは、ドイツ語では、wenn を使います。


Wenn ich mehr Zeit hätte, führe ich nach Italien. もっと時間があれば、イタリアに行くのだが。
Wenn ich mehr Zeit gehabt hätte, hätte ich nach Italien fahren können. もっと時間があったら、イタリアに行けたのに。


wenn で始まる文は、従属文です。動詞が後に置かれます。
あの、英語をやった時に、if he were という言い方、しなかった?if he was だけだった?私の時は、どっちでもいい、って言われたんだけど・・?両方習った?

(・・(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)・・)

この he were の were は、ドイツ語の wäre ですよね。英語には、ウムラウトがないから、were って書くけど。

(・・・・・・)

また、主文の方も接続法II式を使いますが、würde プラス不定詞を使うこともできます。


Wenn ich mehr Zeit hätte, würde ich nach Italien fahren.


むしろ、この形式の方が多く使われるでしょうね。一つには、規則動詞の接続法第II式は、直説法の過去と区別がつかないので、こうやって区別を付けている、って言うのと、もう一つには、würde を使うと、後は不定形にすればいいんですから、いちいち接続法の形にしなくていいんですよね。え〜と、動詞を過去形にして、それから e だ、ウムラウトだ、と考えなくてすむし(^^ゞ

(憶えなくてもすむし(^^ゞ)

条件文の、wenn で始まる文は、wenn を省略して動詞を文頭に持ってくることもできます。


Hätte ich mehr Zeit, würde ich nach Italien fahren.


それから、接続法第II式を使って、非現実的な願望を表わす文を作ることができます。


Wenn ich doch mehr Zeit hätte! / Hätte ich doch mehr Zeit! もっと時間があったらなあ!


でも、実際には時間がないんですよね(笑)
非現実的な願望を表わす文では、文中に、doch とか、nur とかいう語を入れるのがお約束となってます。心態詞、というんですけどね。まあ、日本語で言う、「〜よね」とか「〜だわ」みたいな言い方と似てると思って下さい。それから、最後に ! エクスクラメーションマークを付けて下さいね。

「まるで〜のように」という言い方も、接続法第II式を使います。


Er spricht tadellos Deutsch, als ob er ein Deutscher wäre. 彼はまるでドイツ人のように、完全にドイツ語を話す。


als ob と接続法第II式が組み合わされます。

それから、接続法第II式の使い方として、ある種の敬語のような、控え目な、外交的な表現があります。


Das wäre besser. その方がいいでしょう。
Könnten Sie mir bitte sagen, wie ich zum Bahnhof komme? 駅へどうやって行けばいいのか、教えていただけませんか。


以上で、接続法第II式についてはいいですか?

さあ、これでドイツ語の授業も終わりですね。一年間、お疲れ様でした(^^)

(お疲れ様でした〜(^^)//)