それでは今日は、ドイツ語の完了形についてやって行きましょう。現在完了とか、そういうやつのことですね。
え〜、英語では、完了形は、have プラス過去分詞で作ったわけですが、ドイツ語でも、haben 、英語の have ですね、それと過去分詞で完了形を作ります。しかし、ドイツ語の場合、完了の助動詞となるのは、haben ばかりではなく、sein も完了の助動詞となります。
(助動詞というのは、完了形を作るときの haben (英語だと have ですね)や何かのことも、「助動詞」と呼ぶわけです。念のため)
そしてもう一つ、ドイツ語では、過去分詞は、文末に置かれることとなります。
haben/sein + ------------------ + 過去分詞 (定形) |
もちろん、haben や sein は、人称変化した形、すなわち定形となります・・sein や haben の人称変化は、覚えてますよね?
(・・・・・(^^;))
(あの〜(^^;))
例えば、このようになります。
Ich spiele Tennis. → Ich habe Tennis gespielt. Er geht ins Kino. → Er ist ins Kino gegangen. |
haben や sein の現在の人称変化形を使っていたら、もちろん、現在完了の文章となります。
で、英語では、現在完了と過去のある時点を表わす言葉、昨日とかおとといとか言うのとは一緒に使えなかったんですけど、ドイツ語では、Gestern habe ich mit ihm gesprochen. 「昨日私は彼と話した」みたいに、一緒に使うことができます。
ここで問題になるのは、いつ haben を使って、いつ sein を使うか、ってことですよね?これは、動詞によって決まっているわけなんですが・・まず、すべての他動詞は、haben 支配です。
(「haben 支配」というのは、haben と一緒に使う、くらいの意味にとって下さい)
で、大多数の自動詞も、haben 支配なんですけど・・ところで、自動詞と他動詞の区別ってわかる?
(・・・・・・)
ええと、簡単に言うと、目的語を取るのが他動詞、取らないのが自動詞、と思っていて下さい。
で、その自動詞のうち、一部の自動詞が、sein 支配となります。
sein 支配の自動詞 |
1)場所の移動 kommen 来る gehen 行く fahren (乗り物で)行く ... 2)状態の変化 werden ・・になる sterben 死ぬ ... 3)その他 sein ある、いる bleiben とどまる ... |
え〜、大まかに言うと、これらの自動詞が sein 支配なんですが・・。もちろん、他にもまだありますよ(笑)
まず、1番の「場所の移動」ってのは、「行く・来る」系の言葉だ、ってことですね。これらが sein 支配だ、ってことです。
それから2番、「状態の変化」と言ったのは、werden とか、sterben など、その他、einschlafen「眠り込む」や、aufstehen「起床する」などの言葉もあります。
3番の「その他」ってのは何か、と言いますと、要するに、sein とか、bleiben とか、「いる」とか「とどまる」というのが、意味として1番や2番、「移動」や「変化」と合わないから、「その他」と分類したんでしょうね・・。
(そ、そうなんだろか(^^ゞ)
まあだから、こういう言葉は sein 支配なんだ、と覚えておくのがいいでしょうね。
また、前綴りがつくと、sein 支配になるものもあります。
例えば、schlafen「眠る」は、haben 支配なんですが、さっき挙げた einschlafen は、sein 支配です。また、stehen「立っている」は haben 支配ですが、aufstehen は、sein 支配です。
入門編では、とりあえずこのくらいの例を覚えておけば、いいんじゃないでしょうか・・。
sein か haben か、というのは、辞書を引けば載ってます。例えば、sein 支配の動詞だったら、(s) と書いてあって、haben 支配の動詞だったら、(h)と示されてます。最近の、初心者用の辞書でしたら、ist ... gegangen みたいにはっきり書いてあるものもあります。
それから、過去完了について、簡単に説明しておきます。
haben とか sein の、過去人称変化と一緒に過去分詞を使って、過去完了の文章を作ることができます。過去完了は、過去のある時点にたって、それ以前に起こった出来事を表わします。
Nachdem er gegessen hatte, machte er einen Spaziergang. 彼は食事をしてから、散歩をした。 |
それじゃあ、完了形については、大体いいですか?
では最後に、未来の言い方について、説明しておきます。
ドイツ語では、未来の時称は、werden を未来の助動詞とします。
werden + ------------------ + 不定形 (定形) |
Ich | werde | nächstes Jahr | nach Deutschland | fliegen. |
「私は来年、ドイツへ行くだろう」というわけですね。werden は不規則な人称変化しますが・・いいいですか?
(・・・・・・)
普通、はっきりわかっている将来の予定を言うときは、現在形を使います。自分のことなのに、「これから・・するでしょう」なんて、日本語で考えても普通は言いませんよね?これじゃ、天気予報みたい(笑)
(おいおい(^^;))
ですから、werden を使った場合、推量の意味が出ることもあります。