第10週 不定冠詞類の格変化



え〜、先週は定冠詞類の変化について説明しましたが、今週は不定冠詞類です。


不定冠詞類 (mein型)
否定冠詞  kein
所有冠詞  1人称  2人称 3人称  敬称2人称
単数mein(私の)dein(君の) sein(彼の、それの) ihr(彼女の) Ihr(あなたの、あなたたちの)
複数unser(私たちの) euer(君たちの) ihr(彼らの、彼女らの、それらの)


 

不定冠詞、つまり ein みたいな変化をするものには、まず、否定冠詞というのがあります。
これは、英語の There is no ... とか、We have no ... みたいな言い方で、Ich habe kein Geld. なんて言うと、「私はお金がない」という意味になります。

それから所有冠詞、言葉だけ見ると、なんだこれは、ってなものかも知れませんが(笑)要するに、「私の」とか「彼の」という言い方、英語で言う my とか his なんかのことです。
「彼女の」とか「彼らの」という ihr は、「君たちは」の ihr と同じですから、ちょっと紛らわしいかも知れませんね。
euer なんて、読み方いいですか?

(・・・・・・(^^;))

(「おいやあ」ですよね)

で、これらも、名詞の性とか格とか、あるいは単数か複数かによって、形が変わるわけです。


  m.  f.  n.  pl.
1格 mein Mann  meine Frau  mein Kind  meine Kinder
2格 meines Manns  meiner Frau  meines Kindes  meiner Kinder
3格 meinem Mann  meiner Frau  meinem Kind  meinen Kindern
4格 meinen Mann  meine Frau  mein Kind  meine Kinder


(男性名詞を m. 女性名詞を f. 中性名詞を n. それから複数を pl. と表わすのはいいですよね?)

不定冠詞の ein に、m をつけただけですよね。もっとも、不定冠詞は、「ひとつの」という意味がありますから、複数形はないですけど。
定冠詞類の変化と違っているのは、男性の1格、それから中性の1・4格ですね。女性や複数は、一緒。

これは、しっかり覚えちゃって下さいね。試験には出ます。

(ええ〜・・(^^;))

ええと、mein や sein は、それでいいとして、unser や euer の場合、母音が脱落することがあります。
例えば、


   m. 
1格 unser  euer 
2格 unsres eures 
3格 unsrem eurem 
4格 unsren euren 


のように、unseres → unsres と、e が落ちるのが普通です。euer も同様です。

ドイツ語では、格変化はずーっとついてまわって、形容詞、つまり「この青い空」とかの「青い」なんてのも格変化するんですよね〜。

(これは、後で出てくる話です)

なお、疑問詞の wer も、格変化します。「誰が」という wer、そして「何が・何を」という was の変化を挙げておきます。


1格  wer  was
2格 wessen   -
3格 wem   -
4格 wen  was