第6週 動詞の現在人称変化(2)



え〜と、前回は動詞の人称変化について簡単に説明しましたけれど、いいですか?ドイツ語の動詞は、主語によって、語尾が違う、ということでしたよね。
それで、ちょっと例外的なんですが、大事な言葉の人称変化です。


sein  〜である、存在する haben  持っている
ich bin wir sind ich habe wir haben
du bist ihr seid du hast ihr habt
er ist sie sind er hat sie haben


sein というのは、英語で言う be動詞です。これは、そのまま覚えてしまうしかないです。英語でも、be動詞は、I am とか you are とか he is とか、てんでんばらばらだったでしょ?
それから、haben は、もちろん have ですね。これは、du hast と、 er hat のところがちょっと不規則ですが、あとは、原則通りです。

sein や haben は、助動詞としても使われます。英語でも、完了形を作るときに、have を使ったり、受動態の時には be 動詞と過去分詞でしたよね。ドイツ語でも、完了なんかのときに haben、そしてドイツ語では、sein も完了の助動詞になります。

(ちょっと、いや大分、先の話です(^^;))

それから、不規則、ってほどでもありませんが、語幹が、つまり、不定形から en を取った形が、-t や -d で終わっている動詞は、人称変化のときに、st や t の時ですが、口調上の -e- を入れたりします。


arbeiten 働く
du arbeitest
er/ihr arbeitet


また、-s、 -ss、 -tz、 -z などでは、du の時に、sを書かなかったりします。


reisen 旅行する
du reist


その他、-eln で終わる動詞は、ich の時に、e が脱落して、 -le という格好になります。


handeln 行動する
ich handle


まあ、こういう場合もあるんだ、ってことを、頭の片隅に入れておいて下さい(笑)

え〜とそれから、ドイツ語の定動詞の位置について、簡単に説明します。定動詞、っていうのは、要するに人称変化した動詞のことです。
ドイツ語では、動詞は文の中で、頭から2番目のところに来ます・・って言われても、なんだ、当然じゃないか、って思うかも知れませんね。英語でも、主語+動詞、それから目的語とか補語とか、って訳で、2番目だったじゃないか、って。

(・・・・・・)

例えば、「彼は今日テニスをします」なんて文を作ろうと思ったとき。


Er spielt heute Tennis.


なんてなりますね。動詞は2番目にあります。なんてことない文ですよね。
ところが、「動詞は2番目」ってことは、「動詞が2番目にあればいい」ってことで、あとはある程度入れ替えてもよい、ってことなんです。


 Er spielt heute Tennis.
Heute spielt er Tennis.


ところで、日本では、動詞はどこにあるか、考えてみたことある?

(最後、と言ってくれる人がいると、講師は喜ぶ(笑))

日本語では、文末ですよね。
だから、「今日学校で友達と話した」でも、「学校で今日友達と話した」でも「友達と今日学校で話した」でも、動詞要素だけ文末に置いておけば、あとは入れ替えられますよね。それと、一緒です。
これは、あとになってちょっと響きますので、しっかり押さえといて下さいね。

それからここに、ドイツ語の主な疑問詞をあげておきます。


 was 何が、何を  wer 誰が  wo どこに  woher どこから  wohin どこへ  wann いつ  warum 何故 


疑問詞を使った疑問文は、 


Was spielst du?


のように、動詞が2番目の位置に来ます。また、「はい」か「いいえ」かで答える疑問文、ドイツ語では ja か nein で答えることになるんですけど、それは、動詞を文頭に持ってきて、


Spielst du Tennis?


のようになります。これは英語とはちょっと違いますので、注意して下さいね・・。