ある日、私は後輩のお古のパソコンを譲り受けた。いや、下取りした(笑)
その時まで、私はパソコン、コンピュータについての知識は全くなかったと言っても過言ではない。
私の世代では、コンピューターソフト屋に就職した人がとても多かった。
連中同士が話し始めると、全く話について行けなくなったりしたものだった。
(だから、私がパソコンを触り始めたとき、パソコンと無縁の生活をしていた友人どもは、「裏切り者!」と言ったものであった)
当時はまだまだ、パソコンを持っているなんて言うと、時代の最先端を走っているイメージがあったかも知れないが、しかしコンピュータを持っている知人を見ると、まあその、オ○ク。よく言って(爆)
パソコンをいじり倒しているうえに、パソコン通信までやっているなんて人種は、完ぺきにマイノリティであったと思う(笑)
さて、私が手にしたパソコンは、98ノート、PC9801 の白黒ノートパソコンだった。他人に譲ってしまったので、詳しくは覚えていないが、40メガのハードディスクに、メモリを8メガも載せていたのだった。すごいでしょう(笑)
後に自分で120メガのハードディスクを買ったときには、「あっ、ずるい!」と言われたりした。もちろん、その後Win3.1を入れるようになったりして、メモリやディスクの容量は増える傾向にあったとはいえ、メモリを32メガも載せている人は、何考えているんだあいつは、とか言われていたのである。今から考えると、のどかな時代であった(笑)
パソコンのいろはは、元の持ち主から教わったもので、当初は全く素直に従っていた。失敗をコケにされても、文句一つ言わずに(笑)
それはともかく、初めて手にしたパソコンにインストールされたものは、エディタ(VZ)。これを使って文章を書くのが当然のことだ、と思い込んでしまった。ファイル管理は、フリーソフトのファイラー。
しかし、いきなり初心者でこのようなパソコンを使うのは、世間一般ではかなり非常識なのかも知れない、と後になって学習した・・。
当然、「コマンドまたはファイル名が違います」というフレーズとお友達になった(笑)
そして、これまでワープロでしこしこ作文していたのが、パソコンで、厳密にはエディタで文章を書くようになった。
ワープロよりも反応は速いし、辞書も賢い。1文書の容量だって、全然違う。
とはいえ、ある意味ではワープロ時代よりも退化したようにも感じられた。ウムラウトをどうやって表示するの?これは確か、エディタのマクロか何かで出していたと思うので何とかなったが(ややうろ覚え)、日本語と混在して表示できなかったと思った。それに、印刷するときに文字化けして、ウムラウトが表示できなかったのだ!
「ええ?パソコンってウムラウト出せないの?なあんだ・・」
と反応した人も、少なからずいたと思う。
まだまだ世間では、印刷してなんぼ、という雰囲気があったし、それに、自分でもプリントアウトする必要があった。発表要旨を作ったりする場合ですね。さて、どうする?
うろ覚え気味なので申し訳ないけれども、確かSIMというフリーだかシェアだかのツールを入れて、そしてIBMのコードに変換して(多分)、それから印刷していたのであった。
(ただし、欧文のみである。日欧混在はできなかったはず)
印刷するのも、type filename > lpt1 とかいうコマンドではなかっただろうか。リダイレクトである(笑)
わけわからんことやってる、とお思いの方も多いことだろう(汗)ほとんど役に立たない情報である(笑)
なお、このリダイレクト LPT1 とやらで印刷するために買ったプリンター、キャノンのVJ-10V Lite であるが、今でも現役で使われているのである。(物持ちの良いたちかも)
パソコンを使うようになって、GREP という技があるのを知った。ある文字列を検索して表示するもの、とでも言えばよいだろうか。これにはまってしまった(笑)
もし、電子データ化されたテキストがあれば、そこからある語句がどのように使われているか、いっぺんで表わすことができるのだ。テキストファイルの独文ないかなあ、とひたすら捜し回ったのもこの時期である。
(あまり甲斐はなかったような・・)
パソコンをいじりだしてしばらくすると、色付きのものが欲しくなった(笑)
(ゲームやりたさのせいだ、という説も流れたようであったが)
カラーが表示できるものに買い替え、そして Win3.1 も使ってみようかなあ、と思い始めるのであった。