- バスを降りた市(いち)から車道を歩き始めた。ゆるい登り坂だった。町外れまで来ると道脇には水仙が少し咲いていた。諭鶴羽ダムが近づくにつれ、勾配が少しきつくなってきた。
- 諭鶴羽ダムには南あわじ市営の公園が有った。ダムを渡ったところに登山口が有った。車3台が駐車してあった。山道を登りはじめた。
- 植林の斜面を登って行くと稜線のT字路に突き当たった。右手は牛内ダムへ行く道だった。左に曲がり稜線を歩き始めた。照葉樹の潅木帯だった。少し登ると神倉(かんのくら)神社が有った。
- 稜線の道は諭鶴羽神社へ向かう古道になっていた。諭鶴羽神社まで何丁あるかが書かれた地蔵仏がところどころに有った。照葉樹林が続いていた。鳥のさえずりが聞こえた。道は稜線の左手につけられていることが多かった。登山者も多く、山頂近くまで行くうちに10人くらいの登山者に抜かされた。
- 山頂手前でまっすぐ諭鶴羽神社へ向かう古道と別れ、登山道は右へ曲がって急斜面につけられていた。稜線に出て左へ曲がると電波塔があった。電波塔用の車道を少し通り、指導標に従って右に小道を登ると山頂に着いた。山頂には展望台が有り、大鳴門橋が見えた。風が冷たかった。
- 山頂を後にし、うっそうとした照葉樹林帯の下の林道を下って行くと諭鶴羽神社に着いた。神社の隣には無料休憩所が有ったので中に入って昼食にした。ストーブがたかれていた。
- 下りは反対側の黒岩へ下山することにした。古道入口標識に導かれて古道に入った。こちらにも諭鶴羽神社まで何丁あるかを示す地蔵が有った。歩く人は少なめならしく登りに通った道より少し荒れた感じで少し歩きにくかった。登山者二人とすれ違った。
- 海岸に出たところが黒岩だった。黒岩から灘黒岩水仙郷の間の車道は水仙を見に来た大勢の観光客の車で渋滞していた。車の間を縫うように歩き水仙郷に着いた。500円の入場料を払い、満開の水仙を楽しんだ。水仙のお花畑の向こうには、真っ青な海に沼島(ぬしま)が浮かんでいた。
- 波静かな海岸の道を来川(こりかわ)まで歩いた。来川からのバスは途中まで乗客一人だった。狭い山道を走るとき、運転手は「今の時期は水仙のシーズンで一番車が多くて大変なんです」と話しながら運転していた。