- みちのく潮風トレイル第三回目は堀内(ほりない)駅から出発した。しばらく車道や林道を海や山の景色を眺めながら歩いた。普代への下りになると沢になった。ぬかるみや滑りやすい岩の上を靴を濡らしながら下った。下りた所は普代村の学校裏だった。普代村パンフレットには、かつてこの道は通学路だったと書かれていた。
- 普代村の中心にある食料品店で夕食にするほうれん草やトマトを購入した。魚も売っていて「マンボウも有るよ」と見せてくれた。料理できそうにないので購入しなかった。黒崎キャンプ場に行くためにタクシーを呼ぶと、「今、運転手が定期バスを運転していていないので少し待ってくれ」と言われた。15分ほどするとタクシーがやって来た。「別の仕事をしていて、電話で呼び出された」と言っていた。
- キャンプ場は松の木の生えている雰囲気の良い所だった。管理人によれば、「松の枝が落ちてくることがある」との事で、枯れ枝が上に無い良い場所を教えくれた。この日の他のテントはバイクの単独行二人の二張りだけだった。
- 二日目は、テントを設営したままで、町営バスで普代駅へ戻り、午前中、みちのく潮風トレイルの寄り道ルートを鵜鳥(うのとり)神社まで歩いた。鵜鳥神社奥宮までは更に登りが有るので行かなかった。
- 普代中心部に戻り、食堂で冷麺を食べ、駅の売店で昆布クッキー、昆布まんじゅうを購入し、昆布ソフトクリームを食べた。午後は、前日やり残した普代駅から黒崎キャンプ場までのルートを歩いた。黒崎キャンプ場への登りは急だった。
- 2泊目のキャンプ場には他のテントは無かった。くろさき荘で入浴しビールを購入した。夜中の2時頃にドサッと何かがテントの上に落ちてきて驚いた。松の枝が落ちてきたのかと思った。朝、テントの回りを見ると松ぼっくりが一つ落ちていた。
- 三日目、黒崎キャンプ場からは、なだらかな登り下りのある整備された歩道だった。道脇には秋らしくキノコがたくさん生えていた。田野畑村に入るとすぐ三陸海岸の名勝「北山崎」に着いた。展望台からは南へ荒々しい断崖が続いていた。ビジターセンターに寄り、田野畑村で作られたアイスクリームを食べた。暑い日で水もたっぷりと補給した。
- 北山崎からしばらくは、きれいなブナ林だった。海岸段丘になっていて、海に流れ込む沢が現れる毎に下っては登るを繰り返した。最後の方では海岸まで下った。昆布を干している人がいて「気をつけて」と声をかけられた。進んで行くと岩にくりぬかれた手堀のトンネルが二つ有った。長さはそれぞれ100m以上ありそうで、ヘッドランプを頼りに通った。
- 明戸キャンプ場は広くて気持ちが良い所だった。テントを張り、荷物を置いて更に島越(しまのこし)駅まで歩いた。三陸鉄道とバスを使ってキャンプ場に戻った。
- 最終日はテント撤収後、島越駅まで三陸鉄道で行き、前日の続きを歩いた。海岸歩きでは霧が立ちこめていた。鵜の巣(うのす)断崖では車で来た夫婦の観光客がいた。「こんな良い所なのに貸しきりでしたよ」と言っていた。展望台は高さ150mほどの断崖の上に有り、見下ろすと北へ荒々しい断崖が続いていた。
- 鵜ノ巣断崖からも登り下りを繰り返した。草深い川の徒渉を過ぎて登り返すと急にゴルフ場(御殿崎自然休養林)に出てびっくりした。
- 更に沢を幾度か渡った。新しい林道ができていて少し分かりにくかった。それでも予想より歩きやすかったので予定より早く小本川に着いた。最後は列車に間に合わせるため少し急ぎ足で岩泉小本駅まで歩き、今回の予定を終了した。