- バスの乗客は9人だった。夏油(げとう)温泉バス停から車道を少し戻り、野営場の入口から少し入って、沢を渡ったところに有った広場にテントを張った。テントの外でワインで乾杯をした。夕食の途中で雨が降ってきたのでテントの中に入った。
- 雨は夜中の12時頃にやみ、翌朝は晴れていた。テントに不要なものを置いて出発した。最初の分岐で、道標に書かれていた「キャンプ場」の文字に引かれて間違えて右に進んでしまい、40分ほどロスした。分岐まで戻り、道標に書かれていた「丸子」の文字を見落としていた事に気がついた。仕切り直しして再出発した。
- ブナの森は登るに従い黄色に染まってきた。丸子峠の手前で小沢を数本渡った。丸子峠は地形図に書かれた938mの鞍部ではなく、一つ北東側の鞍部に有った。938mの鞍部への下りは滑りやすく歩きにくかった。
- 鷲ヶ森山までは樹林帯だった。鷲ヶ森山山頂は縦走路よりわずかに右に入ったところに有った。ながめが良かった。潅木が紅葉していた。風が強いので縦走路に戻った樹林の中で休んだ。
- 白子森への稜線は展望の良い潅木帯が多かった。紅葉が少し進んでいた。白子森への登りになると草原になった。アザミの残骸が多かった。白子森からの下りで単独行二人とすれ違った。雨が降ってきたのでレインウェアを着た。夏油温泉との分岐点に近付くと木道があった。
- 夏油温泉との分岐点付近には登山者が1人いた。19人組との事で、ザックがたくさん置いてあり、残りの人は空身で山頂を往復しているとの事だった。分岐点からの登りは少し岩場になっていてロープが張られていた。岩場が終わり稜線になったところで19人組の残りの人たちとすれ違った。山頂手前は白い岩が多かった。山頂はガスで展望は無かった。山頂で休んでいたら若者5人組が登ってきた。
- ロープにつかまって慎重に岩場を下って分岐に戻った、分岐からは夏油温泉へ向かって下り始めた。水場を通り、ガレ場を通った後、樹林帯へ入った。ブナ林だった。雨がやんだのでレインウェアを脱いだ。標高980m付近には木道が有った。
- 夏油温泉の近くまで下ると山頂で会った5人組に追いつかれた。夏油温泉手前で本降りの雨になった。登山口近くに有ったあずまやでレインウェアを着た。車道を野営場まで戻り、ずぶぬれになって重くなったテントを回収した。夏油温泉に戻り、発車待ちをしていたバスの中でレインウェアを脱いで、ようやく落ち着いた。帰りのバスの乗客は我々2人だけだった。