- 帰国の前日はトゥナイチャ湖でカヤックをする事にした。アドレナリンツアー社は我々4人のために二人乗りカヤックを1つ、一人乗りカヤック2つ、救命胴衣、ウェットスーツ、ネオプレーンの靴、小物を入れる防水袋、軽食、水を準備してくれていた。
- 快晴で今までで一番良い天気だった。ホテルにフョードルさんが迎えに来てくれた。車に乗り込み、まずトゥナイチャ湖への途中のアスターニェーツ・リャグーシュカ(蛙ビュート)公園に寄り、遊歩道を散歩した。きれいな流れが有り木道が整備された公園だった。地元の人が数人散歩していた。途中で同行者がサングラスのケースを落としてしまい、後から来た男性が「これを落とさなかったか」と届けてくれた。途中の登りが急になるところで引き返した。
- オホーツクコエ村に着くと、すでにガイドの二人がウェットスーツを着て待っていた。今回のガイドは丸顔のセルゲイ社長と、連日我々につきあってくれている精悍なセルゲイさんの二人のセルゲイさんだった。湖畔には着替え用のテントが設営され、カヤックが並べられていた。セルゲイ社長に「Are you ready(準備はできているか)?」と促されながら、ウェットスーツを着、簡単な説明を受けてからカヤックに乗り込んだ。
- 快晴で風も無かった。漕ぎだした所は湖から海の方向へ水が流れ出る場所で、水はわずかに海側へと流れていた。最初は少し水に流されたものの次第に要領が分かって来た。精悍なセルゲイさんを先頭に、セルゲイ社長を最後尾にして湖の中央へ向かって漕ぎ出した。
- もたつきながらも砂州が右手から伸びている所に1時間ほどで着いた。砂浜にカヤックを乗り付けて休憩した。セルゲイ社長が準備のサンドイッチとジュース、紅茶をおいしくいただいた。
- 休憩後、カヤックを砂州の反対側に運び、トゥナイチャ湖の本体の方に出た。10cm位の波があった。まっすぐチェルヴャチュノエ湖の入口にかかる橋に向かった。橋の下をくぐるとチェルヴャチュノエ湖に入った。幅50-100m、長さ1.5kmほどの細長い水路のような湖だった。湖面には波一つ立たず、周囲の緑が湖面に映ってきれいだった。少し間合いが開いてしまったので両セルゲイさんは無線で連絡を取り合っていた。30分ほどかけて一番奥まで進み、カヤックに乗ったまま5分ほど休んでから引き返した。
- 橋の近くまで戻ると岸の子供達が我々を見つけて「ハロー、ハロー」と呼びかけ、最後尾のカヤックに向かって「Fast、Fast(急げ、急げ)」と声をかけてきた。橋をくぐってトゥナイチャ湖に出た所で再度岸辺の砂浜に上陸して一休みした。セルゲイ社長からチョコレートをもらった。赤ちゃんの顔がラベルに付いていたロシアのチョコレートだった。
- 最後は出発点より湖本体側に少し寄った所に上陸して終了した。すでにフョードルさんが車を移動し、着替えのテントも設営済みだった。
- カヤックを漕いでいた時間は休み時間も含め約4時間だった。この日の代金は6000Rub(約10800円)/一人だった。サハリンの最後を締めくくる楽しい一日だった。