- 前日、車で登山口の旭又のキャンプ場に着くなり雨がひどくなった。傘を差しながらテントを張った。キャンプ場の水場には「飲用できない」との札がかかっていた。夜、ラジオを聞いているうちに土砂降りになった。テント内にも少し水がたまり、枕にしていたレインウェアが濡れてしまった。
- 翌朝、少し寝過ごしてしまい、起きたときには少し青空がのぞいていた。テントに不要な物を置いて出発した。
- 少し登ると林道になった。林道沿いは高さ40mにもなろうかと思われる杉植林だった。林道終点の橋を渡ると山道になった。すぐに水場があったので水を交換した。矢源沢経由宝蔵岳への分岐を見送ると、御滝神社までの参道風の直線的な道になった。御滝神社には鳥居と小さなほこらが有った。
- 標高620mを過ぎるとブナが多くなった。登るに従い黄葉が少しずつきれいになって来た。御手洗には小さな池が有り、ベンチが二つ有った。黄葉はいっそうきれいになった。御手洗の上部はちょうど黄葉の見頃で、カーブを曲がるたびにあざやかな黄葉に目を見張らせた。旭又でキャンプしていた夫婦が登山道脇の茂みでゴソゴソしていたので挨拶したらキノコを採っているとの事だった。
- 稜線に出る少し手前から霧になった。霧の稜線を登って山頂に着いた。山頂にはほこらと宿泊所が有った。晴れるまで待つ間に先程の夫婦が登ってきた。「ナメコをたくさん取った」と見せてくれた。霧が晴れると周囲のあざやかな紅葉が見えた。
- 下りはナナカマドの赤い実を見ながら宝蔵岳方面へ向かった。弟子還からの下りには鎖場が有った。昨夜の雨で足元が滑るので慎重に下った。宝蔵岳の手前で太平山の最後の眺めを楽しんだ後、黄葉の森を仁別森林博物館へと下った。途中ですれ違った3人組は、「こんなに取れた」とポリ袋にいっぱいのナメコを見せてご機嫌だった。