- 猿倉で登山届を提出した。下山地が親不知である事を伝えると係りの女性は「ここは栂海山荘?だったですか」と少し自信無さげだった。ブナ林を少し登った後、林道に出た。箸を忘れていたので途中で箸の代わりになる木の枝を拾った。林道終点から少し登ると白馬尻小屋に出た。雪渓からの冷たい風が吹いていた。
- カラマツソウなどを見ながら登ると大雪渓に出た。今回は軽量化のため軽アイゼン無しにした。ザックの重さは約13kgだった。天気予報が悪かったせいか人は少な目だった。雪渓上は冷たい風や生暖かい風が交互に吹き気温がめまぐるしく変化した。次第に手がかじかんできた。途中の雪渓上の中州の所まで登ると少しガスが出てきた。左手から落石の音が時々聞こえてきた。
- 雪渓終点からしばらくは岩場の多い登りだった。高山植物が多く咲いていた。小雨が降ってきたので葱平でレインウェアを来た。今回、道は小雪渓を通らず、岩場を登って避難小屋へ出た。水場まで登るとミヤマキンポウゲのお花畑になった。少し勾配が緩くなってくるとイワオウギがたくさん咲いていた。ガスの切れ目から頂上宿舎が見えた。
- 頂上宿舎でテントを張った後、山頂まで空身で往復することにした。頂上宿舎のすぐ上ではウルップソウが咲いていた。ガスの中、白馬山荘をすぎて少し登ると雷鳥がいた。山頂はガスで視界がなく、早々にテントに引き返した。テント場は約40張だった。
- 翌朝、霧の中を出発した。白馬山荘を過ぎる頃に霧が晴れてきた。山頂に着いた時は快晴になった。山頂は、ちょうど朝食前に登る人と朝食後に登る人との境目の時間だったため3人だけだった。休むうちに次々人が登ってきて15人くらいになった。
- 朝日岳に向かって出発した。まだ日陰の斜面にはコマクサがたくさん咲いていた。三国境を過ぎると、急に人が減った。