- 10年ぶりの白神岳。駅名は「白神岳登山口」に変わっていた。雨の金曜日とあって、下車したのは一人だけだった。傘を差しながら車道を登山口へ向かった。
- 以前の登山口の下に立派な休憩舎ができていた。休憩舎から少し登ると元の登山口が有り、登山届けを記載する小さな小屋が有った。ノートには先行の登山者の届けがあり、びっくりした。
- 水場までの間で3人組とすれ違った。「体調を崩したので引き返してきた」と言っていた。水場ではカエルの鳴き声がしていた。蟶山(まてやま)分岐まで登ると少し風が出てきた。しずくがパラパラと落ちてきた。
- 蟶山(まてやま)分岐からの道は、以前はもう少し立派な木道が有ったと思ったが、10年の歳月のせいか、すっかり古くなっていた。5人組とすれ違い「泊まりですか?」と聞かれた。樹林帯が終わるまで傘を差して登った。山頂手前の草原にはハクサンチドリが少し咲いていた。
- 山頂には避難小屋とトイレが有った。10年前はとてもきれいだったトイレは蝿がたくさん床に落ちていて汚らしい感じがした。前回は小屋の最下段に泊まったが、今回は明るい光の入る最上段の3階に泊まった。濡れた服を脱いでロープにかけて乾かした。宿泊は一人だった。水場と思われる箇所は雪に埋もれていた。
- 翌朝は霧だった。レインウェアを着て出発した。稜線の分岐から先はシラネアオイがたくさん咲いていた。ツバメオモトも多かった。ウグイスが鳴いていた。ダケカンバ帯に入るとムラサキヤシオも咲いていた。
- 950m峰への途中はブナが多かった。大峰岳付近では、ウグイス、コマドリ、クロジ、ホトトギス、ジューイチなどたくさんの鳥が鳴いていた。大峰岳の先の960m峰で休んでいたら、突然ドタドタと1m位の四つ足の動物が登山道をこちらに2mくらいの距離まで近づいて来た。犬だと思って威嚇したら、テンだった。全体が黄色で鼻のところだけが黒かった。すぐに逃げていった。
- 崩山にはベンチが有った。崩山から大崩までの間で、2人組と4人組にすれ違った。2人組の方に「熊と会わなかったか」聞かれた。「テンと会った」と言ったらびっくりしていた。大崩ではガスの中にうっすらと岩峰が見えた。一瞬晴れた時に赤いツツジが咲いているのが見えた。
- 十二湖への下りは広い谷間だった。太い木が多く、いかにも森を歩いている感じがした。
- 十二湖の一つ青池からしばらく歩くと奥十二湖のバス停が有った。時間が有ったので更にビジターセンターまで歩いてからバスに乗った。