- 羽後朝日岳から真昼岳まで4泊5日で縦走する計画で、貝沢から歩き始めた。曇り空で周囲の山々には雲がかかっていた。道脇にはミズバショウが咲き、フキノトウが出ていた。
- 大木原の集落からは林道になった。10cmほど雪が積もっていた。徒渉が2箇所有った。最初の徒渉では靴を脱いで渡った。膝下10cm位の水深だった。
- 登山口からしばらくは牧場の左端を通る道だった。10cm近く雪が積もっていた。牧場が終わると尾根に取り付いた。しばらくは夏道が出ていた。イワウチワがたくさん咲いていた。標高700m付近はブナ林だった。雪を踏んでの登りになった。
- 標高1000mの前山分岐付近は雰囲気の良いブナ林だった。積雪は1m位だった。予定では前山分岐までだったが、翌日の天気予報が悪かったので、もう少し進んでおくことにした。
- 前山分岐からは上り下りしながら少しずつ登って行った。少しヤブの中に入ってしまい左下に下りて夏道を見つけた。
- やがて尾根が広くなり沢尻岳の山頂直下に着いた。右に回り込み、ヤブの切れ目にテントを張った。ガスで時折視界が開けるだけだった。夜間は東風が吹いたが、うまい具合にヤブで風をさえぎることができた。
- 夕方から降りだした雨は夜には本降りになった。雨は朝になってもやまず停滞する事にした。外のツエルトの中に入れておいた荷物は隙間から入った雨で濡れてしまっていた。濡れた地図を乾かしながら天気予報をチェックした。翌日も雨で更に数日ぱっとしない天気が続く見込みだった。登山を続ける気力が失せ下山することにした。
- テントをしまうとテントの回りの雪が10cm位融けて砲台のようになっていた。本降りの雨の中、下山し始めた。昨日の足跡はすっかり消えていた。最初の尾根に入るところが分かりにくく磁石を何度か確認してようやく正しい尾根に入ることができた。ヤブの所は上手に夏道を拾い、無事通過した。前山分岐でも方向を間違えそうになった。
- 登山口手前の牧場は昨日よりだいぶ雪解けが進んでいた。渡渉は前日より少し水量が多い感じがした。
- バス時間よりだいぶ早く貝沢に着いてしまい、近くの売店の軒下を借りて雨宿りしながらバスを待った。