- 前日はモンテローザの疲れもあったため、セガンティーニ小屋までの軽いハイキングをした。サンモリッツや上流の湖が見下ろせてきれいだった。
- 宿泊地の Diovalezza へのロープウェイはイタリア人が大勢乗っていた。宿泊者は100人以上だった。ほとんどがピッツ・パリューへ行く人たちだった。
- 翌朝、4時からの朝食を終えると、暗い中を Pers 氷河へ下り始めた。先行の5-6人のグループは氷河に下り立つとピッツパリューに向かって行った。
- 氷河を渡り終えたところで4人組、続いて19人グループに追いつかれた。4人組はピッツパリューの北壁に向かって行った。19人組は我々と同じフォルテッツァ稜を登る人たちだったが、行き先は Bellavista だった。
- 稜線に出、さらに雪の尾根をしばらく登ると、フォルテッツァ稜の岩場に着いた。ルートを示すオレンジのペンキマークが有った。アイゼンを外し三点確保で慎重に登った。手がかりは多かったが、剣岳別山尾根よりは難しかった。岩場を登り終えると雪面に出た。マルコエローザ小屋から来たと思われる人とすれ違った。
- Bellavista の基部をトラバースした。気温が高く、あちこちからなだれの音が雷のように響いてきた。少し急な下りになったところでアイゼンを再度着けた。小屋の直前では、やや雪が氷っていた。
- 小屋ではディスコ調の音楽がかかり、いかにもイタリアの小屋との感じがした。宿泊者は40人位だった。ピッツベルニナのビアンコ稜を経由してくる人が多かった。メインディッシュは卵と肉のどちらかを選択できた。
- 5時からの朝食を食べ終え、明るくなってから出発した。小屋の外の雪解け水は凍結していた。稜線沿いの岩場を登るコースを避け、右手の雪面コースを登った。昨日の小さななだれの跡があちこちにあった。最後の岩場を登ると山頂に着いた。先着者4人に「ボンジョルノ」と挨拶した。飯盒のような入れ物があり、中のノートに登頂記録が書いてあったので名前を記載した。
- 下りは往路を戻った。フォルテッツァ稜では、登りより慎重に、所によってはビレイしながら下りた。最後の雪面に下りるところでは、足元の軟雪が崩れ、ピッケルでも止められなくなって、岡田さんに確保してもらった。暑い氷河の横断を終え、Diovalezza に着いた。ビールで祝杯を上げた。この後、岡田さんの飛行機に間に合わせるため、Chur まで移動して宿泊した。