- 戸隠大橋の駐車場は10台ほどの車で満車だった。まわりは約1mの積雪だった。単独行が下山してきたので空いたスペースに駐車し、シールを付けて林道を登り始めた。冬型の気圧配置で雪が降ったりやんだりしていた。
- 二股を左手に入ってしばらく登ると林道終点に出た。森の中へ入って行った。斜面をジグザグに登ると尾根に出た。尾根は少し急で、トレースの跡だと後ろに滑りやすかったので新雪の中を登った。ふかふかの雪で20cm位スキーがもぐった。最後で尾根を外れて左手の斜面へ斜めに進んでいくと佐渡山南コルに着いた。先着のパーティのテントが有った。雪が本降りになってきたので、テントを張ることにした。
- 翌日は快晴だった。冬用の外張りは暖かく室内は1度だった。余分な荷物をテントにおいて出発した。新雪が積もりトレースはすっかり無くなっていた。沢に出たところで右岸を行くか左岸を行くか迷った。地形図を見て右岸を行く事にした。シールを付け少し登り返してから沢と平行に斜面を進んだ。途中で沢まで下り一番狭くなったあたりで雪のブリッジを利用して対岸に渡った。対岸を少し進むと林道跡に出た。ガレ場を過ぎると少し広くなり乙妻山北東斜面入口に着いた。
- ブナやダケカンバの森をゆるい上り坂を登って行った。やがて木立が少なくなった。1770m付近からは広い斜面になり急坂になってきた。まっすぐ進むと上部で急になるので1900m付近からは南向きに進路を変え、稜線の白く見えているところを目指した。単独行に追いつかれたので先に行ってもらった。2140m付近で少し雪が固い所があり、スキーアイゼンを付けた。
- 山頂から高妻山へ続く稜線の鞍部にちょうど出た。稜線を山頂へ向かった。山頂直下の肩のところで先ほどの単独行が出発準備をしていた。一登りすると山頂に着いた。風が少し強かった。北アルプスが良く見えた。
- 肩まで下りてシールを外し、滑降を開始した。鞍部まで慎重に下った後、北東大斜面を下り始めた。粉雪を蹴散らせながら自由自在にターンしながら滑った。ゲレンデスキーで満足してるのがばからしく感じた。合計15人ほどスキーヤーがいて、斜面のあちこちにシュプールができていた。ボーダーが斜面をスピードを出して横切って行った。
- 下るに従い雪が重くなってきた。樹林帯は一気に通過して北東斜面入口に着いた。先行して滑っていた若者男女7人組が満足した表情で休んでいた。
- シールを付けて沢沿いに登り始めた。帰りはトレースに従って左岸を進んだ。沢を渡った所は行きにシールを付けた所だった。ブナの森を登り返し、佐渡山南コルに着いた。隣のテントは出発準備中だった。テントを回収し、尾根と林道を一気に下って戸隠大橋に着いた。若者7人組も相次いで到着した。「おれ来週も来よう」と言っていた。