- 中房温泉からの縦走は二日目になった。朝、燕岳を往復のつもりだったが、前日十分楽しんだので、直接、大天井岳へと出発した。快晴だった。出発してすぐに雷鳥の親子を見た。
- ハイマツ帯がしばらく続いた。蛙岩付近は岩場だった。蛙岩の手前、冬期ルートが分かれるところで一休みした。次々と登山者が抜いていった。
- 蛙岩からは気持ちの良い稜線を進んで行った。左手がガレ場になっているところで、転んで落石を起こしてしまった。前を歩いていたツアーの最後尾のガイドが振り向いたので「お騒がせしました」と謝った。
- 大下りの頭は広い場所で休むのにちょうど良かった。空気が澄んで良い天気だった。大下りの頭を下った鞍部付近の東側が草地になっている所は日が差して暑かった。トリカブトが咲いていた。稜線のところどころでコマクサが咲いていた。2699m峰近くの岩陰で日影になっているところで休んだ。
- 切通岩に向かっては岩場の稜線が続いた。鎖場と梯子を下るところが切通岩だった。少し登り返したところが槍ヶ岳との分岐だった。付近にはコマクサが少し咲いていた。分岐からは大天井岳に向かう人の方が多かった。
- 大天井岳斜面の登りには「大天荘まで500m」から順番に100mごとに標識が有った。
- まだ早い時間で大天荘の広々としたテント場は1張りだけだった。これから張ろうとしている人が二人ほどいた。ベンチに近い方に設営した。
- 空身で大天井岳山頂に向かった。岩の道だった。山頂には数人いるだけだった。比較的短時間の滞在で引き上げる人が多かった。長居をしていたら美人の女性二人に相次いで写真撮影を頼まれた。
- いったんテントで休んだ後、今度は中天井岳に行ってみた。写真撮影をしている人が一人だけいた。大天井岳を違った角度から眺めることができた。
- 夕食前にウィスキーの水割りで乾杯した。テントは最終的には80張りくらいになった。
- 三日目の朝、空身で再度、大天井岳山頂に行ってみた。朝の澄んだ空気の展望を楽しんだ。山頂直下で記念撮影をした。
- 大天荘のテント場出発時には、テントは10張り位に減っていた。中天井岳の脇を通りハイマツ帯をゆるく下って行った。風がなく熱いのでTシャツ1枚になった。鞍部からゆるく登っていくと東天井岳の肩に着いた。コマクサが少し咲いていた。数人登山者が休んでいた。踏み跡を伝って東天井岳山頂に登ってみた。誰もいない山頂は静かでくつろぐことができた。
- 東天井岳の肩からしばらくはお花畑だった。チングルマの実がきれいだった。やがてハイマツ帯になった。すれ違った若くてかわいい女性に「猿がいました」と言われた。横通岳に向かっては岩の道で緩い登りだった。コマクサが少し咲いていた。横通岳の肩からは常念小屋に向かって下って行った。