- 初日は飛騨高山キャンプ場でバンガローを借りた。曇り空だった。足慣らしのため、かぶと山を往復した。途中にはハギの花が咲いていた。かぶと山山頂からは下の方にキャンプ場が見えた。
- 二日目は雨だった。三日目の予報が20%で天気が回復しそうだったため、予定通り奥千町避難小屋まで登る事にした。水は各自4リットル持った。出発時にキャンプ場の管理人に窓から「ありがとうございました」と声をかけられた。かぶと山手前の鞍部からゲレンデを離れて登山道に入った。
- カラマツの森だった。雨は小降りになった。木の枝から風が吹くたびに雫が落ちてきた。オリエンテーリングの標識がところどころに有った。オリエンテーリングのNo10標識を過ぎるとすぐにあずまやが有った。更に5分進むと日影峠に出て、青少年交流の家からの道と合流した。交流の家から丸黒山までの行程を示す11/60の標識が有った。
- しばらく進むとブナの木平で平坦な丘になっていた。ブナやミズナラの木が有った。
- 新道旧道分岐からは水場の有る旧道の方に入った。水場で水を汲み足した。枯松平休憩所の手前にも水場が有った。休憩所はしっかりした建物で宿泊もできそうだった。
- 白山見晴台前後は急な階段の登りだった。雨は本降りになり、水が階段をザーザーと流れていた。丸黒山手前の緩い登り坂でメンバーの一人が木の根につまずいて、膝と額を打撲してしまった。鼻血も出たがすぐに止まった。丸黒山山頂は切り開かれていたが霧で展望は得られなかった。
- 丸黒山からの下りは急だった。膝に負担をかけないよう、鞍部までゆっくりと下った。登りに転じ標高1920mあたりまで来ると、登山道は沢のようになった。雨も本降りになった。延々と続く緩い登り坂を登っていった。
- 水準点の置かれた水場への分岐を過ぎるとすぐに千町ヶ原に着いた。草紅葉がきれいだった。木道が敷設されていた。シラタマノキの白い実がところどころに有った。地蔵がところどころに有った。湿原が終わり、樹林帯を一登りして少し下ったところにも小湿原が有った。木道は一部しか敷設されておらず、原始の姿そのままだった。
- 更に樹林帯を登っていくと奥千町に着いた。霧の中に避難小屋を見つけて中に入った。他の登山者はいなかったので部屋中に濡れたものを干して乾かした。財布の中のお札まで濡れていた。翌日の天気予報を確認すると降水確率70%に悪化していたので、元の道を戻ることを考えて帰りのバスを予約した。
- 三日目も雨だった。降水確率は80%に悪化していた。乗鞍岳山頂はあきらめ元の道を引き返す事にした。
- 雨は前日よりは小降りになっていたので、沢のようだった登山道も少し歩きやすくなっていた。緩い坂を延々と下り、鞍部から急坂を一登りして丸黒山に着いた。霧は晴れ、雨もほとんどやんでいた。山頂部を雲に隠した乗鞍岳が見えた。更に階段の急坂を下り、枯松平休憩所に着いた時には雨はやんでいた。休憩所の土間でコーヒーを湧かして飲んだ。
- 休憩所からは旧道を経由し、登り返して日影峠に着いた。時間が有ったので日影平山を往復した。日影平山は樹林に囲まれた静かな山頂だった。
- 日影峠に戻り、林道を乗鞍青少年交流の家へ下山した。バスを待つ間に再び雨が降り出した。濡れ鼠になってバスに乗り込んだ時にはほっとした。