- 上田からのバスは10人ほどの乗客が立つ混雑だった。「菅平高原ダボス」で下車し、暖かなバス待合室で、まず腹ごしらえをした。他の乗客が迎えの車に次々と乗って行くのを恨めしげに見送った。雪の降る中、一人スキーを担いで車道を歩き始めた。少し吹雪いていた。峰の原高原への分岐までは車が多かった。
- 峰の原高原への分岐からは除雪された車道の登りになった。時々スキーやスノーボードを積んだ車が峰の原スキー場へと登っていった。暑くなってきたので途中でフリースを脱いだ。
- 車道終点がスキー場の最上部だった。スキーリフトから次々とスキーヤーが下りてきて滑って行った。寒かったのでフリースを再び着た。スキーを袋から出す時に素手になったので手が冷たくなってしまった。更に靴の履き替えで紐を締める時も素手になった。少しの間だったのに手がすっかり冷たくなり痛くなった。バス待合室で靴を交換しておけば良かったと後悔した。手袋の中で手を握って暖めてもなかなか元に戻らなかった。最後は手を服の中に突っ込んで、おなかで暖めた。2-3分暖めて、ようやく人心地がついたので、おもむろにスキーヤーに混ざってゲレンデを滑り出した。
- 最初はゲレンデの下りだった。ボーゲンも使ってゆっくり下った。大谷林道入口にはスキーヤーが間違って入らないよう網が張られていた。車両通行止めの看板が有った。網の横を通って林道に入った。
- 林道最初は吹きだまりのために雪面が波打っていた。波の谷に下りた時に一度転んで雪まみれになってしまった。波打が終わると快適な歩きになった。新雪でスキーが約20cmもぐった。雪は小降りになった。周囲はミズナラの森だった。
- 標高1297mの小屋付近まで下りるとカラマツの森になった。森の中に入り込まないよう赤い紐で囲われていた。雪は相変わらず柔らかく10cmくらいスキーがもぐった。日が差して木の影がきれいになってきた。
- 標高1250m付近から、除雪後の新雪の滑りになった。除雪される手前がふかふかで一番快適だった。除雪後も新雪に10cmくらいスキーがもぐった。すぐに伐採の重機が駐車されていて、切った木が積まれていた。
- スキーは次第にスピードが出てきた。時々、スキーの滑走面に石がカリカリと当たった。黒門からは、ほとんど手で漕がずに立っているだけで滑ることができて快適だった。
- 最奥人家を過ぎ車の跡が出てきてからも路肩を滑ることができた。積雪は10cmくらい有った。バス停前まで滑ることができて、予定より2時間ほど早い一本前のバスに乗ることができた。
- 今回は、滑りよりも滑り始めるまでが大変なクロスカントリースキーだった。結局、下りの大谷林道では誰にも会わなかった。