- 土曜の朝、日曜の天気予報が前日見たよりも良くなっていた。いったんは中止を考えていた経ヶ岳を再度変更して行くことにし、あわてて準備した。そのため自宅出発が遅れ、結局、登山口の平泉寺は予定の1時間遅れで出発した。今にも降り出しそうな空模様だった。
- 初日の登りは中ノ平の避難小屋までだった。途中の剣之宮付近にはキクザキイチゲのような花や椿が咲いていた。剣之宮を過ぎたあたりで20分ほど雨に降られた。中ノ平まで登るとようやく雪が出てきた。避難小屋付近は30-40cmの積雪だった。予定の40分遅れで小屋に着いた。立派な小屋だった。夕方雷雨になった。
- 翌朝、小屋の中は7度だった。外の空気も冷え込んでいなかった。曇り空だった。雪はズボズボで歩きにくかった。アイゼンもピッケルも使わずストックだけで登った。
- 法恩寺山からは時々霧が晴れて山頂直下のゲレンデが見えた。すでに閉鎖されていた。ただ、別のゲレンデはやっているらしくスキー場の放送が聞こえてきた。経ヶ岳は、まだ雲の中だった。
- 報恩寺山から1390mのコブまでは小さな上り下りの繰り返しだった。足がもぐって歩きにくく予定より時間がかかった。1390mから北岳までは雪庇や斜面のトラバース箇所が有った。北岳へ着く頃には経ヶ岳の雲も取れて来た。
- 北岳から経ヶ岳までは、見た目より短時間で歩くことができた。経ヶ岳への最後の登りは、雪庇が切れていて、間の笹の所を登った。経ヶ岳山頂は地面が少し見えていた。地面より横の雪庇の方が高くなっていた。雪庇の方へ進むと白山方面がうっすらと見えた。下山する頃、5人組が唐谷から登ってきた。
- 経ヶ岳から切窓までの下りはほとんど夏道が出ていた。中岳へは再び雪の登りになった。杓子岳から保月山の間の急坂になる箇所で道が分からなくなった。落ち着いて行動しようと荷物を置いてから再度道を捜した。先程探した少し横にロープを見つけ「なんだここを下りるのか」とほっとした。ロープ付近は雪が落ちていた。保月山では登ってきた単独行に会った。雪は1000m付近まで有った。
- 六呂師スキー場に下山して、当然タクシーかと思ったら、うまい具合にバスが有った。近くの「トロン温泉うらら館」で一浴してからバスに乗り込んだ。乗客は他に1人だけだった。