- 立山駅から車道を歩いてスキー場の下まで行った。途中の近道の車道は、除雪しておらず、少し雪の上を歩いた。
- スキー場は一番手前のリフトに沿って登った。ゲレンデは三分の一ほど雪が融けて地面が見えており、上部では「ふきのとう」が出ていた。ゲレンデ最上部からは導水管に沿って登った。標高880mのところでコンクリート伝いに導水管の反対側に渡ることができた。この付近でカモシカを見た。
- ダムからは少しやせた尾根の登りだった。雪が一部で落ちていた。しばらく登って尾根が広くなると一面の雪になった。ブナの白い幹がきれいだった。
- 大品山は広く平らな頂上だった。珍しくまっすぐなダケカンバの木が多かった。桑崎山方面が見えた。山頂部には雲がかかっていた。
- ピッケルを使いながら急な坂を登り最後の崩れかかった雪庇を慎重に登ると1756m峰に着いた。正面には桑崎山の鋭い山頂が見えた。木が無かったので次の鞍部まで下り、シラビソの木のそばにテントを張った。回りはダケカンバ、ブナ、シラビソの点在する別天地のような所だった。テントの入口から夕暮れの立山連峰が見えた。
- 翌朝はアイゼンを着けて出発した。雪がしまってアイゼンが良く効いた。途中、急なところでは雪が落ちているところも有った。山頂からは東に広がる北アルプスの高峰を楽しんだ。
- 帰りもアイゼンを効かして軽快に下った。テントを回収し、急坂を下り、大品山に着く頃には雪もすっかりゆるくなっていた。大品山では桑崎山の最後の展望を楽しんだ。大品山からはアイゼンを外して、ブナ林をゆっくりと下った。導水管沿いの下りでは昨日出会った近くにカモシカがいた。こちらをじっと見ていた。写真を撮った後、「じゃあ元気でな」と声をかけてから下った。
- この二日間に山中で会ったのは5人だけだった。いずれも大品山までの人たちだった。