- 小立岩でバスを下車し、尾根先端の鳥居のところから登り始めた。イワウチワやカタクリが咲くヤブを登って行くと小ピークに着いた。祠が有った。左手から山道が登ってきていた。新緑の中、笹ヤブの踏み跡を登り続けると標高900m付近から雪面になった。1113m標高点付近まで登り、雪の上にテントを張った。
- 二日目、ブナ林の雪の尾根を快適に登って行った。小鳥が鳴いていた。日が差して来ると暑くなった。家向山への登りは太いブナの生えるなだらかな尾根で、スキーもできそうだった。家向山は同じような標高のピークが続いていた。
- 家向山を過ぎると足跡が出てきた。小豆温泉からの尾根が合流すると間もなく数人の登山者とすれ違った。標高1450mを過ぎるとダケカンバが出てきた。標高1630mからの登りでは日帰りの8人組に追いつかれた。
- 8人組と相前後して窓明山に到着した。南側に三岩岳が大きく見えた。テントが一つ張られていた。出発直前にテントの住人2人組が戻ってきた。丸山岳への稜線の途中まで行ったとの事だった。
- 窓明山からの下りで少しヤブを通った。針葉樹が多くなってきた。鞍部から登り返すと坪入山に着いた。テントが3張り有った。テントの住人は翌日丸山岳を目指すとの事だった。坪入山からの下りは急だったのでピッケルを使った。単独行とすれ違った。勾配が緩くなった標高1570m地点にテントを張った。周囲にはダケカンバが生えていた。
- 三日目、この日の朝も鳥がたくさん鳴いていた。朝日がまぶしかった。小さな登り下りを繰り返し、稲子山手前鞍部に着いた。急な登りで雪も硬そうなのでアイゼンを付けた。アイゼンは良く効いた。
- 山頂部の稜線に出たところが、先に進む稜線への下降点になっていた。山頂で長めの休みを取ることを考慮して荷物を持ったまま山頂へ向かった。1箇所1-2分のヤブが有った。15分程で山頂に着いた。周囲から雪が少しだけ盛り上がった所で目印のテープが脇の木に有るだけだった。
- 雪も緩んできたのでアイゼンを外して歩くことにした。下降点に戻り急な尾根を慎重に下り始めた。稜線は三角に尖っていた。先頭のI氏がクレバスに足を取られて転び、滑り落ちそうになってしまった。木を掴んで危うく難を逃れた。
- 小沢山へはブナ林の登りだった。太い木が多かった。山頂手前は緩い坂だった。雪面が続いたが最高点は笹が出ていた。
- 雪庇の稜線を山毛欅沢山に向かった。暑い日差しだった。そよ風が吹いていた。所々雪庇は崩れていてヤブを通った。山毛欅沢山山頂は雪庇の張り出しになっていた。
- 山毛欅沢山下りの稜線は雪庇が崩れているところが有り、左の樹林の中を通った。下りの尾根に入ってからは快適な雪面になり一気に下った。1386m標高点付近のブナ林の中にテントを張った。
- 最終日、朝日がきれいだった。鳥がたくさん鳴く中を下って行った。1285m峰から振り返ると山毛欅沢山が良く見えた。標高1150mからは雪が途切れ途切れになり、1050mで雪が無くなった。標高1000mの緩い斜面でいったん雪面になったので一休みした。
- 標高1000mからは急なヤブの尾根を下った。ミズナラの森で踏み跡が有った。緩くなったところに小さな祠が有った。最後に小さな鉄橋を渡ると国道に出た。国道を内川まで歩きビールを買って祝杯を上げた。