- くらがり渓谷のバス停付近は約1cmの新雪が積もっていた。同じバスで着た二人組を見送ってから、ゆっくり出発した。
- 最初は車を通行止めにした林道歩きだった。足跡は、先ほどの二人の他、朝早く出発したらしい単独行のものがあった。左手に渓谷の流れを見ながら少しずつ登って行った。風が吹くと木の枝に積もった雪が朝日に輝きながら落ちてきた。足早の単独行が抜いていった。
- トイレ併設のあずま屋で小休止した。あずま屋のすぐ先で林道はヘアピンカーブを描き、沢の河床から離れて行った。早朝出発の足跡の単独行が下山してきた。しばらく登って行くと、別の単独行が下りて来た。「この道は下に出られますか」と聞かれた。「くらがり渓谷に出られる。バスも走っているが本数は少ない」と回答すると、納得した様子で下って行った。
- 稜線に出たところは小さな峠になっていてNTT中継所への分岐点になっていた。石の標識には馬の背平と書かれていた。ここで林道から分かれ、稜線伝いの広めの山道に進んだ。急坂で滑りやすかった。木を揺らす風の音が大きかった。寒いのでオーバー手袋を付け、フリースの上にレインウェアを重ね着した。
- 右手の赤い鳥居を見送ると広場に出た。公園になっていて2-3cmの積雪があった。車が一台停めてあり、家族連れが遊んでいた。
- 車道を横断して、作業道を一登りすると山頂に着いた。登山者が10人ほどいた。周囲はアンテナが林立していた。積雪は2-3cmだった。南側は日が当たり少し雪が解けていた。ちょうど一人座れる乾いた石が有ったので腰を下ろして休んだ。日が当たりぽかぽかしていた。
- 山頂からは階段のついた急な山道を下った。赤い橋で道路を渡ると大きな鳥居が有り、砥鹿(とが)神社奥宮に着いた。奥宮からは参道を下った。登山者が次々と登ってきた。積雪は1cm有るか無いかだったものの、多くの登山者で踏みつけられて滑りやすかった。
- 水呑み場を過ぎると林道に出た。林道を左手に少し進むと右手に参道の続きがあった。下るにつれて雪がなくなってきた。冬から春の世界に出た感じがした。展望台が有り渥美半島が見えた。日の光が温かい山道を下り、やがて参道入口に着いた。
- 参道入口から車道を歩いて行くとウォーキングセンターの前にバス停があった。見ると一日4本のバスが5分後に出ることが分かった。長山駅まで歩くのは中止し、バスで豊川駅まで出た。